佐竹知事は『鬼』になってスピードアップを

無投票再選の佐竹知事の2期目も半年が過ぎた。1期目は半ばに東日本大震災があり予定外の舵取りを強いられたことは否めないが、あの震災が無かったとしても何か秋田の歴史に残るような実績が1つでも挙げられたかどうかは少々疑問だ。
やたらキャッチコピーに予算を注ぎ込みイメージ戦略重視で来たものの人口減少は歯止めどころか加速し始めTDKはじめ企業の撤退が相次ぎ公約の5千人雇用はいつになるのか日に日に静かに悲惨な状況が進行している。一過性の観光イベントや美術館、文化施設に力を入れている場合ではないのだ。
何をやっても時間のかかる秋田県政だが、今更ながら来年度から行財政改革に取り組むようで、これは佐竹知事が少し動き始めたように感じる。とはいっても、行財政改革などは当たり前のいわば後向きな施策で、これが県全体の活性化や雇用創出、人口増加につながるものではない。本来はやらないよりはマシという程度のものだ。

動き始めたと思われるものは2つ。
1つは秋田空港の管理形態(民営化など)の検討に着手するそうだ。
秋田空港は秋田空港ターミナルビル株式会社の決算を見ればわかるように表にはその赤字が出てこないようになっているが、秋田県が毎年巨額の補填(2011年度で約2億6千万)をしていて、その累積赤字は途方もない金額になっている。
大館能代空港も同様だが、こちらは民営化どころか即刻廃止で当然な状態。死人に酸素マスクをつけて『死んでいない、横になっているだ』と言い張るような状態。

地方の行政が第3セクターなどを『民営化する』と言い出したときは注意が必要で、もはやほとんど再生の道が無い場合が多く、最後を看取るのを行政がやるのはカッコ悪い(責任を追及されるのが嫌)ため死に際に民営化し、さほど時間が経たない後に逝くのを看取り表面上民営化後の経営陣の責任とするケースが多い。そして、『民営化してもダメだった』『だから何でも民営化せずに行政がやらないといけない』という論理の材料に使うのである。
秋田県の内陸の鉄道2社などはその例だが、まだ時間的猶予はあるようで2社とも非常に頑張っていると思われる。代表を引き受けた元サラリーマンの2社の社長にはエールを送りたい。

秋田空港の民営化の話が出た理由は邪推ではあるが、おそらくソウル便廃止(もしくは休止)が見えてきたのだろう。日本では全国的に大韓航空の便が削減されているようで、秋田だけがその対象から外れる特別な理由は思い当たらないし、大韓航空に代わるLCCが台頭してきている今、南朝鮮と秋田県の相互のメリットも無くなってきたのだろう(当然だ)。
さらに、秋田県の商工会議所のトップが退くことでこのトップが代表を務めるバス会社をことさら特別扱いしなくともよくなる環境が出てきたこともきっかけだろう。
公共交通機関という美名の下に秋田市の補助金(原資は税金)にクビまで浸かっているバス独占会社のトップが商工会議所の会頭などと悪い冗談のような秋田の経済界に少し風が吹き始めたのだろうが、秋田空港利用促進何とかなどの委員も兼ねた人間の影響力が薄まればリムジンバス等にも競争原理を導入できる可能性も開けることになる。

2つ目は、秋田空港も含むが県が25%以上出資している第3セクター32法人の見なおしの方針を明らかにしたことだ。
これは筆者が今年1月に書いた、
第3セクターに手をつけない秋田県
で取り上げた件だが、いよいよ何かやらないと格好がつかないという事態になったのだろう。
とりあえずは累積赤字が存在する5法人、
・田沢湖高原リフト(株)
・十和田ホテル(株)
・秋田内陸縦貫鉄道(株)
・由利高原鉄道(株)
・(株)秋田県食肉流通公社
が対象になると考えるのが順当なところだが、これらを片付けても秋田県全体としては大して効果は大きくない。
秋田県の財政を極端に圧迫している赤字垂れ流し、血税ブラックホール状態の3公社の存在が本丸だ。つまり、秋田県土地開発、農業、林業の3公社だ。
特に土地開発公社は人口減少で住宅需要も減少していくはずで役目を終えたなどとノンビリしたことを言っているヒマはないはずだ。即刻クロージングに持っていくべきもので、他の農業公社、林業公社は見方を変えるといわば福祉的側面があるため即刻クロージングというわけにはいかないが、規模縮小は簡単なはずだ。(充当予算を削れば良いだけ。死人など出ない)
歴代の知事にとってもほぼアンタッチャブルな聖域とも言えるこの3公社。
やらないよりはやったほうがいい行財政改革だが、知事は3期目などとは思っていないだろうし時間もかかるだろうから2期目の終わりに向けて今から鬼になって大鉈を振るって欲しい。
役人や既得権益団体から石をぶつけられて最後に県庁から退庁するくらいの覚悟で屋って欲しい。県民の多くは県庁の外で花束を持って待っているだろう。そうすればきっと歴史に名を残す。世論の後押しも必要だろう。

・・・と期待するものの、行財政改革推進委員会というのがどういうメンバーで構成されているのかを議事録(例えば7月の第2回議事録)で知ると、なーんだ茶番かと思うのは筆者だけではあるまい。
(しかも議事録の中身が、大学生や高校生の議論レベルだ。数字がほとんど出てこない情緒的な議論で資料などを持ち寄っているのかどうかも怪しい)
しかもメンバーの中に自治労や連合の頭がいるではないか。行財政改革は行政組織の改革をも含むはずだが、無能であってもその公務員の雇用を遮二無二守る側の立場の人間がいたら結果が無難なものしか出てこないことは火を見るよりも明らかだ。
ついでに、秋田県にとっては重要な独法の評価・改善を議論してくれる(はずの)秋田県地方独立行政法人評価委員会の方々。完全に名前貸し状態で、こちらも役人の決めたことの追認機関的な役割しか期待できなさそうだ。

波風立てない組織間調整型の佐竹知事が孤軍奮闘することはまずありえないし、つまらんなぁ・・・。
秋田の将来、数少ない子供たちの未来を本当に考える集団は秋田にはもはやいないのだろうか。

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佐竹知事は『鬼』になってスピードアップを への2件のフィードバック

  1. ちんあなご より:

    秋田-ソウル便は大韓航空の本社から廃止の話がでたけど、日本の支店が継続させたようですね。
    しかし、韓国修学旅行は19校→4校に激減していますから、さすがに来年は廃止かもしれません。

    まあ、韓国好きの佐竹知事が、また公金投入する可能性もありますが・・・・
    佐竹知事が動くと・・・・状況が悪化することのほうが多いと思います。

  2. 地獄耳 より:

    いわゆる<Sの法則>ってやつですね。Kの国の法則のような。
    なんでも、合宿地誘致などの思惑もあって平昌オリンピックの開催について白黒はっきりするまでは何とか維持という噂ですが、それまで投入する公金には頭は回らないという気の毒な状態。

    秋田DCも出だしからほとんど効果が見えないという状況らしくJRとともに頭抱えているらしいです。

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