高校教育に関して県独自の柔軟な仕組みは不可能か?

先日、日本を発つ前に知り合いの娘さんが高校受験ということで大学受験を見据えた場合、最終的な願書提出をどっちの志望校にしたらいいかのような話題になり、そんな時代がとっくに昔になってしまった筆者は単純に懐かしかったが、これといったアドバイスができるわけでもなく、愚息や愚娘の通った高校の大学受験への取り組み方や先生たちの熱心さのような話をした。結局どこに願書を出したのかは聞いていないが、ぜひ桜咲く春にしてもらいたいものだ。

今年から秋田南が中高一貫校になるせいか人気が無くなり、西高や北高の倍率が高いそうだが中央地区は定員を超えているものの郡部ではほとんどが定員割れなのだそうだ。
少子化の影響だろうが、入学予定数などはもう何年も前からかなりの精度で予測されているはずで1年前に定員の設定などを柔軟にしたらよいと思うが多数の高校で現実に定員割れが起きるというのは県の高校教育課や教育委員会が硬直化した仕事のやり方をしているか、あるいは『別の力』が働くせいだろう。

定員割れが多少ならまだしも、中学で飛び級などがない限り今後しばらくは確実にどんどん減っていくのは明らかな今、もっと抜本的かつ柔軟な対応をしないとつまらない高校生活を送るという犠牲になるのは子供たちなのだ。
子供の数が少なければ学力の競争もさほど無くなり、結果的に全国あるいは中央地区との格差が出てくるに違いない。学力だけではなく例えばスポーツなども自分のやりたい部活が無い、あっても団体競技のため人数が足りず試合にも出られない。学校も数人の部員のために競技施設や用具も維持できない、指導者も置けない・・・。そんなことが起きてくるだろう。否、実際に起きていて、特にいわゆるマイナー競技の場合は常に上位校が決まっていて学校対抗の大会をやる意味が無いといった話はよく耳にする。

tekkenこんな高校(生活)は嫌だぁ!

という子供たちや親御さん達の声は県や教育委員会に届いているのだろうか。教師の数や配置の問題など大人の都合が見え隠れするではないか。
曲がりなりにも公立小中学校の学力&体力が常に全国上位にいる秋田県で高校に行った途端に全国レベルから大きく水を開けられる現実を大人たちはどう見ているのか。

OBだから言うわけではないが、いっそのこと県内の普通高校を全部『秋田高校』にしたらどうだろう。駅弁大学だって郡部に設置した簡易な施設を『サテライト』と呼ぶ時代である。
授業は通信を使ったサテライトや東進予備校のようなDVD方式で共通化するのもいいだろう。その代わり部活の競技別による拠点を郡部の市町村で分け合って、例えば武道は秋田市、バスケは能代、ボート、ヨットは本荘、ダイビングや水泳は男鹿、バレーは角館や湯沢、スキーは鹿角といった具合に分けたらよい。全県総体はこの『秋田高校』VS 各地の実業高校でもいいし、それぞれ複数チームを出し大会にしたらいいのだ。
あるいは、大阪の公立のように秋田総合体育高校でも作って運動部指向の子供はそこに集めて競技毎の地域分散によって切磋琢磨させるとか。

高校生活は勉強だけではないはずだ。スポーツもあり文化部もあり、今ならボランティア活動もあるだろう。
そもそも、高校のカリキュラムが大学受験のせいで実にくだらないものが多い。くだらないというのは言いすぎかもしれないが、少なくともその年齢の時代にやらなくとも大人になってから教養としてやれば十分だろうと思うことが多すぎる(昔も今も)。詰め込んでも全く無意味だ。受験勉強はそういう『不条理』を我慢することと言われればそれまでだが。
結局勉強の面では高校は予備校化してしまっている現状のため大学受験そのものが変わらない限り高校で変えることはできない。

