秋田県議会選、妄想分析と期待

秋田県議会選挙が終わり、なかなか興味深い結果が出た。とは言うものの選挙らしい選挙だったのは秋田市選挙区だけで、それ以外の選挙区は新人同士一騎打ちの潟上を除けば順当なもので、唯一番狂わせは鹿角の大里氏の落選くらいか。この医師免許を持つ大里氏の落選は秋田県のダメダメな医務薬事行政に専門的なチェックを入れる議会の機能が失われることになるが、まあ既に79歳という高齢を考えれば実質的な勇退もやむなしか。
秋田市以外はほとんど選挙にならないことが改めて示された印象があり、選挙区の統合の必要性を強く感じる。いっそのこと、秋田市(定数12)、秋田市以外(定数31)の2選挙区で充分だ。筆者的には以前書いたように、秋田市(10)、秋田市以外(20)が望ましい。

秋田市の選挙区の票を見ると、しがらみ基礎票として5,000~6,000票なのだろう。これは知り合いが15~18人居てそれぞれが15~18人に声をかけ、さらにその知人にという、(15~18)の3乗くらいで可能な数字で、人口30万規模の都市で知り合いの知り合いの知り合いで大体自分の知り合いに巡り合う経験則からほぼ妥当なものだろう。
このしがらみ基礎票付近の票数で当選した議員(8位以下)などは、落選した議員とジャンケンして決めても有権者から見たらさほど影響はなさそうだ。
8期目に突入とかいう骨董品のような人物もいるが、一体何を考えているのか。後進を育成するという政治家の重要な仕事を拒否していることは間違いない。

秋田市のトップ4が興味深い。
上記しがらみ基礎票に上乗せした支持母体は、
2位民主党(連合他)、3位公明党(創価)、4位共産(伝統的な共産系)であり、その支持基盤の票がこれだけあるのだということが明らかになった。
左派系が自治労や各種教組とどちらかといえば共産系の医療・コメディカルを中心としたものに分かれた格好だが、創価の支持が以外に小さい数字なのは秋田ではやや創価が衰退しつつあることを示してるのかもしれない。秋田市では冨士大石寺顕正会や真如苑の台頭が目立つらしいと聞くため宗教関連の支持母体も選挙ではなかなかアテにならないのかもしれない。

トップ当選が神戸出身で京大法学部卒→自衛隊→司法書士という秋田では異色ともいえる経歴の持ち主で39歳。
とりあえず選挙互助会の自民党から出たのだろうが、国政的な『臭い』は秋田県議会では発揮しようがないはずで、少々もったいない気がする。
よそ者に対しては厳しい秋田独特の空気をどう跳ね除けるか、あるいは施策のあれこれに『秋田の』という修飾詞がつくものにどう取り組むのかは今後注目だろう。
かつて秋田出身ではないアナウンサーが国政に出てその後ガッカリさせられた事例もあることで、この『よそ者』には是非頑張ってもらいたい。
しかし、今回の史上最低の投票率でもこの異色の若者をトップ当選させた秋田市にはやはりどこか佐竹県政に対する有権者の疲労感(SATAKE Fatigue)の裏返しが感じられ、秋田(秋田市)を何とか変えて欲しいという有権者の願いが感じられるように思う。
これで一度選挙の洗礼を受け知名度も得たわけだから、県議会などという小さな器ではなく(リコールされるかもしれない)知事やさっぱり動きの見えない国政の議員に取って替わって県政や国政で活躍してもらいたいものだ。

しかし、若い新人をトップ当選させる一方で、当落線上でダンゴの40代の候補2人を落選させ、60代70代といった行動力に物理的な限界を感じさせ目立った実績の記憶の無い候補達を当選させてしまう秋田市はやはりどこか高齢化による弊害に蝕まれているとしか思えない。

地元出身ではない若い候補がトップ当選できたのだから、来る秋田市議会選挙ではぜひ新人(出るのかな?)を1人でも多く当選させHOZUMI Fatigueを払拭しゴルフ市長を追い出すくらいの勢いが欲しいものだ。
浮動層が動けば少しずつ変えられる可能性は現実だ。

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秋田県議会選、妄想分析と期待 への16件のフィードバック

  1. blogファンその弐 より:

    まーた殿様がテキトーなことを放言。

    秋田知事 市長のゴルフ大会参加の「問題化の裏に市議」(産経)
    http://www.sankei.com/region/news/150414/rgn1504140034-n1.html
    別にコメントしなくても良さそうなものを….。

    低投票率は「農村部の無投票影響」 秋田県議選、佐竹知事が分析(魁)
    http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20150413j

    <農村部は「高齢化対策や産業振興などの課題を抱え、行政に求めるものが切実だ」と指摘>

    4月1日の会見で殿様は、
    <すべてものをやる時には自分の力でやるように、なるべく行政にはものを頼むようなことはするな>
    と言っていて、じゃあ農村部に行って同じ事言ってみろと。

