北東北5空港のオープン・ジョーを

この時期、欧州に限らず国際線は夏時間に合わせて新たな路線や航空会社参入などタイムテーブルやタリフ以外にもチェックすべき情報が沢山ありなかなか楽しい。筆者が最初に飛行機に乗ったのは10歳頃で旧秋田空港-羽田の全日空フォッカーF27 フレンドシップだったが、それ以来既に無くなった航空会社も多数あり、そのうち乗ったことのある航空会社をまとめたいと思っているがそこまでマニアでもないらしい。
欧州では国際線とはいっても飛行時間的には国内線のようなものが多く、ウィーンから3時間以上飛ぶことは帰国するかアメリカに行くとき以外滅多にない。(この便利さでウィーンを仕事の拠点に選んだというのもあるのだが)
一般的には国際線は国内線に比較してCIQ(税関、出入国管理、検疫)があるため面倒だがシェンゲン協定加盟国間では国内線と同等で便利になっている。パスポートコントロールでは日本のパスポートは表紙の菊の御紋だけ見たら中のページも見てくれない(それくらい日本という国に信頼があるという意味だ。先人達に感謝)。

日本に帰ると、国内線の搭乗がもっと簡便に、料金ももっと安くできるだろうにと思うことが多いのだが未だに飛行機がどこか特別で高級な乗り物であるかのように見られ扱われているのが少し異常な感じさえ受ける。
地方空港などは特にそうだ。
慢性的な赤字の秋田空港と大館能代空港なども行政や利用促進協議会的なものがいかにも役所的な硬直化した取り組みのため、相変わらず利用者が少ない→便数が増えない→航空会社も力を入れない→不便→利用者が少ないといった負のスパイラルを繰り返している。
利用者目線で考えないからそうなる。
殿様知事もさすがに南朝鮮の社会全般に渡る『安全』に対する姿勢に疑問を持ったのかどうか知らないが、最近はソウル線維持はしているものの大韓航空にあまり肩入れしていないようで、今度は台湾だとばかりチャーター便誘致に熱心なようだが、台湾に熱心なのは秋田だけではなく青森、花巻なども熱心で、秋田が優勢というわけでもなさそうだ。住民からみたらくだらない競争をしているとしか見えない。台湾から飛んできたら秋田も青森も岩手もどうでも良い誤差だ。

国際線はまあ良いとしても、筆者的には国内線でも行政や利用促進協議会的なものがやれることがもっとあると思えて仕方が無い。
例えば、搭乗率保証契約だ。
これは筆者の記憶が正しければ国内では能登空港(2003年開港)で初めて行われた制度で、ある搭乗率(前後の幅を持たせる場合もある)を設定し、その搭乗率を下回った場合は航空会社(能登の場合はANA)に対して空港管理の石川県が補填金を払う。逆に搭乗率が目標を上回った場合には航空会社が石川県に一定の『お礼』を支払うものだ。この『お礼』をどう使うかはまた別の工夫もあるだろうが、行政や利用促進協議会にとっては大きなインセンティブになる。能登空港では実際にこの『お礼』の実績があるはずだ。

大館能代空港などは周辺市町村がバラバラに往復料金に対する助成を行っているようだが、あれでは利用者への還元にはなっても促進のPRを行う側のインセンティブにはならず、単純に赤字(大館能代空港の場合は年間5億円と言われる)を垂れ流すだけである。つまらないビラ作りすら無駄である。
『お礼』を利用者に一部還元するのでも良いだろうし、クジ引きでドンと還元する方法もあるだろう。あるいは、あの寂しいターミナルビルの改善や周囲の環境の整備に使うのでもいいだろう。搭乗率を上げるには利用者も行政や利用促進協議会もどちらにもインセンティブが働くようにしなければならない。

また、行政がやれることはまだある。オープン・ジョー・チケットへの助成だ。
オープン・ジョーは国際線ではごく普通にある。アリタリア航空のローマ&ミラノ、ルフトハンザ航空のフランクフルト&ミュンヘンなどが代表的か。出発地もしくは到着地のどちらかあるいは両方を別の空港に設定したものがオープン・ジョー・チケットだ。
大館能代空港は、秋田空港、青森空港、三沢空港(飛行場)、花巻空港の真ん中にある。これを最大限利用して、例えば羽田からの利用者が、北東北への観光旅行の際のチケットをバラバラに片道分ずつ買っても、それを大館能代-羽田の往復分にしてその差額をキャッシュバックするのだ。シーズンによっては航空会社の料金設定で逆に高くなる可能性もあるが、その場合は別の名目のキャッシュバックも考えられる。
つまり、
羽田-秋田空港・・・(陸路何らかの移動手段)・・・大館能代空港-羽田
の片道ずつを、羽田-大館能代空港もしくは羽田-秋田空港の往復料金の安いほうに換算して差額を行政や利用促進協議会がキャッシュバックするのだ。しかも大館能代空港で現金手渡しできれば利用者は嬉しいはずだ。(お土産も一つ余計に買ってくれるかもしれない)
この(陸路何らかの移動手段)はレンタカーでも秋田内陸線でも組み合わせられれば利用者にはメリットもある。
そんなのは旅行代理店がパックツアーで商品化して作ればいいと思うのはやる気の無い役人的発想だ。あくまで交通手段だけのサービスに徹するのだ。無論、宿や足の情報提供はするものの実際の予約その他は旅行代理店に任せたら良い。
県を跨いだオープン・ジョーはやはり行政同士(+国交省)のネゴが必要だろうし、三沢空港がJAL(とHAC)だけということもあり、航空会社間の調整も必要でその仲介は行政が出たほうが良いはずだ。

