秋田市の人たちに聞いてみたいこと

先日から何度か秋田駅前に行く用事があり、例の秋田杉のバス乗り場が気になっている。
雪が付いて寒々とした風景。
夏の快晴時は涼しげでいいかもしれないが、曇天の冬空あるいは降雪時の木造施設は個人的には何か気持ちを暗くさせる印象。
この施設が木材利用推進中央協議会(会長 並木瑛夫)主催の平成21年度優良木造施設に選ばれ同協議会会長賞を受賞したのは内輪のお手盛りなのは理解できるが都市景観賞となると、『マジで?』と。
とても『木のぬくもり』というものは感じられない。

日赤近くの遊学舎だったか、あの木造建築も完成当初は涼しげで良さそうだったが、一冬、二冬過ぎると木の表面も枯れ木の風合いになり、建物全体が何か重い雰囲気になった。昔どこかで見学したハンセン氏病の隔離病棟のような過去の時代の負の遺物のような雰囲気さえ感じる。

そもそも秋田杉は屋外施設や外装材として適しているのかという素朴な疑問を持つ。もし経年変化を見越して秋田杉あるいは一般的に杉に価値があるなら、出雲大社や伊勢神宮の遷宮に杉が使われてもよいはずで、やはり秋田杉は檜のように長い年月に耐えうる木材ではないのだろうし、強いて言えばある程度の期間で使い捨てにする木材なのだろう。
(そういえばスギッチもそばで見ると相当に汚くなっている(^^))

秋田杉は香りもいいし(嫌いな人もいるが)、住宅等の内装材として使えばそれなりに生かせると思うし、曲げわっぱ以外にも薄板を曲げたり組み合わせたりしてランプシェードに使う工芸品などもある。
内装材ならそれこそ『木のぬくもり』を表現できそうだが・・・。

かつては県の基幹産業の一つだった林業があまりに秋田杉に依存しすぎて、その杉を消費しないといけない事情もわかるが、不向きな外装材などに用いて数年後にはみすぼらしい外観になるのであればやめたほうが良い。
木造住宅の構造材に使うのもいいだろうが、所詮日本の建築基準法では2階建てまでの住宅のほぼ全ては構造計算などしていないのだから(法律で構造計算が義務なのは3階以上)災害時の安全性などは怪しいものだ。雪による荷重くらいは計算しているかもしれないが、木造住宅というのは法律の範囲内であるが基本的に怪しい。また、杉が特別強靭な材料というわけではない。
(構造計算の話を知ったのは筆者が昔自宅を建てたときで、結局、軽量鉄骨にした)

秋田杉の家などという秋田県ぐるみの詐欺事件が千葉で問題になったこともあったが、未だに秋田杉の木造住宅には補助金が出るはずで、災害時の脆弱性(イコール人命)とトレードオフすることを行政が推進しているようなものだ。

秋田の誇るコメも今後は家畜のエサ用が大半になるようで、生産に関わる人たちは少し気の毒な印象もあるが、秋田杉も内装材や合板のコンパネや燃料としての道を選んだほうが良いのではないだろうか。新しいビジネスのチャンスもあるわけだし。
数年後にみすぼらしい外観になる施設や災害時に命を守れない脆弱な住宅用に供給して業界内で表彰するといった馬鹿げたことをやっていられる時代ではない。
それぞれ大胆なパラダイムシフトが要求されているのではないか?
その流れで第3クターの秋田県林業公社にいよいよメスが入るらしく、非常に結構なことだ。年間100億の無駄金が少しでも整理されれば県民にとっても良い事だ。

話を戻して、決してあのバス乗り場がどうしようもないなどと非難するわけではないのだが、秋田市の住民は秋田駅前のあの木造施設、バス乗り場についてデザインは別として材質選択としてイケてると思っているのだろうか?