    TVで見る知事経験者の評論家ならまだしも、まさに当事者である今、都市部と農村部に対して二枚舌みたいなこと言ってどうする?
    自分の2期目の公約はどうなったのかと突っ込む記者はいないのかねぇ?
    さっさと引退したほうが県民のためだ。

    • argusakita より:

      やっぱり選挙区だけでなく秋田県の行政区分を、
      ・秋田市
      ・外秋田市
      の二つにして、秋田県は主に後者を受け持つのがいいですね。
      秋田市長には相当に優秀な人材が必要ですが。

    • blogファンその1 より:

      産経新聞のサイトで、例の穂積市長の会見について文字起こししたものが掲載されています。
      http://www.sankei.com/premium/news/150423/prm1504230003-n1.html
      やりとりを読んでも、市長側に市民が納得する事情は無いですね。
      もういい加減辞めてもらえないかなぁ。

  2. ブルーベリー より:

    佐竹も穂積も、何も調べずにテキトーな事ばかりを、ギャアギャアと公言している。
    言っていることに全く信憑性ががない。
    地域に対する影響など少しも考えていない。

    それでもリコール運動すら起こらないのは、
    佐竹や穂積のような、低レベルな人材が珍しくないからだろう。
    変えても、さらに酷くなる可能性もある。

  3. 2位候補にしても政党色を徹底して隠して、公報にもポスターにも政党名いれなかったくらいですし、1位候補も主要なトコいろいろ連れ回してもらってたようですから、まあ多少の上乗せはあったにしても、単純に秋田に漂う閉塞感に嫌気した有権者が若手の有望株二人に集中したってことだといいんですけどもねー。この二人が突出してるのが良いキザシだといいのですが。
    逆に組織がうまいこと割り振り出来てたら1位候補の1割を自民系候補の落選者に、非自民系の落選者に2位候補の票の1割をいれられれば結果がひっくり返ってたかと思うと、この1位2位の「若手」への集中はオモシロイものだなぁ、と。

    • 茹で蛙 より:

      私も同じようなことを考えていました。
      1位も2位もその政党の候補というよりは、その政党のカネを優先的に使えた候補なのでしょう。政党色というのはそういう意味なのでしょうねぇ。
       
      沼谷候補はズルくないですか? 選挙公報にも民主党のミの字も書かずに。
      民主党県連幹事長ではなかったでしょうか。
      寺田学氏もそうでしたが、選挙のとき政党名を書かないというのはどういう了見かと思いますよ。
       
      多選、老害化した自民党が上っ面だけ少し化粧直しをするために若いのを混ぜた。そのワリを食ったのが40代候補だったと思います。
      多勢の老害の中で若いのが1人、2人いても何もできないでしょうね。
      オール与党で佐竹県政なんて、徹底的にセンスの悪いジョークですよ、全く。

  4. ブルーベリー より:

    沼谷くんは、民主党秋田県連の幹事長なのに、政党名を隠して選挙活動。
    メルトダウンのトリガーを引いた寺田くんもそう。
    いっその事、名前も隠したら?

    よほど後ろ暗いんでしょうな!
    実際、民主党秋田県連は色んなトラブルを起こしてる。

    若くても、民主党の様な 「残念な」 人々が多いのが秋田。
    単純に、世代を入替えても何も変わりません。

    佐竹や穂積が20歳若返ったら、改善しますか? 
    ムリです。 初めからああなんです。

    • コームイン より:

      殿様は県外では例のサイベリアン以来、猫好きの好々爺で有名ですからねぇ。
      地元の首長としての無為無策さは知られていませんし、ましてやかつての食糧費問題の核心部にいた責任者の一人だなんて知る人は少ない。

      世代交代はしたほうがいいですよ。
      同じ程度の並みなのが同じ数揃うなら、年寄りよりも若い方が可能性があるに決まっています。若けりゃ、地域のイベントに出てからゴルフに駆けつけてラウンド回ることもできるかもしれないですし(笑)。
      知恵や経験、口先だけの年寄りはダメですよ、例外無く。

      老害はダメです。老害的な若い連中もダメです。
      あのトップ当選の若者が数年後には老害のような考え方に染まるような気がします。

      • argusakita より:

        >殿様は県外では例のサイベリアン以来、猫好きの好々爺で有名ですからねぇ。
        なるほど(^^)。 その猫まだ生きてるんですか?

