古過ぎるタイプの知事・市長では秋田はまた4年停滞・後退だ

深夜地元の新聞紙サイトを眺めていたら、
■秋田市に大型文化施設の新設構想 県と市、共同で
だそうで、2千数百人規模の収容能力を持つホールを備えた県内最大の文化施設を新設する構想が浮上し、現知事、現秋田市長の選挙公約に盛り込まれるそうだ。
選挙前のこの時期にやけに露骨なリップサービスだなと苦笑してしまうが、無駄遣いの批判の矛先を分散するために県と秋田市が共同でというのは小賢しい木っ端役人の発想だろう。

秋田市でコンサート会場に無理矢理使える施設は収容人員で見れば、
・アトリオン音楽ホール 700席
・県民会館 1,839席
・文化会館 1,188席
・県立体育館 6,000席
・市立体育館 2,468席
・県立武道館 2,510席
まあ、あとはノースアジア大の古田記念講堂くらいだろうがここは貸し出しをしているのかどうか不明だ。(煎餅信者向け限定かもしれない)
構想にあるという2千数百人規模というのは実に中途半端であいかわらず『のようなもの』が好きな(あるいは、それでよしとする)秋田の県民性を物語っている。
コンサート会場というのを馬鹿な役人達がどの程度考えているのかわからないが、少なくとも秋田には無いオーケストラボックス付きの奥行きのあるステージを備え、本物のオペラ、オペレッタやバレエくらいできるものを目指して欲しいものだ。
ウクライナ・キエフの国立オペラ・バレエ劇場での公演も見たことがある筆者としては秋田市の文化会館でのアイーダ公演を見たときには施設の貧弱さを非常に残念に思ったものだ。
決して大きければ良いのではない。当然予算枠もあるだろうから小さくてもしっかりと必要十分な設備を持っているものを作ってもらいたいものだ。中学校の体育館のステージのようなとりあえずの舞台と観客席だけでは『文化施設』とは言い難い。担当者にはサンクトのエルミタージュ劇場でも視察に行ってもらいたいものだ。

hermitage-theater
(エルミタージュ美術館隣接の劇場)
さて、選挙前に土建屋が涙を流して喜びそうな公約だが、やり方が古臭い。
大きなハコモノを作る場合は施工管理・監理は大手ゼネコンしかできず、地元のサブコン、工務店レベルでは無理で、地元JVに任せると県庁第二庁舎のような失敗作になる。
旧NHK側からあの建物の垂直ラインを見て欲しい。交差点の信号に近いラインは途中で折れ曲がっていて一直線になっていない。鉄骨組み立ての施行管理の甘さによる壁面パネルのズレになっている。
どこの首長選挙でも大手ゼネコンに任せれば、選挙の票の取りまとめも組織的にやってくれるため今回もそういう裏話だろうことは想像に容易い。

市街地で大きなハコモノを中心とした再開発事業を行う場合、その場所は地権者が困っているのを助ける場合や、既存の建築物の老朽化が激しく解体・建替え費用が無い場合に抱き合わせで行う場合などがあり代替地を用意できる自治体が絡む場合が多い。
その見方から新しい『文化施設』の候補地を考えてみると、
(1)秋田ニューシティ(旧ダイエー)跡地
※担当は西松建設か大成建設あたりか?
(2)秋田駅前の緑屋を含む駅正面の一角
※清水建設か鹿島建設?
(3)旧県立美術館+国学館敷地(老朽化と地盤沈下の激しい国学館は郊外に代替地手当て)
※お堀の開削による地盤データを持つ鹿島建設?
が主要なターゲットだろうが、これまで秋田市の街づくりに一切無関心で関与しなかった木内百貨店が動けば隣のキャッスルホテル(本当は『なかいち』と一緒に新築したかったはず)敷地と合わせてそれこそ100年に1度くらいの大規模な再開発になる可能性もある。この場合はあのエリアの軟弱地盤のデータを持っているハザマと清水建設のJVといったところだろうか。みずほ銀行も協力せぇーよ(^^)。

