もっと様々な日本人に海外の舞台で活躍してもらいたい

最近、ちょっと困ったことがある。
個人的な印象による傾向としては特にドイツ、ロシア、北欧の知り合い、いわゆる日本通を(おそらく)自負している外国人に、
『村上春樹は好きですか?』
と聞かれることだ。実は昨夜も某所で打ち合わせが終わってから一杯飲んでいたときにその質問をされ困惑。
好きか嫌いかで答えると筆者は嫌いの部類に入るので、話が途切れてしまうのも気の毒に思うため『どの作品が好きですか?』と切り返すことにしている。あとは相槌を打つだけで時間が過ぎる。
おそらく日本人に対して当たり障りの無い共通の話題をということで村上春樹を持ち出してくるのだろうとは思うが、嫌いなものの話題は無理をしても続かない。(^^;)

文学作品のため人によって好みがあるのだろうから、良し悪しや好き嫌いで語ることはナンセンスなのだが、筆者に関して言えば実は全部読みきったのは『ノルウェイの森』と『1973年のピンボール』だけで、あとは数ページ読み始めパラパラ捲ると食傷気味に陥りさっぱりピンとこない。
この歳になるとそもそも自分には文学を語る資格どころか文学作品に耐えうる教養や素地が無いのだろうと諦め開き直っているが、村上春樹ファンと話しているうちに感じるのは村上春樹の作品を全般的に好きという人間とは生きてきた世界、生きている世界がだいぶ違うなということだ。
作品の中で村上春樹がジャズ喫茶の経営の経歴があるせいかジャズが時々出てきて、自称ジャズ愛好家の筆者(秋田の自宅にはLPレコードが500枚程眠っている)としては唯一親しみを覚える点なのだが、『海辺のカフカ』のコルトレーンを見つけたときには『うーん、孤独ってそういうもんじゃないんだがな』と違和感。

というわけで、最近新作が出たらしく(知らなかった)少しググッたらネットでも『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』が話題のようだ。
まだ翻訳本は出ていないようだが、こちらのファン達のblogなどでも今年か来年には翻訳本が出るそうだとか、前回の1Q84は英語版よりもドイツ語版が先に出たから今回も・・・のような話題が盛り上がっていて、長いタイトルも、
“Colorless Tasaki Tsukuru and the Year of His Pilgrimage”
“Colorblind Tasaki Tsukuru and the Year of His Pilgrimage”
“The Faded Tsukuru Tasaki and Year Of His Pilgrimage”
といった候補(?)になっているらしい。

熱烈なファンがいるんもんだなぁとひたすら感心。まあ、勝手に盛り上がってくれたら良いのだが、外国人が日本を見たとき現代文学の代表が村上春樹ではちょっと納得がいかない。
大江健三郎のノーベル賞も『エエッ!』という感じだったが村上春樹がその候補に上がっているのも『嘘だろう?』というのは筆者の個人的な趣味が基準なので筆者への批判には聞く耳を持たない(^^)。
それにしてもウィーンなんだから小澤征爾の話題ならいいじゃないかと思う人もいるかもしれないが、良識ある外国人は小澤征爾の人間臭いスキャンダラスな話題は日本人にはふってこないのが暗黙の了解なのだ。(筆者は人間小澤征爾が非常に好きだが) 興味のある人はN響とのやりとりなど調べたら良い。
政治家やアスリートだけではなく、日本に住もうが住むまいが、もっと様々な日本人に海外の舞台で活躍して有名になって欲しいものだ。

ついでにどうでも良い雑学。
今回の作品はタイトルが長いが、日本の文学で最も長いタイトルとされるのは、イチハラヒロコの
「雨の夜にカサもささずにトレンチコートのえりを立ててバラの花を抱えて青春の影を歌いながら『悪かった。やっぱり俺…。』って言ってむかえに来てほしい。」
文学で無ければ、美術家・横尾忠則の新書で、
「悩みも迷いも若者の特技だと思えば気にすることないですよ。皆そうして大人になっていくわけだから。僕なんか悩みと迷いの天才だったですよ。悩みも迷いもないところには進歩もないと思って好きな仕事なら何でもいい。見つけてやってください。」
これらは、何かの手違いかタイトルが脱稿まで間に合わなかったんだろうか・・・。

世界一長いとされるのはご存知デフォーの小説の『ロビンソン漂流記』で原題は、
“The Life and Strange Surprizing Adventures of Robinson Crusoe, of York, Mariner: Who lived Eight and Twenty Years, all alone in an un‐inhabited Island on the Coast of America, near the Mouth of the Great River of Oroonoque; Having been cast on Shore by Shipwreck, wherein all the Men perished but himself. With An Account how he was at last as strangely deliver’d by Pyrates”
Wikiによれば、
「自分以外の全員が犠牲になった難破で岸辺に投げ出され、アメリカの浜辺、オルーノクという大河の河口近くの無人島で28年もたった一人で暮らし、最後には奇跡的に海賊船に助けられたヨーク出身の船乗りロビンソン・クルーソーの生涯と不思議で驚きに満ちた冒険についての記述」
ああ、そうですか・・・という感じ。

murakamiandhata
右は、省エネルックでお馴染みの第80代内閣総理大臣(在任期間は宇野宗佑より短い64日)
ブログランキング・にほんブログ村へ
(blog rankingに参加。ご協力を。Click it!)


広告
カテゴリー: 海外 タグ: , , , , , , , パーマリンク