久々の秋田の明るいニュース ~稲わらバイオエタノール~

川崎重工にいる学生時代の同級生から興味深いメールをもらってその内容を早速チェックしてみた。

川崎重工と(社)秋田県農業公社が手がけていた潟上市の稲わらから低コストなバイオエタノールを製造する実証プラントがうまくいっているようだ。
川崎重工のHPによれば、2009年11月に建設した実証プラント(日産200リットルの生産能力)で稲わらの前処理、糖化、発酵、蒸留および無水化まで一貫した実証プラントを連続稼動させ、JISに適合したバイオエタノールを安定して製造可能であることを確認し、商業規模で1リットルあたり40円の製造コストを実現するバイオエタノールの製造技術を確立したという。

10年くらい早ければもっとインパクトのある話だったが、(とりあえず)秋田県のウリのコメ生産で出てくる稲わらを利用できるのであれば秋の稲わらスモッグも無くなるだろうしなかなか良い話ではないか。
今現在のガソリン価格を知らないが、150円とするとそのうち70円くらいが輸入コストで円安のせいで上がっていることだろう。他に精製コストが40円くらいはかかるため、このバイオエタノールは精製コスト程度で製造できるわけだ。流通コストや税金は変わらないだろうから1リットルあたり40円の製造コストというのは素晴らしい。流通コストを考えれば、ぜひ地産地消といきたいものだ。

稲わらをどれだけのボリューム集められるかも問題だろうが、秋田ではカドミウム汚染で年間2万~3万トンのコメが廃棄(または工業用に売却)されているらしいので、そういう場所(主に北秋田市エリアや大仙エリアだが)ではコメではなく稲わらを作ればいいではないか。
さらにコメの食味なんぞは無視して立派な稲わらになる稲の品種を作ったりするのは秋田ならではの(逆転の発想のような)取り組みになるかもしれない。

現在、輸出用のコメ栽培は『転作』扱いのはずだから、このバイオエタノール用の稲も転作扱いにしたら、どんどん稲を作れるではないか。
『食べ物』を作っているという自負のある農家には申し訳ないが、この際バイオエタノール用の工業原料を作るという発想の転換も必要だろう。

それにしても、せっかく(社)秋田県農業公社の担当者が頑張ってもそれを地元で消費できる仕組みなどに秋田県は何故同時に取り組まないのか?
既に、秋田と青森を除く東北4県では今月からENEOS(JX日鉱日石エネルギー)がバイオエタノールを原料とするETBE配合のバイオガソリンを販売している。(価格は通常のガソリンとほぼ同じだそうだが) 何につけても置いていかれているなぁ、秋田は・・・。
洋上ウィンドファームの件もそうだが、資源王国秋田・・・キャッチコピーだけではなく具体的な動きを何故しないのか秋田県や県知事は?
アホなの?(^^;) 
スピード感も何も無い。
累積赤字でいずれ問題が顕在化する農業公社にとっても久々の明るいプレスリリースの材料のはずだが。

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久々の秋田の明るいニュース ~稲わらバイオエタノール~ への4件のフィードバック

  1. 潟上の住人 より:

    こんばんは。
    まだ地元ニュースでもやっていないのに秋田の地元よりもオーストリアにいるArgusさんのほうが速いとは恐れ入りました。

    秋田県がいくら米主体の農業県でも、バイオエタノールを大量に作るだけの量は確保できないかもしれませんね。
    それに、ガソリン価格は実質的に価格カルテルの世界ですから秋田県だけ安いガソリンをというわけにはいかない(させてもらえない)『力』が働くでしょうね。

    お邪魔しました。

    • argusakita より:

      おっと、早速のコメントありがとうございます。

      いえいえ、たまたまメールをもらってチェックしてみたのです。
      滅多にない秋田の明るい話題だと思いますよ。

      そうですねぇ、油の世界は利権とカルテルの世界ですからね。
      石油商業協同組合(セキショウ)あたりも黙っていないでしょう(^^)。
      地産地消は理想論に近く、緊急時のバックアップ的なエネルギー源で留まる可能性があります。
      ですから、まともにそのバイオエタノールを高齢化・人口減少で衰退する秋田で消費することを中心に考えるのではなく、川崎重工とJV組んで東南アジア他の稲作国にシステムを売るビジネスを早急に立ち上げるのですよ。
      窓口は農業公社でもいいし、秋田県や潟上市で別の組織でも作って当初は公設の事業主体を作り、できるだけ早く民に任せる。
      当然農業公社でも特許他の知的財産権が多少はあるのでは? それを民間に移管していけば立派に企業化への道作りできるでしょう。

  2. 匿名希望の傍観者 より:

    この報告事態は1年くらいまえにプラント企業の報告書の形でネットに出ていたような気がします。
    ただこの報告書では材料収集にかかるコストがかなり低く見積もられているような感じがしてます。
    実証試験中にネット上で出ていた情報では、確か、プラントで支払ってくれる料金では、トラックの燃料代にもならない、と書かれていたはず。稲わらは田んぼに広がっている状態から集めるともっとコストがかかるので、脱穀と同時にわらだけをまとめてしまうような機器も必要になるかもしれませんね。それを考えると稲わら専用の稲作(青田刈り)というのもありでしょうね。

    ただ、アベノミクスによる円高誘導により、以前よりはペイしやすくなるのではないかと、個人的には期待をしてます。

    珍しく秋田県にしては明るいニュースなんですが、無視されているのは、おそらく秋田県の頭脳(秋大とか)、技術(県内企業とか)があまり絡んでいないからかもしれないと、つい邪推してしまいます。

    • 匿名希望の傍観者 より:

      おっと! アベノミクスでは円安誘導を狙っていたのでしたね。(現在アメリカの投資家あたりの影響で乱高下しているみたいですが。)
      前の発言の円高を円安に訂正します。

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