秋田県サイバーボランティア発足に思う

秋田県警が4月から募集していた大学生によるサイバーボランティア(20人)が発足し、委嘱状交付や集合記念写真などがニュースでやっていた。何だか『おいおい冗談だろ』という印象を持った人は筆者だけではないだろう。
真面目な顔をして委嘱状を受け取る学生達。就活ででも若干有利なポイントになるとでも考えているのだろうか? 筆者ならそんな学生は絶対採用しない。
筆者は4月にもこの件について書いた。
◆『ネット監視、大学生ボランティア募集』という不思議さ

明確な問題は2つ。
一つ目は、仮に違法なサイト(という定義そのものが曖昧模糊だが)というものがあるならば、それを発見し対処するのが税金で職業として活動している警察の『仕事』ではないのか? それを無給(だろうと思う)の大学生を使ってタダで仕事を割り振るということは『職務放棄』や『怠慢』以外の何物でもない
何のために税金で権力や武器を持たせて警察という組織を抱えているのか? 自分たちの仕事をボランティアに委嘱するというサボリを認めてよいものか?
違法、有害サイトと簡単に言うが、アムステルダムの大麻のサイトやポルノグラフィック満載の海外サイトはどうなるのか? それぞれはそれぞれの国で合法である。国境のないネット空間でどう『線引き』するのか?
サイバー空間に気を使う余裕があるなら、深夜の秋田市内を暴走する連中を徹底的に取り締まれ!と言いたい。(季節モノとはいえ最近、凄いですね。パトカーが追いかけているのも見たことが無い。放っておいているのだろうか?)

二つ目は、違法な情報、有害な情報(誰にとって有害なのか?)を一般市民(この場合大学生)が官憲側に協力して本来同じ側の一般市民をチクるという異常さである。
戦時中のドラマで見るような、隣組のオバチャンが官憲側に立ち、近所の人を『非国民』呼ばわりしたり、精神的リンチをするのと全く同じ構図ではないか?
例えば、明らかにギャンブルであり、駐車場置き去りや借金問題などの社会的な問題であるパチンコなどを警察に通報したところで、警察側で違法、有害でないとされればこの通り何も表立った議論も沸かない、それが現実社会である。
体制や警察にとって都合の悪いサイトが彼らにとって『違法、有害』なサイトなのであって一般の市民にとって『違法、有害』なサイトは区別すら難しいのだ。
おそらく彼ら20人はニュース映像などから個人を特定されて個人情報とともにネット上に晒されるだろう。警察やマスコミはそういう危険まで考えてニュースで取り上げているだろうか?

大学生という最も頭が柔軟で感性が鋭敏な時期に権力側の飼いイヌのように協力することは事の善し悪し以前の問題という感覚が欠如しているとしか思えない。権力側に立つことがどういう意味を持つのか、そこには哲学も思想も何も感じられない。そんな若者が増えてくるなら日本は可笑しな方向に行ってしまう。
大学で一体何を勉強しているのか?

インターネットの健全な利用という枕詞にはあたかもインターネットが性善説で構築されているという勝手な思い込みがあるわけで、それは全く現実を無視しているとしか考えられない。
インターネットが健全に利用されるべきという論法は、例えば時速300kmを超えるF1のレースが行われているサーキットに途中から子供が自転車で入ってきたり、赤ん坊が足漕ぎの玩具の車で入ってきて、誰が見ても危険な状態にも関わらず、子供や赤ん坊は守られる必要があるとか誰でも安全に走行できなければならないと言っているのと同じだ。
ボランティアとして委嘱された若者一人一人に『一体何をどう考えているのか』聞いてみたいものだ。

Anonymousは連日あちこちをDoS攻撃し、JASRACなどは相当しつこくやられているらしい。連日IRCやTwitterでは盛り上がっているようだし、これらの言動を野次馬的におもしろがっている連中が多いのも事実だが、興味ある人は一度彼らの主張の中身を自分の目で確かめて欲しい、一概に否定できないことが多々あることも事実だ。筆者は改正著作権法の成立過程に非常に疑問を感じる。
https://twitter.com/op_japan
http://anonpr.net/opjapan-expect-us-512/

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(ガイ・フォークスの仮面、Anonymousの仮面)

筆者はAnonymousを擁護するわけではないが、単にHPの改竄やDoS攻撃という初歩的なものでやっているレベルで留めているところだけは評価する。彼らの技術的なポテンシャルはもう少し上のはずでサイバーテロというのはもっと強烈なものだ。
オバマ大統領が名づけたコードネーム『オリンピックゲームズ』は、イランの核施設をサイバー攻撃した作戦なのだが、ネット接続していない核施設を長期間不能にした。
イスラエルの協力で実現したものだが、核施設のコンピュータ機器がドイツのSIEMENS製であったことはあまり報道されていない。つまりドイツの協力も大きかったのだ。
国家が関与するとサイバー攻撃で、関与しないとサイバーテロなのだ。

サイバーボランティアに聞いてみたい。
・違法、有害サイトの判断基準は?
・警察側に立ってチクりをすることがカッコイイのか?

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カテゴリー: ディジタル・ネットワーク, 県政・市政・議会, 科学・テクノロジー, 国政・国会, 教育・学校 タグ: , , , , , , , , パーマリンク