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秋田市の人たちに聞いてみたいこと への7件のフィードバック

  1. 疑問符 より:

    それよりもバスはたまにしか利用しないので毎回自分の乗り場が何番か探すのですが、前より分かりにくくなったような気がするのは、変化に対応できない硬い頭になっているせいなのか、前はどうなってたっけ。

     秋田杉の活用かもしれないが、あれで鉄とかアルミを使用するより安くできたのならマァそんなに言うことなし。高いんだったら高コストであってもこんないいことがあるやっぱりいいねと言うことをどう訴えるのかそこまで考えてやったのか。高いから他では使わないもんね、秋田駅前は特別だもんねでは贅沢な遊びで終わってしまう。デザインについては感性が低いので雨、雪がしのげればということが基準なので特に言うことなし。(杉材が腐らないかそっちは心配。)

     材料にはそれぞれ適所適材があると思うのですが、今回の選択が良かったかはもう少し年数をみたい。(汚れやすい場所だから掃除のことを考えると杉材と言うのは疑問ですが。)

     話はそれますが、県立大になんか建物をつくるのに当初計画が木材を使用していないのがけしからんとして県議からクレームが出て予算が通らず、設計やり直しで木造でOKになったけど、もともと県立大には木造なんてなかったんだから、統一性ということから考えるとその建物だけ違和感があることになるんでは。(その辺までデザインでうまくやってくれればいいんですが)いつか、県立大に行ってみたいなと思ってます。ダメだったら、反対した会派の議員は×××として記憶にとどめます。)

    • 地元民 より:

      県立大のその件は呆れましたよねぇ。
      設計変更、工期、予算にまで影響があったはず。
      そんなに県産木材の消費が必要なら県議会議員の報酬の一部を丸太や合板で現物支給してやったらいいのですよ。

      外装に秋田杉を使うのはArgusさんの意見と同じでやっぱり間違いだと思います。
      そのうち乾燥や割れが原因で小さな事故でも起きればすぐに撤去でしょう。
      できれば、人が事故に遭うのじゃなく態度の悪い中央交通のバスに倒れていくような事故ならベターです(笑)。

  2. 静かな秋田市民 より:

    こんばんは。

    私もあの寒々としたデザインというか景観がとても嫌いです。
    もっと冬の強烈な風雪からバス待ちする人を守るようなものを何故作らないのかと。
    完全に木造でもないでしょうから耐用年数と償却期間は7年~10年程度で考えているんじゃないでしょうか。腐ったり汚くなったらまた作り直す(もう一回商売にする)という発想でしょう。
    木材を売りたい連中のマスターベーションですよ、あんなもの。

  3. argusakita より:

    アンケートでは『イケてると思わない』方が多いようで、私の感覚が世間と大幅にズレていなくてちょっとホッとしました。(^^)

  4. 呆れ顔 より:

    何をやっても、何を作っても行政が絡むと後で文句や不満が出るのは当たり前っつうか良くある話。
    行政側もそこまでは十分納得しているはず。

    ただねぇ、秋田市や秋田県の場合、以前blog主さんが、
    秋田市にぎわい交流館&新美術館(パンドラの箱モノ)
    で書いていたように、一般の素人、普通の住民から見て<おかしい>、<変>と思うもの、明らかに声が出ているものを無視して強行突破で作り続けている。
    ここが問題なんですよ。

    ———————
    linkしておきました
    Argus

  5. 秋田杉の産地なので本当はもっと使わないといけないのでしょうが、個人的には杉材は値段が高くて日曜大工に使いづらいですね。1×4材や集成材の方に手が伸びます。どちらも外材です。板の表面も綺麗ですし。どうしても針葉樹単板を使わなければならなければ、青森ひばを使いたいな。ヒノキチオールが一番多い木ですから。

    とある中学校でグランドに野球部のベンチを保護者が作った話を聞いたことがありますが、大部分鉄製です。鉄工所勤務の保護者が組み立てたそうですが、費用は木造より安く作れたとのこと。それで、木造よりも長持ちするんだから、どちらがいいかはっきりしてます。

    秋田県のペレットに補助金を出しているのも私は違和感を感じます。大館市では、扇田病院で、ペレットボイラーに移行中(もしかしたらもう終わったかな?)です。市役所、病院ときたので、次は学校かな?

    個人的には細かいペレットよりは薪のほうが費用対効果がいいと思うのですが。

    もともとペレットは製材所などから出るおが屑を燃料として使えるように加工したものですが、秋田県では間伐材を集めて一度粉にし、それから作っているようです。製材所じたいドンドン減ってますがそういう加工場からおが屑、かんなくずを集めて作るのなら賛成ですが、薪として使えるような間伐材が材料ですから、素直に薪として安く売れ、と言いたくなります。

  6. sasaki より:

    毎日、通勤のため秋田駅を利用しており、朝晩の両方でバス停も使っております。

    そう言われてみると、確かに日中吹雪いている時などは、寒々しい印象を覚えます。
    ですが、夜になると暖色系の明かりが多く点灯し、個人的には好きな景観の一つですね。

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