筆者はハコモノによる公共事業(のようなもの)を全否定するつもりは毛頭無い。特に地方では、低学歴、低スキルの労働者に対して再教育コストをかけずに短期間にばら撒く手法としてほぼ唯一の手法だし、土木・建築分野での事業が有効なのはケインズなど出てくる前から古今東西普遍だからだ。
ただし、最近の土木・建築業界は粗利が非常に少なく原価管理も非常にシビアである。加えて震災復興に人手が取られていることと作業員の高齢化のため絶対的な人員不足が生じていて単純に需要と供給の関係で労働者の単価を上げれば良いという状況ではなくなっている。従って土木・建築の公共事業による単純なばら撒きという効果が出にくくなっているのも事実のようだ。
昭和30年代、40年代前半くらいは秋田でも土建屋全盛で役人とつるんで税金を無駄遣いし、儲けて川反で豪遊という土建屋も多かった。今の『華の湯』の場所のあきたくらぶなどはタクシーの列が切れることが無かった。
そういう状況が悪という人は単なるやっかみで、彼らは彼らなりに儲けた金で豪遊し他の産業に水平展開していたわけで、言ってみれば経済のポンプ(ただし頭が無い。自らは創造することは無いという意味で)という重要な役目を果たしていたわけである。
ある日突然無くなった県庁の食糧費も同様の経済効果があったことは誰も否定できないだろう。
行政がばら撒きを行う場合、単なるばら撒きではなく請け負い先や労働者が『自分たちも付加価値をつけている』と錯覚させることが重要だ。
佐々木、寺田県政の時代にそれらが一掃され(横手近辺は別だったようだが)、土建屋の数、土木・建築作業員の数も減り、いわば経済のポンプが無くなってしまった今、同様のばら撒きを期待するほうも、ばら撒きをしようとする行政側もあまりに時代錯誤な古臭いやり方にしがみつくように見えて度し難いという印象しかない。

なかいちは多くの地権者の救済が目的だったことは周知の事実だが、今度は一体どこの誰を救済するのが目的なのか注視する必要がある。我々庶民は出来上がる『文化施設』とやらがどういうスペックでどんなデザインなのかをあーじゃこーじゃ言うしかできない。

誰か、知事選や市長選に出る人はいないものか・・・。
どーした、民主党、共産党は(^^)。

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古過ぎるタイプの知事・市長では秋田はまた4年停滞・後退だ への4件のフィードバック

  1. 選挙マニア より:

    現職知事のマニフェスト。
    何ですかあれは? まるで幕の内弁当のようなてんこ盛り。
    何をどこまでやるのか数字でモノを言わない卑怯ともいえる公約ばかり。
    自分の実績でもないものを実績とするドヤ顔。
    再選なら、Argusさんが書かれたように、また4年停滞・後退ですね。
    だんだん知事や秋田市長に怒りさえ覚えてきました。

    • argusakita より:

      こんにちは。

      そうですか、また総花的なマニフェストですか?
      マニフェスト、どこかに全文掲載されていますか?
      無投票再選というのはやはり『恥』だと思います。
      山形県知事の場合は実績も人気もありますが、秋田の場合は単に他の政党がヘタレで候補者を出せないという貧乏臭い理由での無投票再選になりそうですからねぇ。

  2. 選挙マニア より:

    さきがけによれば、
     
    寺田学氏が出馬に意欲、秋田市長選 週内にも最終判断
     
    だそうです。
    アドバルーン揚げて、ネットや周囲の反応を見る姑息なやり方ですね。
    きっと出馬は見送るでしょう。

    • argusakita より:

      こんにちは。
      穂積VS寺田ですか。
      何だか小物感満載の戦いですなぁ(^^)。

      寺田氏は先の衆院選の選挙公報で『民主党公認』の『み』の字も書かず、街宣活動も一切しないで小規模集会に徹していましたね。
      今回もその小規模集会で行くのか注目ですね。もし今度は街宣活動するなら、衆院選が手抜きだったと揶揄されるでしょう。

      でも、これで秋田市民はどちらにも投票せず白票(無効票)という明確な意思表示ができるわけで、これは良かったですね。
      案外、選挙マニアさんが書かれているようにアドバルーンだけで、実際の出馬は無いのかもしれませんね。

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