秋田に欲しいのは佐竹氏資料館ではなく秋田(安東)氏資料館

日本にいるときはニュースやサッカーの試合以外はあまりテレビを見ない。特に地上波はしょうもない寄せ集めの芸人のトーク番組やクイズ番組、何の勉強にもならんようなコメンテータ出演のバラエティが大半で水割りでも用意して腰を据えて見ようかと思うドラマなども少ない。民放キー局3つくらい、公共放送2つ(NHKと対抗させる)に集約してローカル局を廃止すれば分配金が無くなり良質の番組が作れるだろうに。
制作費の削減によるものなのだろうが、ホント、日本のテレビはどうしちゃったのか・・・。
そんな中で、NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』は岡田ファンの娘に薦められてちょっと見ている。本願寺あたりの時代考証が適当だなと思うところもあるが、まあエンタメのドラマだし(^^)。見ているこっちも、若い頃『信長の野望』に嵌っていたとき本願寺の石山御坊の攻略は確かになかなか難しかったなとアホなことを思い出している。

フと思いついて秋田を舞台にした大河ドラマを作るとしたら果たしてどんな歴史があるだろうかと。
明治以前の歴史で見ると日本史の表舞台で重要なあるいは(ドラマになりそうな)華麗な役割を演じた人物は特にいない。
有名人(?)で秋田の人物、秋田に来た人物を描くパターンとしては、
■平安~鎌倉時代
失恋が原因で出家したという説もある 佐藤義清(西行)
顔が全く知られていない伝説の秋田美人 小野小町
(生誕地伝承が全国に沢山あり、フィクションとはいえドラマ化すると総スカンを食らう恐れ有り)
■戦国~安土桃山時代
・仙北一揆を鎮圧したハンセン氏病と戦った名将 大谷吉継
(あるいは逆にこの一揆の無名の首謀者(農民)を主人公にするか。一揆鎮圧側に加担した戸沢、本堂、六郷、小野寺氏は自領安堵しか考えの及ばないスケールの小さな人物像しか出てこない)
■江戸時代
横手城に親子で蟄居・幽閉された 本多正純
・西木村の紙風船を考案したとされる 平賀源内
・ちょっと立ち寄って一句詠み日帰りで酒田に帰った 松尾芭蕉
秋田の人材流出の原点の 平田篤胤または佐藤信淵
・久保田藩に居ついてしまった元祖プー太郎の 菅江真澄
・戊辰戦争(秋田戦争)で2度も寝返った亀田藩 生駒親敬
などなど。
戦国~江戸末期までの秋田の武将(豪族のほうが適切か)や一族はどれをとっても『お家大事』の兎に角自分の領土安堵に汲々とした人物像しか浮かんでこず、現代で言えば近視眼的なマイルドヤンキーな人々ばかりである。
無論、『お家大事』は地形的に集落間の交流も難しく山脈に阻まれて他地域との交流など簡単では無かった時代では当然だろうし、よそ者を受け入れがたいのは仕方がないが、この頃のDNAが現在の秋田人に脈々と受け継がれていると考えるのは案外妥当かもしれない。
そんな『お家大事』で様子見を身上とし優柔不断によって結果的に秋田に転封されてやってきた佐竹氏は身内から見たら筋が通っているだろうが、外から見たらあまり格好の良い大名には見えない。
久保田藩のスタートが格好悪いものだけでなくその末期(戊辰戦争)でも新政府軍に寝返ってあまり共感を得られるものでもないのだから始末が悪い。
甲府の信玄公のように領民を大切にし愛された殿様というよりは、佐竹家自身と連れてきた過剰な家臣団のために久保田城下を開発・整備し商人と仲良くした図式は現在の秋田県庁と職員、県民無視の寂れていく一方の秋田市などを見るとまさにデジャブのようである。

ということで、筆者は秋田人が誇りに思える歴史ドラマを作るには秋田氏(安東氏あるいは安倍氏)を題材にしたドラマが良さそうに思えてならない。
秋田氏の由来、歴史については決定版となる資料が少なく、あちこちに散見される定説の無いものばかりだが、北海道の道南から青森、秋田の日本海側を支配し、十三湊、檜山城、脇本城、土崎湊、比内・阿二とダイナミックな舞台設定が可能である。
能代と土崎の湊合戦(従兄弟同士の争い)など人間同士の感情の機微や女性たちのドラマも(半ば)フィクションでおもしろくできそうである。

秋田氏は、湊合戦で秀吉の不興を買ったり、東軍に加勢した関ヶ原後の庄内の狡猾な最上義光によるチクリさえ無ければ、その後の秋田の歴史は大きく変わり、秋田に佐竹氏などが登場することは無かったはずで、秋田は独自の別の発展をしていたに違いない。当然、現在の暢気な殿様知事などいなかっただろう。(そうなると佐竹氏はどこに転封されたのだろう? 蝦夷あたりか?)
秋田人はもっと江戸以前の秋田の歴史を勉強して誇りを持っても良いのではないか? 道徳なんぞよりこういうローカルな歴史教育が大切なのでは?
そのためには、場合によっては青森・五所川原(の市浦歴史民俗資料館)あたりと共同で『秋田(安東)氏資料館』を作ってもらいたいものだ。秋田市、能代市が資金を出してもいいではないか。

秋田(安東)氏については(筆者も行ったことがあるが)、
青森県五所川原市 市浦歴史民俗資料館
福島県三春町 歴史民俗資料館 <—-巨大な三春の滝桜で有名な所。秋田という苗字も多い。
などの小さな資料館を訪ねるとなかなか興味深い。

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