首都圏独り勝ちと地方の衰退の加速

東京オリンピックの招致決定後これを待っていたかのようにいろいろなニュースが伝わってくるが、秋田にとってはほとんど嬉しいニュースなど無さそうだ。
・東京オリンピック(開会式くらいは見てみたい)
・リニア新幹線(乗れるまで生きているだろうか?(^^))
この2つを軸に東京都だけが特区構想(カジノ特区等)などを進め、老朽化インフラも2つの錦の御旗というか桐の印籠のもとにどんどん更新・新設されていくのだろう。
日経によれば来年4月から首都圏で関西電力が電力小売事業を開始するそうだ。
電力の選択肢が増えれば競争が起こりますます活性化するだろう。
首都圏一円ではこういった新しい具体的な目標に連携した開発も進むだろうし、東海・近畿・関西は南海トラフ大地震や富士山噴火などの災害想定によって脅迫的な後押しもあり公共事業による経済効果は具体的にあるかもしれない。
今のままでは北海道、東北、北陸、中国、四国、九州、沖縄は圧倒的な格差を付けられることになる。何しろ中長期的なエポックメイキングなイベントも無い上、人口減少によるあらゆるものの『選択肢』が減少し、結果的に競争が起きない硬直化した社会・経済になることが避けられない。(首都圏を単純に右倣えする限り)
唯一可能性のあるのは自然災害による大規模なスクラップ・アンド・ビルドだが、東日本大震災の処理を見てもわかるように復旧・復興ではせいぜい原状回復でゼロレベルに戻すだけでは何も変わらないどころか、将来的に維持困難な無駄なインフラができるだけで、それすらも進んでいない。

数日前、基準地価が発表され秋田県はまたも連続全国ワーストを更新したようだ。
毎年、変動率が下がった、変動率が下げ幅を縮小した、下げ止まったといった『変動率』でだけ報道されるためピンと来ない人も多いだろう。
基準地価とは異なるが公示価格の平均で推移を見ると下記のようになる。

public-landprice-avg
秋田にはバブルらしいバブルが無かったことがよくわかるが、これは全県で均したものであり、秋田市などはもう少し動き(ピーク)などが顕著である。また全国的な推移から1年から2年程度タイムラグがあることもわかる。
ピーク時に比較して現在は約1/5、秋田市に限って言えば場所によっては1/10になっている場所(秋田駅前等)もある。
路線価で比較した記事(朝日新聞2013/7/2)
つまりそれだけ、土地の担保能力が落ち、金融機関による与信枠が減少したことに直結する。また固定資産税他の税収も大幅に減少しているのである。
3年や5年の話ではない、20年以上無策のまま放置している行政に問題は無いのか?
そもそもバブル崩壊以前に、全国でバブルが膨らんでいるときに何故秋田がバブルにならないのかを冷静に分析していれば多少は将来を見通せたはずであるし危機感も持ったはずだ。無策、無為、無能といわざるを得ないではないか。

少しつまらない計算をしてみた。
2012年の基準地価による平均価格と秋田県内各市町村の可住地面積を単純に掛け算してみると下記のようになる。
無論、土地には住宅地、住宅見込み地、商業地その他の区分があり平均価格そのものの精度は高いものではないが、大まかな数字としては間違いないだろう。

akitapref-price-2012
秋田県全体で約52兆円、20年前は少なくともその5倍の260兆円の価値があり、この20年間に県民全体の財産約200兆円が吹っ飛んで無くなったことになる。秋田市に及んでは100兆円は吹っ飛んでいるだろう。
現知事を含めた歴代の知事や無為無策の県庁の役人達に感想を聞いてみたいものだ。

未だに実質的に土地を担保にして融資を行う金融機関も問題があるが、国に働きかけて土地以外を担保に融資を行えるドラスティックな制度を自治体が大胆に推し進めない限り、この負のスパイラルはどこまでも原野同然の価値になるまで続き、人口減少も加速していくはずだ。既に原野同然の市町村が多いのだが。
税収が減っても起債して自分たちの給与は保証される公務員に危機感など生まれるはずがない。
地方公務員の給与は物価ではなく土地価格に合わせてスライドしてもらうべきだ。人口推移と土地価格推移は行政の通信簿だ。

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首都圏独り勝ちと地方の衰退の加速 への7件のフィードバック

  1. 本日の魁新聞の1面トップには「20年東京五輪選手を本県に 合宿誘致へ庁内チーム」という記事が載っています。読む気も起きないので中身は書けませんが、オリンピック関係で秋田になにか持ってこようとするとそんなところしかなさそうなのも理解はできる。できるんだけど、・・・、効果なさそうに思えてしまう。

    多分移動に時間のかからないもっと東京に近いところで合宿するはずなので、秋田県には選手は殆ど来ないと思う。東北新幹線で県北にシャワー効果と言って、全く実現しなかった二の舞を演じると思う。可能性は限りなく低いと思うけど、もし実現したら、なんとか中高生との触れ合いの機会を作って欲しい。スポーツ立県を標榜していたと思うので、将来の選手に期待を込めて。

    最後の地方公務員は地価にスライドというのは全く賛成です。公務員は抵抗するだろうけど一般庶民からは喝采が来る気がする。

    • argusakita より:

