道州制論議はどこに行った? 阻むのは誰か?

沖縄問題を考えるとき、本土復帰以降、あの離れた島々を一つの県として扱ってきたことがいろいろな問題の根っこにあるような印象がある。
例えば九州の一部として道州制の一部だったらどうだっただろうか・・・。
反対派の熱の分散や広い視野の政治家が動けばもう少し違う取り組みもあったようにも思う。

ところで、自民党安倍政権が出来てから完全にトーンダウンしたものの一つが道州制の論議である。最近はニュースなどに出てくることはほとんど無いのではないか?
自民党が野党時代あるいは選挙前に出したJ-ファイルが公約かどうかは議論があるらしいが、少なくとも安倍首相自身が、
◆2012衆院選 自民党マニフェスト・・・道州制基本法の早期制定後5年以内の道州制導入を目指す
◆2013参院選 自民党マニフェスト・・・地方自治体の機能を強化し、地方分権を推進するとともに道州制の導入を目指す
◆J-ファイル2013・・・道州制推進基本法を早期に制定し、地方などの意見を十分に踏まえつつ、5年以内を目途に道州制の導入を目指す
と言っていたにもかかわらず、出て来たのは野党からで、
■2013年6月21日 衆議院に『道州制への移行のための改革基本法案』提出
(維新の党松浪健太氏他4名による第183回国会議案番号46)→ うやむや。ただし中身は議論するに値する内容は皆無。

※7月21日参議院選挙

■2013年9月6日 道州制基本法案(骨子案)発表 自民党道州制推進本部
■2014年3月 道州制法案国会提出とニュースが出たが立ち消え
議案は出されていない。

ちなみに、2013年7月の参議院選挙のときの各党の公約は、
・民主党:言及なし ← 存在価値の無い政党
・維新の会:国と地方の統治機構を改革し、道州制を導入。地方共有税を創設。地方消費税を地方税化(インセンティブ分5%、財政調整分6%)
・みんなの党:7年以内に「地域主権型道州制」に移行。内閣に道州制担当専任大臣を置き「道州制基本法」を早急に制定。消費税は地方に完全移譲
だったが、維新の会とみんなの党が合体したためおそらく党内では関西広域連合程度の議論しかしていないだろう。
自民党は上記骨子案を作ってWebに載せただけである。
さっぱりである。

一方で、自治体のほうは、
■2013年3月 関西広域連合が有識者による『道州制のあり方研究会』を設置。
※富山県、長野県、滋賀県、兵庫県でも研究組織を立上げ。日本経済団体連合会が『道州制実現に向けた緊急提言』を発表。道州制推進知事・指定都市市長連合が『道州制推進フォーラム』を開催
■2013年5月 自民党道州制推進本部が地方六団体から道州制(推進基本法)に関するヒアリングを実施
■2013年6月 道州制推進知事・指定都市市長連合第3回総会。日本経済団体連合会と道州制推進知事・指定都市市長連合が『道州制を推進する国民会議』を共同開催
※与党が道州制推進基本法案の通常国会提出を見送り
■2013年7月 全国知事会が基本法案の問題点を指摘する『道州制の基本法案について』をとりまとめ
■2014年1月 道州制推進知事・指定都市市長連合等が『道州制推進フォーラム』を開催。

民間では大前研一氏の平成維新の会の解散後立ち上げられた首都圏中心の『生活者主権の会』が道州制推進連盟を作っているがあまり目立った活動が見られない。

道州制は地域的なブロック分けだが、おそらく47の知事のうち40人弱と全国の県市町村議会の議員の多くが職を失う話である。この反対意見が多すぎて自民党はヘタれたに違いない。野党のうちはいいが、与党になると自民党は『政権担当の責任』を言い訳に豹変するから信頼されない。
かつて550万人くらいの党員がいたはずだが今は90万程度だろう。
長期安定政権である安倍政権なら道州制は押し切れるはずなのだが・・・。

単純な府県合併だと思うから反対意見が出てくるのであって、憲法や地方自治法の改正も必要ながら、道州制は道府県全部の解体を前提として考えるべきもののはずだ。
秋田で言えば、秋田県と青森県・岩手県との北東北での合併だの、東北6県での合併だのといった見方をするから県庁所在地から遠い過疎地域が反対するに決まっている。
北東北で考えるなら、県を解体して秋田県(25市町村)も青森県(40市町村)も岩手県(33市町村)も全解体で合計98市町村の解体と細かな合併を考えて統合化されたものが北東北州(仮称)になると考えないといけないだろう。
現在の県境付近の市町村などは集落によっては現実問題として隣県側の市町村との合併のほうが有益なこともあるだろうし、実際、わざわざ法律を変えて平成の大合併では県境を越えて合併もあった。
11states-plan市町村の住民に選択肢を持たせ自ら考え決めさせたら、掛け声だけの『地方創生』も本物が出てくるかもしれない。県単位で上目線から第二弾平成の大合併的なものを押し付けるよりも市町村という基礎自治体が住民や議会で論議してもらうことが重要だ。
その論議の結果は無能な県が受けるのではなく総務省の優秀な役人と民間識者と経済団体が受け、最終的な結論を導くべきだろう。

個人的には、青森は岩手あるいは北海道と太平洋岸でのまとまりを希望しそうな気がするので、秋田、山形、新潟の日本海州という極東ロシアとの日本海貿易を意識した州が良いのではないかと考えている。11道州(案)

ブログランキング・にほんブログ村へ 
(blog rankingに参加。ご協力を。Click it!)

