グローバル・トレンド2030という『読み物』

昨年末からPDFをわざわざ印刷して時間があるときに読んでいるものがある。
昨年12月10日にアメリカの国家情報会議(National Intelligence Council:NIC)が発表した(ほぼ)4年ごとのレポートのGlobal Trends 2030である。
160ページもある中身は相当に読み応えがあり、ヒマなときに読んでいる程度では何ヶ月もかかってしまったが、これがアメリカの考え方と予測なのかと考えると非常に興味深いものだった。
このGlobal Trends 2030については、その後専用のblogも作られトピックごとに議論が続けられていて、コメントなどもおもしろいのだが日本からの参加者がほとんど見られないのは少々残念だ。(東京財団の渡辺恒夫氏などがpostしている)

globaltrends2030

内容は実際に読んでもらうのが一番だが、日本でも海上自衛隊幹部学校のコラムで五十嵐尚美氏が要約と称して紹介している。
ただ、この要約ではGlobal Trends 2030で全体的に強調されているトーン、即ち、
・アメリカの相対的な衰退
・支那の台頭
・日本の衰退
についてはあまり書かれていないように感じる。
アメリカ自身がアメリカの相対的な衰退を予想しているため、一層内向的になり自国の国益を露骨にしていくという流れや支那が(いくつかの条件をクリアできれば)アメリカを抜いて世界の頂点に立つという予想は興味深く、日本の立ち位置というのが非常に微妙なものになることがよくわかる。というか、日本は世界を動かすプレイヤーとしては存在感が無くなるかのように当たり前に書かれている。

アジアで並列して台頭してくる支那とインドが10億を超える国民を抱え、市場としては大きなインパクトを持つもののそれぞれが内部に抱える社会的格差の問題にどう対処していくかは大きな注目点であり、一方は中共一党独裁で国民を殺すことを躊躇しない国、一方は民主主義でありながらカーストを始め文化・伝統による根深いものを抱える国がどう社会的格差に向き合い、どう成長していくのかがポイントのようだ。

このレポートは過去数年の世界情勢に基づいて2030年を予測しているのだが、日本にとっては民主党政権の悪夢のような数年間だったわけで、今やその政権も政党もろとも消え去り完全に空白の3年余りとなった。
レポート発表直後に日本も自民党政権が復活し、アベノミクスで寝ていたものが起き上がった印象もある。
日銀のドラスティックな金融緩和策に見るように、まだまだ日本は世界を動かす1極であることが証明されたように感じる。
4年後のGlobal Trendsでは大幅な予想の書き換えをさせるように日本が頑張っていくことを期待したいし、我々海外に居たり行き来している者は微力ながらそれぞれの役目がありそうな気がするのだ。
今更ながら『日本を取り戻す』は深い言葉だ。

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カテゴリー: 社会・経済, 迷惑な隣国, 国際・政治, 海外 タグ: , , , , , , , , パーマリンク