税金や保険料の透明性に納得できるか

マイナンバーが秋から施行されるが、日本のメディアではさほど大きな話題になっていないようで、国民総背番号制という名称のときはあれほど騒いだのに不思議なものだ。マイナンバーは、
2015年10月 国民への個人番号の通知
2016年 1月 個人番号の利用開始
2017年 1月 国機関での情報連携の開始
2017年 7月 自治体を含めた情報連携の開始
の予定で粛々と進められていくそうだが、まだ施行されてもいないのに既に改正法案(預金口座への利用、メタボ健診や予防接種の履歴、健保組合の引継ぎ等)が出されるという面妖な状況。医療関連の履歴情報が引き継がれるのは結構なことだが、それ以外は何となく嫌な感じである。さては、財務省は預金口座封鎖を意識しているのか?
国はどんどん国民一人一人の情報を裸同然で把握管理し、その情報を『利便』という美名のもとにどんどん民間にも供与していきそうで、漠然とではあるが息苦しい社会と常に情報漏洩の危険(しかも自分で漏洩防止や管理ができない)が待っているような気がしてならない。
一方で、国民側から見ると国(や自治体)が『納めろ、払え』と言ってくる税金や公的保険料の1円単位まで示されるのが何とも胡散臭いのだ。
無論、法令、条例に基づいて計算されているのだろうし、”大変優秀”な日本の公務員がやっていることだから間違いはないだろうという前提が暗黙のうちの了解なのだが、時々ニュースになる算定の事務的なミスだのそのミスをカバーするための余計な費用(アホ公務員のミスを公費で補う)には納得がいかないことも増えてきた。
勝手に納付書などが送られてきて黙ってそれを支払うことに抵抗を感じるのが普通の感覚なのではないのかと思うのだが・・・。感覚的には架空請求詐欺と変わらない。

例えば、土地にかかる固定資産税
筆者は既に秋田の一戸建てを手放してしばらく経つのでまあ関係ないのだが、そもそも土地の価格には売買取引時価(実勢価格)や公示価格、路線価(相続税評価額)、固定資産税評価額といった一物四価があることはよく知られていることで、不動産業者、国交省、税務署のある土地に対しての価値の見方が違うからそうなるのである。迷惑な話である。
一物一価にして売買や税金の場合の算数的な係数を法令で決めるといった単純なもので充分なはずなのだが・・・。
05kそもそも、『筆』(英語ではparcel)という土地の単位も古臭いのだが、実はこの全国の土地の数(筆数)は約1億7千万あると言われ、その1筆ごとに地籍調査が延々と行われている。地籍調査については国交省の大変立派なWebサイトがあるので見て欲しいが、昭和26年から行われている国家的大プロジェクトであるものの64年経った現在でも全国の進捗率はまだ51%(秋田県は61%)である。なかなか進まない理由については国交省のWebサイトの言い訳を読んで欲しいが、秋田県の場合は図の通りである。凡例はここで見て欲しいが、色の付いていないエリアは地籍調査がされていないところである。
秋田市などはほとんど調査されていないことがわかる。
しかし、土地登記や売買取引や課税も普通に行われている。無論、地籍調査とこれらがリンクしていないのは周知のことだが、正確な土地の形・寸法がオーソライズされていない状態で、土地登記や売買取引や課税では1円単位まで数字が出てくる。
普通の人は納得が行くだろうか?

kaigo-iまた、介護保険のような不透明なものもある。
この4月から介護保険料が改定されたので、秋田県内の各市町村の保険料を調べてみた。
当然、27年度~29年度のものに改定されて掲載されていると思ったが、きちんと改正後の介護保険料の金額と段階を掲載しているのは秋田市、男鹿市、三種町だけである。
酷い7つの市町村は、掲載が全く無い。(サボるな! ”大変優秀”な公務員達!)
介護保険は、保険料を支払う人が2割、残りの8割を国、県、市町村が負担し、40歳以上の住民の人数に依存するため非常に複雑な計算となっているらしい。
しかし、保険料段階とその区分については秋田県の場合は秋田市の12段階やら能代市の6段階やらバラバラである。
この保険料段階とその区分について何故そうしたかの解説等はどこの市町村にも書かれていない。
きちんと書けば払うほうは納得できる簡単なものを掲載できない理由がわからない。複雑だからというのは掲載しない理由にはならない。
年額を12で割れば1円単位の端数が出てきて毎月払う(給与の場合は天引きか)ものもきちんとわかるが、どこか『言われたままに払わせられる感』が強い。

