農水省の長年の無策をニュージーランドが突いたバター問題

TPP交渉の大詰めでバターの問題でニュージーランドが法外な要求をしているとか何とか。交渉自体が秘密のためメディアの報道でもニュージーランドという国名が甘利大臣から出ることはないが、メディアの報道の仕方ではニュージーランドが一方的に悪者になっているようで少し違和感を感じる。
元々、NZHERALD紙に載っているようにグローサー貿易相はTPPを『貿易戦争』と捉え『ニュージーランドはこの戦争に勝つだろう』と公言し続けている。
人口440万のこの国がまさかキャスティングボートを握るとは日本は予想していなかったのではないだろうか。当然日本のメディアなど寝耳に水状態か。

TPP交渉は年内が勝負で仮に妥結しないとTPP交渉全体が崩壊すると言われている。これは年明けからアメリカの大統領選が本格化するため、大統領選の候補の支持に大きな影響を持つTPP交渉がやりにくくなるというアメリカの事情があるからだ。
せっかく日米間の課題(コメ&自動車)がまとまりそうになったタイミングでこのスケジュールを見透かしたようにニュージーランドやオーストラリアが最後に出てきて日本をターゲットにするシナリオは以前から決まっていたのではないだろうか(実はアメリカもグルだろう)。要するにイギリスを除くファイブアイズ(英米加豪新)が『TPPの成否は日本の妥協にかかっている』と最終段階で迫る腹づもりなのだろう。これから各国で日本非難のキャンペーンが始まりそうな予感。

輸入バターに関しては、3年近く前に筆者が書いたように元々輸入関税に加えてマークアップ(上納金、806または949円/kg)がかけられていて、その行き先が(独)農畜産業振興機構であり、ニュージーランドがこれを指摘したのかどうかわからないが、甘利大臣の『法外な要求』がこのマークアップの廃止要求まで言及したのならわからないでもない。役人サイドから見たら、天下り機関の存立に関わる『法外』な要求に見えることだろう。
しかし、もともと国内需要を満たす生産量が無いバターに関しては輸入拡大して当然で、長年これに適正な政策を取っていなかった農水省のほうがおかしいのである。
マークアップで事実上の価格統制を行うから酪農家が育たず、大規模にやろうとする企業も出てこない。全く消費者不在の話である。
ましてや、TPP交渉で乳製品の相手は巨大な国策乳製品企業(フォンテラ社)を抱えるニュージーランドになることはずっと前からわかっていたことで、日本は人口440万の小国を舐めてかかったのではないか・・・。

さらに穿った見方をすると、現在のニュージーランドは不動産と移民ですっかり支那の影響圏内にある国で反日色の強い国の一つでもある。
安全保障の面から考えてもTPPの成立に横槍を入れてくる影の役者が支那でも全く不思議ではない。
農水省の長年の無能ぶりの足元をニュージーランドに突かれた格好のバター問題。
どっちもどっちである。
日本の酪農家を守るためには消費者が国産バターを選んで購入するようにキャンペーンでもやったら良いのだ。業務用も『国産バター使用』をウリにしたら良いではないか。
コメもそうだが、消費者ではなく天下り機関を守るための価格統制などはどんどん廃止すべきだ。

peter1イメージは、NZHERALD紙からで日本が『ギャーッ!』と悲鳴をあげている。

 

 

ブログランキング・にほんブログ村へ 
(blog rankingに参加。ご協力を。Click it!)

広告
カテゴリー: 国際・政治, 海外 タグ: , , , , , , パーマリンク

農水省の長年の無策をニュージーランドが突いたバター問題 への2件のフィードバック

  1. バターは脱脂粉乳、水と組み合わせると、加工乳という名前の牛乳ができるため、酪農農家を保護するために税金が高いとの話はあるようですね。でも、輸入そのものも一般では行えないようにしているのはやっぱり問題だと思います。
    甘利大臣の某国発言も、天下り先保護のためにニュージランドを許せないといっているように見えてしまいます。

コメントは受け付けていません。