県外・海外は報告書提出が必要で県内は不要という指針

県議会が政務活動費の運用指針(マニュアル)の一部を見直し、県議選後の来年5月から適用するそうだ。
議員定数や議員報酬の件はもちろんだが、こういうニュースを見るたびに議員や議会に自己決定権(Autonomy、right of self-determination)を与えてはいけないのではないかと感じる。無論、各種条例の議決権等は当たり前としても議会自体、議員自身に関する事柄の決定権は与えてはいけないのではないか。
ちょうど痴呆が入ってきた年寄りの自己決定権(Autonomy)と自我中心性(Egocentrism)を論じる医療現場の問題に近い。

政務調査費という名称の時代からその使途が曖昧で不要論さえあるもので政務活動費と名前を変えたものの、運用規定ではなくあくまでも運用『指針』で当然明確な罰則もない。まずここが甘いと見るのが普通だ。
『県外・海外』への出張は領収書以外に報告書提出が必要で『県内』の場合は報告書が不要だとするこの姑息な感覚が異常だ。
県外や海外の場合は旅費等でも交通機関等の領収書が取得でき第三者による証明が可能だが、県内の場合は車による移動や公共交通機関の移動もあるだろうから一律に領収書提出というのは困難な場合もあるだろう。しかし、報告書の例外を設ける合理的な理由は無い。
公金から旅費や日当を受けるならば例外なく報告書は必須と考えるのが真っ当なはずだ。『わぁ~!』の例の兵庫県議の仮想温泉三昧事案も県内だから報告書が不要だったのではないか?

こういう指摘に対しては、多忙で一々報告書など作成していられない、報告書を作成する時間で本来の政務活動が阻害されては本末転倒だという反論が来そうだが、それは全くおかしい。
公金から旅費や日当を受けるならば報告書の提出は当然半ば義務的なもののはずで、その提出が面倒なら私費で行くか、行かないかを選べばいいのだ。行かないという選択になった場合、それはも元々必要性が大して無かったのである。報告書が書けないような出張も元々はさほど緊急性も必要性も希薄なものに違いない。
少なくとも民間では会社の金を使う場合にはそのようなロジックだ。

疑問はまだある。
民間の場合には出張報告書というのは上司が確認し捺印やサインするなりのチェックが入る。報告書を出しっぱなしということはあり得ない。これは旅費規程条例のある県庁等でも同様だろう。では議員の出張報告書は誰がチェックするのか? 上司というのがいないだろうから事務局か? 事務局にそんな時間も能力も無いだろう(と思う)。
おそらく提出義務化などといっても出しっぱなしに違いない。
何かの書式でも手書きのスキャンでもいいが、議員の出張報告書を100%ネット上に掲載すべきだ。
これで有権者のチェックが入る。政務活動は秘匿が多いからと報告内容が省略・割愛が多い議員はそれなりの判断・評価を有権者から受けることになる。
政務活動費の不適切な使い方が各地で問題となる中、より透明性をより高めるためにはそれくらいやって当然だ。口先で『より透明性をより高める』と言いながら自分たちの都合で決めるのは笑止である。

さらに、
『県議選後の来年5月から適用する』
この甘さも議会、議員に自己決定権を与えてはいけない気分にさせるものだ。いみじくも選挙で選ばれた人間たちをボケた老人に自己決定権を与えてはいけないと見るような目で見てはいけないが、
何故、すぐにやれない? すぐに1月からでも出来ないのは何故だ?

これから来春の統一地方選までは、議員の活動(特に県内出張)というのが政務活動なのか選挙運動なのか曖昧になる時期である。
しっかりとルールの明確化をし政務活動費と選挙運動費の明確な区分を有権者に見せて欲しいものだ。

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県外・海外は報告書提出が必要で県内は不要という指針 への6件のフィードバック

  1. あきたしみーん より:

    いつもブログを拝見しています。秋田市民ですが、幅広い物の見方ができるargusakitaさんがうらやましいです。どのカテゴリーの話もおもしろいですが、特に秋田を改造するということにとても興味があります。
    秋田改造についてどのような構想があるのかもっと詳しく知りたいです。argusakitaさんと話ができる機会があればいいな~と思いました。

    • argusakita より:

      明けましておめでとうございます。
      秋田改造ですか(^^;)。
      構想などという高尚なものがあったかどうかちょっと読み返しています。

  2. アキタナイン より:

    新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願いいたします。
    政務活動費の件ですが、報告書、ガソリン代等等、不明瞭な事が多いので、この際無しにするのが良いかと思います。全て領収書提出時に清算する方式に変更したらスッキリするのでは無いでしょうか?

    • argusakita より:

      こちらこそ本年もよろしく落書きにお付き合いください。
      『開かれた議会』(?)を目指すという議員改革報告書を読んでもこの政務活動費(旧 調査費)の使途が大真面目に議論されているようで苦笑です。
      飲酒後のタクシーや代行は認めないとか事務所費を出す場合は議長に概要報告書を提出・・・(その議長が当時家賃問題で記事になったのでは?(^^))等々。もっと議論すべき課題は山積みでしょうに。

      政務活動費、領収書提出時に清算する方式でいいと思いますが、若いやる気のある(しかし金は無い)議員の登場を期待するので、議員1期目は政務活動費満額、2期目は半額か1/3、3期目からはゼロでいかがでしょう。

      • アキタナイン より:

        GOODアイデアです(^^)

        • argusakita より:

          春の統一地方選は、『政務活動費は不要あるいは辞退します』と訴える候補に1票入れたいと思います。(^^)

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