骨太の方針が日本を壊しそうだ ~耐えられますか?~

昨日安倍首相の記者会見が行われ『経済財政運営と改革の基本方針』~脱デフレ・経済再生~いわゆる骨太の方針が閣議決定された。
事前にあれこれアドバルーンが揚がっていたせいか特に画期的な新機軸を感じさせない不思議な会見だったように見えたのは筆者だけだろうか。
国会が閉会してホッとした表情とどこか高揚した語り口の安倍首相を見ていたら、日本は再び(今度は回復不能な)不況と混乱に向かいそうな気がしてきた。

民主党がダメ過ぎてカウンターアクションとして他に政権を担う政党が無いため引き算で自民党が復活したが、憲法問題・外交・防衛は対外的にはまあまあ実績を残しているが肝心の憲法問題は9条改正から96条改正、そして9条解釈変更とヘタれてきているし、やはり経済政策はダメだという印象が強い。
次の選挙で引き算で残る政党が無いときは本当に日本国民は不幸な状態になる。

脱デフレ・経済再生を掲げたアベノミクスは3本の矢と言われるが結局形になっているのは1番目の矢の金融政策(金融緩和)だけだ。2番目の財政出動は公共事業に向かっているが防災を中心としたコンベンショナルな土建屋政策でも人手不足が大きく響き、震災地の復興がなかなか前進しないばかりか東京オリンピックに向けた首都圏のインフラ整備なども高コストで前に進まない。地方では尚更だ。
そしてマーケットも注目していたなかなか出ない3番目の矢が・・・中身がよく見えない曖昧なものでキーワードが『女性・農業・医療』と具体性に欠ける。
発表直後株価も上昇、為替も円安に振れたが結局すぐに元に戻って期待外れだったことが示された。
内閣府の発表レジュメも英語版を同時に出しているのを見るとマーケットを意識してだろうが、さっぱり訳がわからない漠然としたものだ。

日銀がインフレ・ターゲットを示し大規模な量的緩和をしたおかげで円高はある程度是正され、為替の影響が強い輸出産業は自動車・家電を中心にある程度復活した。しかし、自動車も家電もこの2年間新製品の爆発的ヒットなどは無く、画期的な新技術もなく要するに為替差益による黒字ばかりで、これを原資に若干社員の賃金を上げたところが多いだけで長続きするかどうかは不透明だ。
確かにこの1番目の矢は筆者のゴミのような小さな会社にも好影響で表れたが、円換算の数字上の話であって顧客が大幅に拡大したり、規模が大きくなったわけではないので全然嬉しくもなんともない。
知人の話でも銀行が中小企業に対して融資に前向きになったとか審査が楽になったなどの話しが無い以上、相変わらず緩和された金融政策の恩恵はごく一部の大企業だけで銀行は相変わらず貸し渋って下流に向かう金融のバルブを閉めたままのようである。

ここ数ヶ月の動き(順不同)の消費税増税の施行、タバコ税増税、法人税減税、残業代ゼロ、GPIFの運用方針変更、移民受け入れ(外国人活用)、リニア中央新幹線(これは2番目の矢だろう)、パチンコ税創設案、年金支給年齢75歳化への布石、統合リゾート(カジノ問題)、解雇条件緩和などのアドバルーンと安倍首相の『タブー・聖域無き改革』という言葉がどこか整合性の無い滅茶苦茶なものに思えて仕方がない。
要するに大企業、資本家、株主を優遇し、一般の国民・労働者を蔑ろにする方向にしか見えない。トリクルダウンというおこぼれ経済も現代社会では下に向かわない。下に向かう前に再度上流に揚げて金が金を生み出すことに使われる。
そして、公務員、政治家(議員)などが厳然とした聖域であり言及が全く無いことには納得がいかない。

『女性・農業・医療』のキーワードも、
<女性>
男女共同参画などと聞こえの良い言葉で、税率よりも課税ベースの拡大を狙って女性にもっと外で給与所得者として働けと言っているようなもので、結果少子化だ。さらに高齢出産で障害者も増えそうな傾向だそうだ。
<農業>
法改正でJAの既得権益、利権構造にメスを入れればいいだけだが、今まで何故出来なかったのかの総括が全く無い。
<医療>
高齢者負担増と混合診療は歓迎だが、今後外資参入で国民皆保険は徐々に骨抜きにされ高度な医療は金持ちに限定されるだろう。(尊厳死、安楽死も認めるべきだ)

安倍首相の『美しい国』というのは、どうも15%ほどの資本主義者達と残り85%程の社会主義者の共存する社会(後者は奴隷のような)のようだ。筆者は立場上おそらくその前者だろうが、そんな乖離した社会がうまくいくわけはないだろうと確信するし自分の子供たちをそんな日本に置いておきたいとは思わない。

国家社会主義が台頭するのも間近に思える。
民主党は国を売ろうとしたが、自民党安倍政権は国を壊そうとしている。ガラガラポンすべきはまずは日本の成長にブレーキをかけている公務員と政治家(議員)だ。

ブログランキング・にほんブログ村へ
(blog rankingに参加。ご協力を。Click it!)


 

広告
カテゴリー: 国政・国会 タグ: , , , , , , , , , , , パーマリンク