広告
カテゴリー: 県政・市政・議会, 社会・経済, 秋田を改造, 国政・国会 タグ: , , , , , , , , パーマリンク

道州制論議はどこに行った? 阻むのは誰か? への6件のフィードバック

  1. argusakita より:

    さっき帰って来て日本のニュース見たら、大阪の投票結果が凄い接戦。
    うーん、残念だな。
    結局、大阪は変化を嫌う年寄りと公務員が勝ったのか・・・。やはり日本はある部分もうダメだな。
    日本の全国の若者から希望を奪ったことになるかな。

  2. きりたんぽ より:

    道州制につながる大阪都構想だったのですが、やはり高齢者の反対の割合が高かったようですね。
    しかし、投票に行かない若者が多かったのも結果の原因だと思いますね。
    この投票に行かないものは通常の選挙にも行かないのはわかり得ますが、
    秋田県でも同じことが言えるでしょう。
    秋田県にもアホな20代が多いですから、人材に投資価値がないに等しいです。

    • argusakita より:

      一部のメディアが、区によっては投票数と得票数合計が合わないといったことが起きたようで、開票作業が反対意見が多い市役所職員によって行われるというのはちょっと不信感があります。
      開票作業は全部手元を映像記録すべきだと思います。あれほど街の中は監視カメラだらけなのに・・・。

      70代だけが反対多数、その他は賛成多数という結果でも全体として反対が僅差で多数。
      アホは全世代で同じような割合でしょうから、やはり変化、変革をNOとした年寄り達の意見が大勢を決めたと。
      賛成理由は結構わかりやすいものがありましたが、反対理由が感情的なものばかりで老害たちの自己都合が幅を利かせた結果は度し難いのでは?
      選挙による民主主義の限界でしょうか。

      • きりたんぽ より:

        ありましたね、あるサイトでは年齢別に投票率などを検証した結果、
        どうみてもこの投票結果は出ないようだということも公表していました。

        やはりどの地域の投票は高齢者の熱意と執念やエネルギーはすさまじいです。
        手堅いと感じますね。

        秋田県もそうですが特に20~30歳代はぜひ高齢者のパワーを
        見習うべきではないでしょうか。
        これからの有権者になる10歳代から20歳代、ゆとり世代や草食男子とか・・・・・(笑)

        最近になって知ったのは低年齢の人たちが使う「くさお」って言葉がよくわからないもので
        てっきり「臭男」!? とか勘違いしていましたが草食男子の略だったのですね「草男」。
        肉食ではなく草つゆを飲んでいるキリギリスかと言いたくなりますが。

        メディアで報道している若者で流行っているもので、
        他人から見られることが怖く防御するための「だてマスク」や
        「だてサングラス」など台風の最中に暗がりでも外すことが怖いようですね。
        鎧を外してさらけだすことや自分が裸になるのが怖いのでしょう。

        秋田県にも最近は増えているようにとても感じます。
        自殺の因果関係との精神をきたす病の根源でもある、
        精神疲労など地域性の影響もあるのかとも思えます。

        • argusakita より:

          自殺の件ですが、日本では自殺者は年間約3万人とされていますがWHO基準では変死者の半数とカウントすると聞いたことがあります。
          日本では遺書がないと統計上自殺者扱いにならないという話もあり、この変死者(年間15万~18万人)基準でいくと日本は相当に自殺率が高い(先進国では率でトップ)という見方もあります。
          例えば秋田県の身元確認捜査のページの42人は自殺者にカウントされていません。
          死にたい人にはきちんと死に場所を作ってあげることは周産期センターと同じくらい重要だと思いますがねぇ・・・。

          話がそれました(^^)。

  3. きりたんぽ より:

    そうなんです、以前に検視の方か司法警察の方の著書で読んだことがありまして、
    自殺と公表されている3万人以上の背景がかなり多いようですね。
    検視員の数も足りない中で、変死の数がとても多く、検査も時間もかけられないようで
    本来自殺であるにも関わらず、遺品を検証して遺族を見つけたりするのも難しいようですね。

    さらにこの自殺しても成功する人以外にも失敗する人も多く
    期間をあけてもまた自殺に挑み続けることが多いということのようです。

    日本で自殺の一番高い割合が山梨県や静岡県とデータで出ているのは
    富士山の樹海の原因のようですね・・・・・・・ 日本全国から自殺しに集まってくるんですね。
    山梨県や静岡県は非常に不名誉な記録で困っているようです。

コメントを残す(短めにどうぞ)

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中