税金も保険料も言われたままに払う、しかしその根拠は明示されていず、自治体は説明もしない。
マイナンバーも結局は国民を管理するものであって国民側が望んだものでも欲しいものでもない。強いて言えば国から『あなたの背番号はこれだからね!』と言われるものなので、マイナンバーではなくユアナンバーだろうと。

介護保険だけ見たら、秋田市の半額くらいの上小阿仁村に住民票を移すという選択もありそうだ。こんなところにも市町村を選ぶ項目がある。

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税金や保険料の透明性に納得できるか への5件のフィードバック

  1. ブルーベリー より:

    預金口座封鎖を一番上手く成功させた国が日本で、その法律も残っています。
    お家芸と言っても良いでしょう。 なんだか嫌な予感がしますね。

    (9割を地方交付税に依存する)上小阿仁村の介護保険の負担が軽いのは、
    さすが、余所者イジメが好きな寄生虫だと感じました。

  2. blogファンその1 より:

    預金封鎖の話は死んだ爺さんから昔聞いたことがあります。
    1946年の新円切り替えの時の話ですよね。
    ある日の夕方政府から発表があって、翌日朝から預金封鎖して強制的に新円に切り替えたらしいですね。旧円の引き出し制限をつけて。
    TVもないしラジオもそんなに誰でも持っていない時代に、朝刊で知ったときには後の祭りだと笑っていました。

    アジア通貨危機の97年にも預金封鎖が検討されたらしいですが、あり得ない話ではないことは確かだと思います。デノミの話も何度も出てきましたし。
    現代ならまずはネット銀行のアクセスを一斉に不可能にすることが最初でしょうね。

    以前、blog主さんが書いていたスイスフランとドルに換えておくという話が妙に説得力があると感じていました。

  3. 事情通 より:

     昭和21年の金融緊急措置令は2月16日の土曜日夕方に発表され、月曜から預金封鎖になったので、若干記憶違いがあるのかもしれませんね。そのころ日曜日に預金引き出しできたのかな?
     ブルーベリーさんの「残っている法律」というのはこの金融緊急措置令のことでしょうか。それなら昭和38年に廃止されています。
    http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/04319630722159.htm
     新旧円切り替えに関する日本銀行券預入令も昭和29年に廃止されています。
    http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S29/S29HO066.html
    他に何か残っている法律があるのでしょうか?

     預金封鎖については私も危惧しています。
     これをやる場合には絶対に事前に兆候を見せないと思うのです。見せたら即全国で取り付け騒ぎですから。
     マスコミの情報など100%アテにならないはずです。
     日本は税制も年末の自民党税制調査会→年明け国会で法案→3月可決→4月施行とされていますが、こと金融に関しては2003年の足利銀行の国有化みたいに国会審議も無いまま内閣で決定、即日でしたから法治国家で無謀なことはできないはずなんて思っていたら大間違いです。
     事前に「いつからやります」なんて情報出したら国債も何もかも暴落しますから。
    やるなら、何の前触れも無く、一斉にネット取引停止、海外送金停止、引き出し制限を実行するでしょう。お金持ちだけの心配話ではないです。

     確かにblog主さんのコメントにあったアセット・アロケーションは自己防衛のためには必要で、私はそれにGOLDを追加しています。重くて持てないほど買えるわけじゃありませんから(笑)

    • ブルーベリー より:

      ご指摘ありがとうございます。
      金融緊急措置令 日本銀行券預入令 は廃止になっていました。

  4. argusakita より:

    おっと、預金封鎖など尋常じゃない話題になっていますね(^^)。
    財産権の問題があるのでそうそう簡単に戦後みたいなことは出来ないと思いますが、事情通さんの、
    >やるなら、何の前触れも無く、一斉にネット取引停止、海外送金停止、引き出し制限を実行するでしょう。お金持ちだけの心配話ではないです。

    は、全くその通りだと思います。
    2013年4月から海外送金に大きな制約が出来ましたし(さらにその後強化)、金融庁の指導とやらが多いですよね。
    警察も一緒になって振り込め詐欺だのの撲滅を目指してどんどん金の動きに監視が入っているのは本当の目的をカムフラージュしているのだろうと感じます。

    政府にモノが言える海外に資産を移す必要がある人たちもそろそろ移し終わったでしょうから、相続税の網掛けが広がったのをスタートに教育資金贈与信託なんて甘いものじゃなく年寄りたちの資産を政府(財務省)は狙っていると思いますよ。
    溜め込んでるのはけしからん、寄付なんてさせない。俺たちが再配分してやる。これが財務省的な考え方でしょうから。

    政府や与党のあれこれ政策の方向性は支持しても全面的に信用・信頼してはいけない。
    私は基本的にそう考えています。

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