大館市民は市長とともに『記録』に挑戦か?

大館市の小畑市長が7選を目指して来春の市長選に出馬するという。
6期24年では飽き足らずさらに4年。まさに骨董品的な価値が出てきたわけだが、県議会にも7期目ながら来春8期目を目指す議員がいるそうだから、選挙という4年に一度のイベントをこなすものの完全に生涯をかけた職業といえるかもしれない。

世の中は広いもので、7期目当選となれば現職での最長任期市長をさらに更新(6期目の現在既にトップ)し続けるわけだが、上には上がいて大阪府貝塚市の市長だった吉道勇氏が市長を10期40年勤め上げ2010年に引退した。引退時点で83歳だったというから、もし大館の小畑市長(66)がさらに4期やって10期ともなればタイ記録に最年少記録もくっつくのかもしれない。

市長を選ぶのは大館市民であって、よくもまあ飽きずに票を入れてきたというか有力な対抗馬がほとんど出てこなかった経緯は何故なのか不思議だが、もうここまで来たら、ぜひ『記録』を狙えという自治体の首長というものとは別次元の評価や期待があるのだろうと想像する。
多少悪口を書けば、元々は秋田市生まれの小畑氏が24年間も市長をやっているということは如何に大館では人材不足なのか、シティ・マネージャ(小畑氏による)というものがこれで良いという大館市民の感覚がどこかで時計が止まっているのではないかと思えるのだ。市民側は既に行政サービスといったものに期待しない空気なのかもしれない。
小畑氏は東大の文学部、工学部を卒業していることになっているが、ちょうど筆者の従兄弟と同じ年齢(やはり東大)で、昭和40年代前半の東大は医学部から始まった学生運動で入試が無かったり卒業式が無かったりで人気も無く、優秀な学生は他の旧帝大等を受験し進学したそうだ。そのため昭和47~49年あたりの東大卒はあまり自慢にはならないのだそうだ。(事情を知っている人には『無試験だろ?』といつも言われると従兄弟は苦笑していた)
まあ、学歴(筆者ですら卒業証書なら国内外合わせて4つある(^^))はともかく建設省入省、11年後に退職し青森大学で教授を5年間・・・。何を教えていたのかは不明だが、経歴は確かに多様で経験も豊富と見て間違いはなさそうだ。マスコミに出てモノ申しても良さそうなものだが、控えめなのかわざと表には出ないのか・・・。

6選を果たした後に時事通信社のインタビューに答えた記事では多選批判に関する問いの答えが答えになっていないことや、『行政は何をしてきたかが結果に出る。(市民には)それを評価してもらいたい』ということで、当たり前のことしか言っていない。
しかし、当選という結果は市民の多数が評価していると考えなければならないだろう。(民主主義のつまらなさはこれだ(^^))

とはいうものの、たまに流れてくるマスコミのニュースや年に1度行くか行かないかの頻度だが大館市の現状を見るに24年市長が替わらないことが果たして市民のためになっているのかどうかは素朴な疑問が残る。
大館市は商圏的には青森県の弘前に組み入れられていて、秋田市から遠いこともあり秋田県全体からはあまり一体感があるとは感じられない地域だろう。
戊辰戦争時の1868年の大館城攻城戦では南部藩に徹底的に焦土戦を強いられ圧倒的に劣勢だったが結局は津軽藩の動きなどもあり南部藩の思うがままにはさせなかった。
そんなこともあり土地柄、人柄が屈強あるいは頑固なのだろうと想像する。

人口約7万5千人が東京の23区部の約1.5倍の面積にパラパラと住んでいる。これといった地場産業は無く、農産品も重金属汚染の疑いもあるような地域で、主要な駅2つと商業施設が分離している独特な発展(?)をしてきて鉱山が盛んな頃は秋田市に次ぐ秋田県第二の都市ではあったが、いずれ30年後くらいには消滅しそうな自治体である。
そんな市の首長を引き受けるというのはある意味敗戦投手あるいは戦国時代の『殿』(しんがり)なのかもしれない。
ゼロ館などというある種のムーブメントもあり、大館市民も実は何かを変えたいと思っているのではないかと感じるが、それが市長交代という解なのかどうかはわからない。
ちょっと不思議な地域である。
 

 


 


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大館市民は市長とともに『記録』に挑戦か? への15件のフィードバック

  1. ゼロダテですか。あれは、どこかの芸大卒業生を食わせるためのものでしか無いと思います。
    訳の分からない芸術は、個人的にはいりません。

    http://chihoko777.exblog.jp/22589928/
    国文祭がらみで何かやったみたいですが、国文祭中に完成できないのはひどいです。

    それでも完成式典を行った大館の行政はゼロダテに優しすぎです。

    • argusakita より:

      link先の写真見たら・・・、うーん受け入れがたいでしょうね地元の人の多くは。(^^)

  2. 大館市庁舎はおそらく計画通りに現在地付近となることが決まりそうです。というか、新聞などでそういう方向に持って行こうとしているように見えます。

    駅周辺の商店会から駅前再(もしかしたら新?)開発を絡めて駅周辺にという運動も起きたんですが、今一歩届かなかったみたいです。本当は交通手段の多い便利な場所に市庁舎があったほうが、将来のコンパクトシティにつながると思うんですが。・・・個人的には高速道路も考えて、樹海ドーム周辺に作ってもらいたいんですが。ここなら、結構かってに人が集まってきている感じがしますから。

    行政としては、まだ旧市街活性化で動いているみたいですが、十二所の土地改良計画みたいに二十数年掛けて、成果が出せずに撤退ということになりそうな気がしてます。市庁舎はもともと大館城があった場所なので、大館はまだ江戸時代を引きずっているみたいです。