        >世代交代はしたほうがいいですよ。
        同感です。しがらみにとらわれないようにするには、世代交代か外から別の血を入れないと。
        今回の選挙結果でわずかにそんな兆候が見られたのはいいことだと思います。
        (私も含めて)年寄りは、65歳過ぎたら一般的には住宅ローンも組めないわけで、社会的には退場しなさいと言われていることを自覚しなきゃダメですよ。(^^) 若いモンに任せなきゃ。
        団塊の世代が後期高齢者になるN年後は日本にとって悪夢以外のなにものでもありません。

        それにしても、久しぶりに川反で飲み屋ハシゴしましたが、つまんねぇ飲み屋ばっかりですねぇ・・・。
        飲み屋が悪いのか客が悪いのか・・・。(^^;)
        ガキンチョと大人の街は分かれていないといけません。

  5. 酔眼通信 より:

    一つだけ事実誤認が。
    連合秋田は2位当選の民主党候補を推薦も支持もしていません。
    連合秋田が推薦したのは11位の社民党候補、12位の無所属候補、次点の無所属候補の3人です。
    従って民主党候補の上乗せ支持母体が“連合等”というのは誤りです。

    ちなみに11位の社民党候補は自治労が、12位の無所属はJR労組が、次点の無所属は東北電力労組がそれぞれ支持しています。

    • argusakita より:

      ご指摘ありがとうございました。

      そうでしたか、投票日直前に帰国したもので分析がイマイチでした。
      11、12、13位を連合が推薦ということは数字からみてほとんど自主投票に近いかなと。
      11位はあげまき会、12位は市内の附属小中OBボンボン達の支持があってあの数字でしょうから一般的な基礎票がむしろ少なかったのでしょうね。
      中核派や革マルにつながる極左系はだいぶ死に絶えたという数字ですね。
      13位は市議として御所野のペット霊園問題で地元側で積極的に動いてくれなかったそうなので基礎票が減って投票前からダメだろうと思っていました。
      2位の民主党の名前を隠して選挙公報を出していた候補の上乗せ票は、反自民、反佐竹と見てよいでしょうか? 結構いるもんですね。
      議会は人数が多いので分散しますが、自民党をひっくり返すのはさほど困難ではないということがわかったような気がします。

  6. きりたんぽ より:

    トップ当選の鈴木議員の取り巻きはかなり太そうですね。

    本人の家族親族の関係は大きいのでしょうか。
    本人のサイトでプロフィールを見ましたら、陸上自衛隊の幹部候補というような美味しいエリート国家公務員を投げ捨てて、目的がありそうもないような妻の実家の秋田県に移住し一見は何とも無謀に思えますが、筋書き通りの結果なのでしょうか。

    勝手な解釈ですが、あらかじめそれなりの肩書きを作るためにもという意図があったようにも思えてしまいますね。 

    • argusakita より:

      そりゃ、いくら旧帝大出ても自衛隊は防衛大卒の幹部のテリトリーでしょうから続かないことは想像に容易いです。
      最初は自民の客寄せパンダだろうが何だろうが、まずは知名度を上げて首長なり国政なりで頑張って欲しいと思います。
      久々の大型新人、新基軸かもしれませんよ。(^^)

  7. 風来坊 より:

     ご指摘の通り、秋田市民は何かしらの変化を求めていたのでしょう。結果、右寄りの方は自民新人の鈴木君、左寄りの方は党名隠しの沼谷君。で、割を食ったのが40代の若手2人に、かつて非自民系の小党に所属して民主党とも近い立場だった下位2人だったと。
     ただ、秋田の高齢化が40代2人の当選を阻んだというのはちょっと違うのではないかと。彼らは現職の議員だったのですから、実績や人柄など支持を広げられない原因が他にあったと考えるのが妥当です。特に一方は3期も市議をやって、思い出せるような仕事が何一つ思い浮かびません(若くても感覚は長老のオジサンたちと実質同じ)。もう一方も都会的なヤンエグ然(それも無理してる感がありあり)とした印象づくりが嫌われたのでは。だって、投票に行くのはキャバ嬢ではなくお年寄りなんですもの。どこかで聞いたような借り物の横文字をいくら並べても、政策はなかなか伝わりませんよね。
     最近は議員を減らせという声が多いですけど、選挙上手でも議員としての資質に欠ける人間ばかりを当選させたら、余計に世の中が悪くなるだけです。まずは有権者の意識を改めないとダメでしょう。
     以上、勝手な感想、失礼いたしました。

    • argusakita より:

      なるほど、なるほど。
      >だって、投票に行くのはキャバ嬢ではなくお年寄りなんですもの。
      高齢化では?(^^)
       
      でも、実績や人柄というのはなかなか短期間での判断は難しいですね。
      選挙公報などに10か20個くらいの共通issueに対する各候補の姿勢、考え方が示されたら自分で気になる候補者数人から選ぶといったことが可能になるように思いますが、それぞれが力を入れる(と主張する)項目があっちゃこっちゃじゃ有権者は判断しようがない。
      これが選挙離れの一因だとも思っています。
      ですから、昨年夏の終わりに全議員に公開質問状を送ったのですが・・・。回答してくれた議員が落選したのはガッカリでしたし、一人は引退したのも残念でした。

  8. 風来坊 より:

    ちょっと訂正します。右寄り、左寄りは適切ではないですね。自民党の看板を容認できる層、できない層、に変えます。すみません。

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