英語教育はそろそろ大掛かりに変わるそうだが、筆者達の時代からThis is a pen.という盲目の人相手にしか使う場面の無いフレーズやMy name is **.(拙者の名前は**でござる)といったものから習い始める英語教育の延長が高校でも続いている。(テキストではだいぶ会話のセンテンスが多くなったのは確かだが)
英語日本一を目指すとか言った殿様知事もいたような気がするが気のせいかもしれない。
数学や物理は相変わらず19世紀のものを後生大事に学んでいる。意外に生活に関連するはずの化学もせいぜい20世紀初頭の化学で最近は実験などはほとんどやらないらしい。危険ドラッグが無知な若者の間に流行っても仕方が無い。こういうのがその国の本当の教育水準のはずだ。
漢文など現代の支那人に見せても読めないし理解もできないものを10代の日本人が勉強する必要が一体どこにあるのか。
古文は日本人の教養としては大切だと思うが、大人になってからでも全く問題ないではないか。例えば昔筆者もやった(受験では必要な助動詞の正確な理解)、
・桜咲けり
・桜咲きにけり
・桜咲きけり
・桜咲きき
現代語訳にした場合の違いなどを高校で勉強する必要など絶対に無い。おそらく日本人の98%くらいは死ぬまで必要ないだろう。しかし受験勉強では必要なのが現実。

筆者の子供たちが高校の時に教科書を見せてもらって最も有意義な科目が『生活学』だと感じたショックは今でも鮮明だ(^^)。

教育論が実はイコール教師論のように教育に関しては教師の言い分もあるだろうし、部活に関しては文科省の天下りの高体連のような組織の大人の都合もあるだろう。しかし今のままではつまらない高校生活を子供たちに無理強いさせ秋田の寂しい現実を噛み締めさせ二度と秋田に戻ってこない子供を増やすだけである。

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高校教育に関して県独自の柔軟な仕組みは不可能か? への8件のフィードバック

  1. ブルーベリー より:

    秋田県は高校名で自慢する風習があり、高校に入ると勉強しなくなります。

    秋田県の高校卒業時の学力は、全国でも最低レベルです。
    進学率も非常に低い。

    「学力の低い、意識も低い、スキルのない若者」を大量生産しているのが、現実です。
    狂ったように 「学力日本一」 を自慢し、何ら対策を打たない・・・・

    • 県外人 より:

      高校になってモチベーションが下がるのはそれだけ周囲の現実(働く場所、遊ぶ場所が無い。老害だらけ)が見えてきてやる気のある者無い者に分かれるからでしょう。大半が後者で前者は学力つけて県外の大学を目指すみたいな。
      そんな若者を取り巻く状況を作ったのは明らかに長年の大人たちの責任です。目標にしたくなるような大人が若者の周囲にほとんどいないんですよ。
       
      私は高校以降県外で、選んだ仕事を考えても秋田に戻る可能性は皆無ですから無責任な傍観者ですが、以前Argusさんが書かれていたハイレベル講座等ごく少数の選抜方式が今の秋田県では仕組み的にも経済的にも精一杯だろうと思います。
      スポーツ特化の高校はおもしろいですね。あってもいいかも。

  2. 高槻 より:

    高校間のノーマライゼーションは、今や不要と切り捨てられたゆとり教育への逆行ではないでしょうか。
    学力で差別化した方が国際社会において生き延びる競争力、そしてそれ以前に秋田県が課題としている、大学受験に向けた到達度別高校教育を潤滑に進めることが可能なはずです。
    「カリキュラムが受験の為にくだらない」の前に、そもそも高校に高度なカリキュラムを求める必要はあるのでしょうか。それを享受するのが大学の役目なのでは。

    • argusakita より:

      高槻さん、こんばんは。

      >大学受験に向けた到達度別高校教育
      学力だけなら塾・予備校のほうがシステマティックに豊富なデータでやれていますよね。高校教育、高校生活というのは高校の卒業証書以外にもっと別の価値もあるんじゃないんでしょうかね。
      学力の到達度といっても現実には飛び級すらほとんど無いでしょう?
      皆が皆大学に行く必要なんて全然感じません。それこそ手に職付けるとか芸術とか多様な価値観を大人が見せられなかったせいで学歴のようなモノサシが一人歩きしてしまった戦後日本でしょうから。
      義務教育ではないわけで、行政が課題としている・・・という行政の意識が何か見当違いのように感じます。

      >そもそも高校に高度なカリキュラムを求める必要はあるのでしょうか。
      全然無いと思います。だからスポーツや文化活動も重視したらどうかと。それらをやらせるために希望者にはもっとカリキュラムを削れる仕組みがあったらいいかなと。

