地方選が馬鹿馬鹿しく見えるいくつかの理由

4月の統一地方選に合わせて秋田県議会、秋田市議会、大館市長&議会、その他町村長選挙が予定されている。県議会は告示(4月3日)まで1ヶ月を切って多少は盛り上がっているかとローカルなBBSなどを覗いて見てもさっぱり。
地元の新聞紙でも特集記事などは数えるほどで日程や県警が本部を立ち上げた程度の記事しかない。
何しろ、県議会ですら定員43に立候補が53人、14選挙区のうち7選挙区では無投票の公算が大きいということで選挙らしい選挙は秋田市だけのようなもの。秋田市はそれでも定数12に対して15人しかいないため、こんな選挙なら税金を使うのも勿体無いし、候補者の選挙活動費も馬鹿にならないだろうから気の毒にさえ思える。いっそのこと、ジャンケンかクジ引きで決めてもいいのではないか? それくらい県議会議員などは重みの感じないものという認識が一般的だろう。
選挙区割の意義が全く見出せない現在の県議会の選挙区という仕組み自体を変えて欲しいし、定数も以前筆者が書いたような数にしてもらいたいものだが・・・。

地方議会(例えば県議会)はその役割が議院内閣制の国会議員などとは違って行政各機関の部門トップになるわけでもなく、議会が開かれれば多数決の際の頭数として何となく機能することと、一般市民(各選挙区の)の陳情窓口くらいしか仕事が無い。本来は知事や県庁各部局の施策や条例のチェックや予算・決算等のチェックが重要な仕事なのだが、議員が各委員会に分かれてそれらを行うにしても“優秀な”役人が作った作文の追認が大半でおよそ専門性とは無縁なセンセイ達による議会側独自の評価や施策や条例立案などはまず出てこない。これは地方自治法で決められた役割のため、あるいは憲法の地方自治の決まりのためやむを得ない面があるのだが、ただでさえこうした議員の力の発揮のしようが無い議会に加えて会派、政党が絡むため、多数決で波乱が起きようが無く、知事と対立しない限り出来レースや常に目立たない無駄に近い存在に見えるのである。
地方自治・議会は民主主義の学校と言われるが、実は政治家の学校(握手の仕方、声の出し方、慇懃無礼な態度の仕方など(^^))のようなもので、志を持って真っ当に政治を考える政治家なら2割5分自治の地方ではなく国政を目指すはずで地方議会はその勉強、修行の場のようなもののはずだ。大学受験で例えるなら高校か浪人時代のようなもので、さっさと大学(国政)に挑んで合格(当選)を目指すべきなのだが・・・。
こう考えると秋田県議会のアキタナインに代表される多選議員(7回とかいうツワモノもいる)などは、ずーっと浪人をしているようなもので、受験で”7浪”などといったら恥ずかしくて表にも出られないくらいだが、“7選”というと何だか偉そうで可笑しい多選回数で表彰などというダメ押しのギャグまでついてくる。
1浪や2浪くらいは世間もまあまあ見て見ぬふりをするが、3浪ともなると親の顔が見たいなどと揶揄されるわけで、地方議会も2選くらいまでは『よしよし、勉強して立派な政治家になってくれ』と思うが、3選、4選ともなると『チッ、こいつは政治家として国政に出られるほどの実力も肝っ玉もないのだな』と見切られる。
ところがどっこい、3選、4選、5選などが現実に多数いるのだから世の中面白い。(^^)
逆に考えれば、4年に1回の選挙のとき以外は特段苦労せずにそこそこの年収が向こう4年間確保できる地方議員は美味しくて仕方が無い生業なのだということだろう。