      相変わらずの通り一遍な構想というか取り組みですね。情けない行政です。
      秋田で合宿誘致しても来るのはせいぜい新興国や小国でしょう。しかも秋田にあまりなじみのないような競技だったり。
      可能性があるのはカヌーくらいかもしれませんね。
      青少年のスポーツ交流にも役立たず、そもそも観光を含めて受け入れ態勢など無理が大きすぎるのはワールドゲームズで経験しているでしょうに。
      せいぜい、宿泊補助と称して地元の観光業者に補助金をばら撒く『アイリス』パターンでしょうか。

      2015年には北海道まで新幹線も通りますから、シャワー効果ではなくますますストロー効果(これ完全な日本語で英語では家畜の感染症のことです)が進みますよね。
      何故、過去のうまくいかなかった事例が身近にあるのに学習しないのでしょうかねぇ。
      こういうのは県民あげて『バカケッ!』と叱らないといけませんよ(^^;)。

      • <こういうのは県民あげて『バカケッ!』と叱らないといけませんよ(^^;)。

        もう県民自身諦めている人が多いのかもしれません。

        秋田県関係の問題提起をしているブログは、私が知っている限りでは閉鎖、停止がほとんどです。

        秋田県ダメっぷり告発ブログは、完全に停止してますし、秋田ローカルなんでもブログは秋田県の全国ワーストという記事の後更新がありません。秋田市の焼却灰溶解炉の追求をしていた、ぷー専務日記も更新がありません。ちょっと毒のある記事があった秋田百科は記事自体が削除されています。(もっともエンサイクロペディアでなく、アンサイクロペディアを名乗っていたら問題なかったかも) Akita Columnと、秋田コラム2はまだ更新しているみたいですが、県立美術館への批判が主なので、もしかしたら旧美術館関係者が書いているのでしょうか。

        もしかして、これらのブログ主に圧力でもかかったのでしょうか。それとも記事を書いても書いても現状が変わらないのに絶望したのでしょうか。

        まあ、県議あたりはこれらのブログに足を引っ張るなといいそうです。

  2. 機械屋 より:

    やはり海外で生活している方は注目していることが違うなと漠然と感じます。
    今日本では毎日のように7年後のオリンピックに関連した特集やビジネスアイデアなどがTVで見られますが、今からこんなに盛り上がって息切れするんじゃないかと思うくらい。
    人口が集中している関東、東京にTVのキー局があるから番組がそうなるのですが、日本全部が東京ではないのでシラけている地方があるのは間違いないです。
    経済のシャワー効果だのトリクルダウンだのは何だか期待できない。
    地域格差というのが非常に大きくなる今後7年、地方はどうしたらいいんでしょうね。

    • argusakita より:

      機械屋さん、こんばんは

      やはり日本ではマスコミがまだ東京オリンピック関連で引っ張っていますか。
      今後7年は、東京で『オリンピックに向けてこんな***ができました、新しくなりました』『こんな場所、こんな食べ物が・・・』というのが続くんでしょうね。地方はそれを指加えてTVで見ていると。
      こういう目に見える地域格差が出てくるときこそ日本維新の会のようなローカル政党にとっては追い風のはずなんですが・・・、もったいないですよねぇ。
      トリクルダウン理論はよく言われますが、いくつか前提(仮定)があることはあまり言われません。情報操作ですね。
      ・富はいつか消費に使われるもの
      ・富を使って得られるものに限界があること
      ・恩恵を受ける側の所得が圧倒的に低いこと
      ・マーケットがさほど大きくないこと
      これらが揃わないとこの理論は現実化しないと言われています。で、今の日本にはどれも全く当てはまらない。だから機械屋さんみたいに何となく胡散臭く感じる、それ正解ですよ。

      全く、どうしたらいいんでしょうね。
      私は廃藩置県の後の秋田県が生まれた頃に興味があって、いろいろ読んでいます。
      なかなかおもしろいですよ。同時に、如何に秋田県が冷遇されてきたかもよくわかります。
      変な言い方ですが、秋田県はもっとコンチクショー!と思うマインドが必要かも。

  3. 秋田出身 より:

    こんににはー

    以前も何度かコメント投稿をしたことのある秋田出身東海在住のアラサーです。

    僕が子供のころ、秋田在住当時から主さんの言うように地価ワーストの報道はされてました。だからちょっと懐かしいような変な感じです、こういうニュースあったな~みたいな。

    下げ幅が縮小とか、そういう報道は今もしてるんですね。秋田にいたころもそうでした。あと、企業倒産数が前年よりも大きく減った!!という謎報道も毎年していた記憶があります。

    親や周りの大人は、おっ!秋田の地価も改善するみだいだぞー!!会社の倒産も収まってきたみでだぞ! って毎年喜んでました。

    下がる所まで下がったから大幅下落せずに安値で落ち着いてしまって、幅が縮小しただけじゃないの?中小企業はみんな廃業になってきて一部の大きい会社しか残らなくなってきてるから、倒産数が減っただけじゃないの?一部の大企業以外の人は苦しくなるんじゃ・・・
    と子供ながらに思ってましたけど、世の中に詳しくなかったので親達には主張できなかったです 笑

    今後もブログ更新待ってます。

    • argusakita より:

      秋田出身さん、ご無沙汰です。

      早くエラくなって、秋田にEVでも100台くらいポーンと寄付してください。
      田沢湖あたりか角館でもいいので、EVの街をどこよりも早く作れば・・・。
      今の何かの延長ではアカンでしょ、もう。
      自力じゃなくても何かブレイクスルーが欲しい秋田。

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