      大学の役目も私の頃とはもう全然違っていて大半は就職予備校ですよ。
      愚息・愚娘の大学のシラバスや課題・レポートの量などを見聞きすると緩い緩い。
      4年生大学が今一番の『ゆとり』かも。
      今は高度な研究・教育の場は大学院でしょう。

  3. 高槻 より:

    ちなみに、
    県が企画した「ハイレベル講座」は「ハイレベルコース」と「スーパーハイレベルコース」に分かれています。

    「ハイレベルコース」は代々木ゼミナール首都圏校舎(2015年度より閉鎖)の講師(数学:大原 英語:稲葉)が担当し、国公立大医学部・旧帝大志望者を対象に高校教科書レベル→「入試」基礎~標準レベル、
    「スーパーハイレベルコース」は河合塾仙台校、首都圏校舎の講師(数学:木村 英語:坂本浩)が担当し、東大もしくは京大志望者を対象に東大、京大の過去問(英語)、「入試」標準~応用超レベル

    の内容です。なお、日程が重なるため、どちらも参加することは不可能です。(募集も別々)

    「ハイレベルコース」は秋田市御三家(秋田、秋田北、秋田南)を中心に、「スーパーハイレベルコース」は秋田高校を中心に横手、鳳鳴の秋田県御三家から参加しています。(会場は秋田明徳館高校)

    • argusakita より:

      以前書きましたが、息子がお世話になったので両方どんなものか知っています。
      当時は日程は重なっていませんでした。募集ではなくて担任から行けと言われたように記憶しています。
      郡部から来る連中に合わせて昼からといった感じではなかったかなぁ・・・。
      場所もアルヴェだったような・・・記憶が曖昧です。

  4. norinori より:

    ※以下、順位、都道府県名、高校生総数、東大・京大合格者数、進学率

    1位:奈良、38,000、274、0.00721
    2位:京都、72,000、348、0.00483
    3位:東京、315,000、1244、0.00395
    4位:兵庫、144,000、478、0.00332
    5位:大阪、232,000、617、0.00266
    6位:広島、75,000、155、0.00207
    7位:愛知、195,000、396、0.00203
    8位:石川、32,000、61、0.00191
    9位:滋賀、39,000、74、0.00190
    10位:神奈川、201,000、378、0.00188
    11位:富山、29,000、54、0.00186
    12位:香川、26,000、46、0.00177
    13位:岡山、55,000、97、0.00176
    14位:鹿児島、50,000、86、0.00172
    15位:和歌山、29,000、43、0.00148
    16位:愛媛、37,000、53、0.00143
    17位:福井、24,000、34、0.00142
    18位:岐阜、57,000、76、0.00133
    19位:福岡、134,000、177、0.00132
    20位:三重、51,000、65、0.00127
    21位:鳥取、16,000、18、0.00113
    22位:長崎、42,000、47、0.00112
    23位:山梨、27,000、30、0.00111
    24位:静岡、102,000、108、0.00106
    25位:高知、21,000、22、0.00105
    26位:茨城、80,000、83、0.00104
    27位:千葉、152,000、155、0.00102
    28位:熊本、51,000、51、0.00100
    29位:佐賀、26,000、25、0.00096
    30位:島根、20,000、19、0.00095
    31位:山口、36,000、32、0.00089
    32位:徳島、21,000、18、0.00086
    33位:宮崎、34,000、29、0.00085
    34位:長野、60,000、51、0.00085
    35位:新潟、64,000、54、0.00084
    36位:埼玉、178,000、134、0.00075
    37位:群馬、54,000、40、0.00074
    37位:大分、34,000、25、0.00074
    39位:栃木、55,000、35、0.00064
    40位:北海道、139,000、87、0.00063
    41位:秋田、29,000、16、0.00055  ←
    42位:宮城、62,000、33、0.00053
    43位:福島、57,000、24、0.00042
    44位:山形、34,000、14、0.00041
    45位:岩手、38,000、11、0.00029
    46位:沖縄、48,000、9、0.00019
    47位:青森、40,000、7、0.00018
    秋田の小学校、中学校の学力は全国一と聞いていましたが
    大学入試実績では劣位にあり驚きました。
    原因は高校教師のレベルが著しく低い?
    高校に入ると急に怠慢になる?
    全国学力テストがインチキである?
    とにかく東北のレベルが低すぎます!!
    .

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