選挙が始まるとまーた大声で名前だけの連呼が続きドップラー効果の体験を繰り返したりペットや赤ん坊の鳴く(泣く)の抑えたりするのだが、あの名前だけの無味乾燥な騒音のような連呼には訳がある。
無論、候補者は名前を覚えてもらうのが第一の目的なので政策だの理念を話すよりもとにかく名前だけでもという心理的な目論見もあるのだが、実は公職選挙法で『アレしか出来ない』のである。
公職選挙法第百四十一条の三に、
『何人も、第百四十一条の規定により選挙運動のために使用される自動車の上においては、選挙運動をすることができない。ただし、停止した自動車の上において選挙運動のための演説をすること及び第百四十条の二第一項ただし書の規定により自動車の上において選挙運動のための連呼行為をすることは、この限りでない。
とあり、走っている車では『連呼しかできない』のである。(名前だけを大声で叫ぶのはどうやら選挙運動ではないらしい)
つまり、動いている車から『秋田市の中心市街地の復活に命を懸けるゴンザレス・なまはげ でーす!』だとか『港祭りを地域活性化の軸にしたいと願う ピエール・こまち でーす!』などと叫んでいたら、それは名前の連呼だけではないため公職選挙法違反となる。
今度もし見かけたら、車が止まっているか動いているか証拠写真でも撮って警察に教えてあげましょう。
先般、ネット時代に合わせて微妙な改正(?)も行われたが、未だにこんな昭和25年の香りが漂うのが現在の公職選挙法なのである。
憲法も地方自治について改正が必要だ。

地方議会選挙、選挙自体の意義あるいはその制度は誰が見ても馬鹿馬鹿しいのであって、LINEのレスポンスに腹を立てて行動を起こすような脊髄反射の若者が多くなった現代では話題にもならないくらい馬鹿馬鹿しいのである。
しかし、そうやって(若者が多い)浮動層が無関心でいてくれるほうがありがたい連中もいるわけで、もしどんな人でも地方政治・自治に関心を持ち投票に行くようになったら当然のように改革派や現体制への反対派が多数になるのは避けられないため、それだけは回避したいのが本音という連中がいることを覚えておかないといけない。
たかだか数万票(あるいは数千票)で当選する県議会議員などは浮動層が動けばあっという間である。数人誘って投票にいけばドーンと議員を入れ替えられる可能性を信じて必ず投票に行きましょう。
(それにしても候補者が少ないか・・・トホホである)

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地方選が馬鹿馬鹿しく見えるいくつかの理由 への8件のフィードバック

  1. argusakita より:

    4/12 21:29  お、アキタナインの一角が崩れた。しかし、医務薬事行政監視に必要な専門知識が不足するな。
    アキタナインは現状当選2、落選1、当落線上2、未開票4

    • argusakita より:

      4/12 21:39 アキタナインは現状当選3、落選1、当落線上1、未開票4

    • argusakita より:

      4/12 22:28 アキタナインは現状当選4、落選2、当落線上1、未開票2

    • argusakita より:

      4/12 22:43 アキタナインは現状当選6、落選2、未開票1

    • argusakita より:

      4/12 23:12 秋田市半数6人に確定出たか・・・。アキタナイン最後の1人はまだだな。新人2人が当確はとりあえず良いことだ。

    • argusakita より:

      4/12 23:21 現在8人当選、当確。上位4人が自民、民主、共産、公明って何なんだ秋田市は? 
      投票率4割弱でこんな状態じゃ、もっと投票率上がったら自民党の負けだな。
      やはり、秋田県は再度大合併して秋田市と外秋田市の二つにするのが良さそうだ。

      • 茹で蛙 より:

        選挙といえば出てくる茹で蛙です。

        >やはり、秋田県は再度大合併して秋田市と外秋田市の二つにするのが良さそうだ。

        それ、アリかも知れませんねー。
        もう96%の開票率で県議会最長老もついに落選でしょうか。
        既に新人が3人。秋田市は少なくとも若返りを願っている人が多いことがはっきりしましたね。

    • argusakita より:

      23:44 うーん、終わったか。結局アキタナインは当選7、落選2
      トップ当選は京大卒か。いいことだね。

      候補の皆さん、お疲れ様。
      <終了>

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