早急な脱原発が拙い理由の一つ、『年金』

東京都の知事選で脱原発が争点になるとかならないとか。
佐川急便からの借金1億円の疑惑で首相を辞し、別のカネの疑惑もあって議員職を放り出した細川氏がまたぞろ表舞台に出てくるなど、猪瀬氏の退陣の経緯を考えても悪いジョークにしか思えない。
住民票がこちらのため投票できないが、本籍が東京都の筆者としては今回の都知事選の争点は外国人参政権と老朽化インフラ再構築と防災・減災施策に絞って欲しいくらいである。脱原発が選挙の争点にならないのは一昨年の衆議院選で惨敗した泡沫政党を見れば明らかだ。小泉元首相も既に歴史上の政治家だ。

脱原発について筆者は、古い原発の停止・廃止と徐々に依存率を下げることは賛成だが、早急な脱原発は絶対反対の立場だ。
・エネルギー安全保障
・廃炉、廃棄物処分を考慮した研究者、技術者の確保
・既存立地地域の経済
の点で、即廃止など絶対にあってはならないと考える。
これに加えてもう一つ理由がある。

東電の事故による(12月20日現在)賠償実施額は3兆1,142億円(秋田県の予算の約5年分)、原子力賠償支援機構を通じて国から無利子の金(3兆8千億円は決定済み)が東電に渡るため通常業務の電力供給も滞ることがないが普通の企業なら倒産、株価は紙切れ同然になっているはずである。
しかし、もし脱原発によって稼働中、再稼動準備中の原発が不良資産となれば東電はじめ電力会社の株価が大きく下落することは間違いない。
筆者が電力株を持っているわけではないが、従来、安定・安心株的な要素の強かった電力株の下落は、それをポートフォリオに組み込んでいる各種年金、年金基金の運用に大きな影響を与えるはずだ。
つまり国の年金、企業年金などをもらっている人、これからもらう人は電力株の下落をもたらすことに反対してもおかしくないはずだ。
この株価と年金の話はマスコミは意図的に取り上げない。平均年齢45歳の日本国民が『それなら脱原発など絶対あり得ない』と流れるのは明らかだからだ。

実際、世界有数の機関投資家であるオランダの公務員年金基金ABPが、昨年東電株を売却(1,800万ユーロ相当)していたことが年末発表された。しかも1月1日付で東電株は投資してはならない対象に指定した。これは他の機関投資家にも大きな影響を与える。

マスコミは貸し手責任だので銀行等の金融機関、保険会社に批判の矛先を向けたりするが、株価下落が彼らのB/Sを痛めるだけではないことを年金受給者や近い将来の受給予定者等は知っておくべきだろう。
無責任に脱原発、即廃止などを言っている連中は厚生年金、企業年金などとは関係ない連中と見て良いかもしれない。

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