北東北は観光地間の距離が離れていて、しかも交通アクセスがあまり選べず観光客にとっては面倒だ。ましてや外国人観光客に取っては厄介だろう(と思う)。しかし、滅多に行かない北東北に行くならば一度に2,3箇所まとめて回りたいのが潜在的なニーズだろう。
オープン・ジョーの積極的な利用促進によってそれぞれの空港の利用者の増加にもつながるはずだ。さらに搭乗率が上がってくれば、前記の搭乗率保証契約も生きてくる。

かつて北東北5空港は合同で情報誌を出している。(今はもう無いのではないか?)
北東北5空港合同合同情報誌「ふらっと北東北」
しかし、単純にそれぞれが観光情報を提供し『来てくださ~い!』『乗ってくださ~い!』だけではなく、利用者への実質的なメリットと行政や利用促進協議会へのインセンティブになる手段はまだまだ検討の余地があるはずで、これをやらないのは各空港を管轄する行政の怠慢だと感じる。情報誌やビラを作ってHPにPDFを載せてお仕舞いという行政のやっつけ仕事の典型はそろそろやめて、こういうのを頭の柔らかい若い奴らに任せたら良いのだ。

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北東北5空港のオープン・ジョーを への4件のフィードバック

  1. ブルーベリー より:

    大館能代空港は日本一の赤字空港。
    秋田県が約457億円をかけて建設し、毎年5億円を超える赤字補てんを続けている。

    合理的に考えれば、大館能代空港を閉鎖し、秋田空港の活性化・黒字化を目指すべき。
    両空港の赤字が解消すれば、毎年8億円も浮いて別の事業に使えるのだけど・・・

    秋田県の人材レベルでは合理化なんて理解できないだろうし、
    金が浮けば、また高価なクマのオリを作るかも。

    • argusakita より:

      幸か不幸か日本一ではありませんよ。

      その赤字額なんですが、2013年6月にみずほ総合研究所がレポートを出していて、自治体が公表しないため全国の空港の収支というのがわからなかったものを明らかにしました。
      秋田県は姑息にも3セクの空港ターミナルビルの収支(1億2千万ほどの黒字、配当も出しています)だけ公表していて空港の収支は推定値のようです。(一部、県議会で発表されたことはあったはずですが、HP等には出ていません)

      みずほのレポートによると、5空港のうち三沢飛行場は特別ですから別として、
      青森空港 ▲782(100万円) H22年
      秋田空港 ▲324 H20年
      大館能代空港 ▲357 H20年
      花巻空港 ▲1,415 H22年
      庄内空港 ▲289 H22年
      福島空港 ▲538 H22年
      となっていて、二つ合わせても青森や花巻に比べてまだ良い(^^)という状態です。
       
      空港自体に7,8億赤字補填して、3セクの空港ターミナルビルは黒字にして株主配当をするという、少々納得がいかないことを平気で続けていますが、これを指摘する議員も皆無です。
      確かに大館能代空港は平成21年度の利用者は11万人、支出は4億3千万でしたが、収入はわずか1/8の5千6百万円と悲惨な状況。
      1998年の需要予測では18便、72万人利用とされていたわけですから笑っちゃいます。

      空港閉鎖は一つの方法ですが、ここには書けませんが大館能代空港を閉鎖できない理由があります。
      ですので、何とか活かす方法を考えて欲しいものです。

      >金が浮けば、また高価なクマのオリを作るかも。
      いや、今度こそ佐竹記念史料館でしょう(^^)

  2. ブルーベリー より:

    大館能代空港は1日たった2便。
    1便あたり、又は、乗客1人あたり、で計算すると驚異的な赤字額になります。
    常識では考えられない浪費をしています。

    耐震工事+設備改修で28年度に予算を組むそうですが、いくら掛かるのやら。
    10~20億円くらい? 閉鎖する良いきっかけだけど、秋田県ではムリでしょうね。

    秋田は既得権益だらけで、それを潰す政治家がいない。
    いるのはシロアリばかり。

    • argusakita より:

      >大館能代空港は1日たった2便。
      大島が1日1便ですから、その次にヒマな空港なのは間違いないですねぇ。

      >閉鎖する良いきっかけだけど、秋田県ではムリでしょうね。
      無理です。秋田県だけで決められません。

      そういえばソウル線推していたメロン中田議員は落選したんですね。
      1人ずつ消えてもらいましょう。

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