  3. ブルーベリー より:

    コンパクトシティの成功例として、米国のポートランド市が挙げられる。
    https://messe.nikkei.co.jp/js/column/cat454/119003.html

    人口60万なのに議員は4人しかいない。(同規模の八王子市は議員定数が40名)
    行政への市民参加が活発なので、少ない議員で運営し、先進的な取り組みができる。

    無駄に多い議員に意見も言えない秋田県民とは、全く逆の感覚。
    【政治家のレベルは民度に比例する】 ので民度の低い地域はどんどん悪くなっていく。

    • argusakita より:

      ポートランドですか、オレゴンの?
      ビールが美味くて公園が多くていいところですが、インテル、アディダス、ナイキといった大きな企業の本社などがあって商圏が日本風に言えば企業城下町です。
      議会なんてあってもなくても・・・。

      • ブルーベリー より:

        世界第2位の自然環境を武器にして企業誘致し、インテル、グーグル、ナイキ、アディダスなどが移転しました。

        秋田も自然環境ならあるけど・・・

        • argusakita より:

          自然環境を売りにしたというよりは、トップの出身地という要因が大きいのでは?
          何度か行ったことがありますが、確かに緑が多く、いい街だと思います。
          車が無いと絶対に生活できない街ですが。

  4. 茹で蛙 より:

    茹で蛙(元 選挙マニア)です。
    いよいよ統一地方選が見えてきましたが、大館市は一騎打ちの公算が高いとか。
    7選目を目指す小畑現市長vs2度目の挑戦の福原淳嗣氏になるようですが、小畑市長も過去6回の選挙のうち2選目、3選目、5選目は無投票、前回は突然近江屋氏の立候補によって票が分散し、反小畑票が小畑氏の票を上回ったこともあり今回はどうなることやら。
    案外小畑氏支持の既得権益守旧派も数的に少なくなってきているでしょうからね。

    実績、手腕も大事ですが首長が長期間変わらないということは役所の中も淀むだろうと。その弊害が本当に無いのかどうか。
    現市長には勇退後に市のアドバイザでもやってもらえばいい。

    あまりに長期政権では市名もオオダテスタンやオオダテーシみたいな名前に変更すべきだと。

    • argusakita より:

      うまい!!(^^)
      でも、トルクメニスタンのニヤゾフ大統領やベラルーシのルカシェンコ大統領は国民から絶大な人気です。
      まあ、長期独裁政権はロクなところはないですが、市長は”民主主義的”に選ばれてるわけですからね、モゴモゴ・・・。

  5. 茹で蛙 より:

    大館市長選は前回もしサシで勝負だったら絶対勝てたという巷間の話は本当だったということでしたね。
    大館市民にとっては失われた4年(24年?)だったということでしょうか。

    時既に遅しかもしれませんが、まずは衰退を見守るしか能の無かった体制が壊れて新しい時代の始まりということで、県北の活性化を期待します。

    • どちらの候補も自民系ですから(新市長はたしか野呂田芳成の秘書)、自民党の県連はどちらも支持しなかったみたいですね。元市長からも応援してもらった県議の鈴木洋一氏は当選後、病気を理由に、大館北秋の地元紙に当選の言葉が載らなかったと思います。新聞記者から逃げたのかも。おそらく県自民党としても新市長になっても困らないようにとの配慮でしょうね。

      自民党県議は新市長に協力することになるでしょうね。何事もなかったかのように。

      果たして変革の風は吹くのか? 半分期待してます。

      • argusakita より:

        新基軸というような具体的な政策があるのかどうかわかりませんが、まずは風通しが良くなるといいですね。
        市長を6期だの7期だのは尋常じゃないでしょう。選挙結果は大館市民が真っ当な感覚を持っている証でしょう。

        秋田県全体で『これ以上は悪くなりようがない』と開き直ってある種冒険主義に走るのも一つだと思いますから、その第一弾ということになるといいですね。
        大館から始まった・・・と、後世に言われるような改革が進むといいと思います。

  6. 鳴海定博 より:

    小畑元さんは青森大学では都市計画を教えていたそうです。
    前回の選挙でもし一騎打ちであったら福原氏が当選していたであろうとの巷の噂もありましたけどね。

    • argusakita より:

      こんにちは(こんばんはかな)。

      大館は鉄道の駅と道路の配置が難しく川も挟んで都市計画は難しいのでしょうが、今後はどんな街並みになっていくのでしょうね。
      若い市長に頑張ってもらいたいものです。

      • wikで知ったのですが秋田県では鉄道網は青森県から伸びてきたそうですね。大館駅ができたのが明治の頃。煙を吐くSLしかないのでわざと町外れに作ったのか、単に通しやすい場所に作ったのかはわかりませんが、大館駅前はその頃から今までそれほど変化できずに今に至っているんでしょうね。

        新大館市庁舎の場所が今のままに決まってしまったことが悔やまれますね。駅前とか高速の入口に近そうな場所とか今の場所より発展できそうな場所があるのではないかと思います。農家はなかなか引っ越しはできませんが、商店街は引っ越しはそれほど難しくないと思うので、市庁舎や福祉事務所、税務署など官庁がまとめて引っ越すことができれば、そこを中心にして新たな商店街ができそうな気もするのですが。(信長方式)

        交流軸から外れた都市は廃れるそうなので、交通網が訳の分からない状態の大館市は今のままなら衰退は決定的です。「ものづくりの力、ものがたりをつくる力を整える」ことも必要ですが、他地区から地元にないものや人を取り入れることが必要と思います。地元の中だけでは可能性の幅があまりにも少なすぎる。もう遅すぎるかもしれませんが。

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