海藻を食べる日本人

オフィスと同じ建物に住んでいて時々立ち話をする女の子(とはいっても30代前半か)にフランスのBordierの海藻入りバターをもらい、パンに載せて食べた。ちょっと塩味強めのこのバターは何度か食べているがパンに載せるかパスタに使うかしか使い方を知らない。結構、海藻の香りがするせいかあまりポピュラーではないのかもしれない。
その女の子も『日本人は海藻好きなんでしょ』とちょっと誤解しているらしいので、『いやいや、普段から海苔とか海藻を食べてるとヨードが蓄積するから原発事故でも大丈夫なんだよ』と嘘っぽく話すと『オーマイガー』。オペラ歌手のその子とは日本人の歌手田中彩子(ウィーン在住、コロラトゥーラで有名)が話題になったりする。

レストランで海鮮サラダなどを食べる以外に海藻を普段から食べる国はほとんどない(はず)。筆者の知っている限りでもこの海藻入りバターとスコットランドの一部で魚のスープに入れて食べるくらいしか知らない。聞いた話ではアイルランドでは日本の寒天のように使う海藻もあるそうだがそれを使った料理にもまだお目にかかったことはない。
大陸では珍しくない『海を見たことがないままで一生を終える』人間などほぼ皆無な海洋国家日本では確かに海苔、昆布、ワカメ以外にもいろいろな海藻を日常的に食べる。
何年か前に雑誌か何かで見たが、フランスの科学者による研究で、日本人は海草に含まれる多糖類を分解できる酵素を腸内に持っていて、これはあるバクテリアから取り込んだDNAによるものらしく、ほぼ日本人固有のものらしい。確かにウチの女性社員の一人は海藻サラダは『お通じ』に良いとか言っていた。栄養価値ゼロだと思っていたらしく『海藻食べる海の生き物がいるじゃないか』と反論して笑った記憶がある。(筆者はウミウシではない)

今はまともな海苔も簡単に手に入るが、30年程前は海苔はヨード成分が高いという理由で輸入禁止だったのでドイツの寿司屋でもゴワゴワの海苔風なものが代用で使われていた。その海苔風なものとヘチマみたいなキューカンバを小さく切り出したもので作ったカッパ巻を食ったときは醤油だけはキッコーマンだったものの『遠くに来ちゃったな』と思ったものである。
今は少し大きなスーパーに行くと海藻サラダ用のパックに入ったものを買えるのだが、中身は赤や白や緑の赤とさか、白とさかなどで支那産だったりするので買ったことはない。(先入観たっぷり(^^))
これがレストランなどで出る海藻サラダの正体だが、もっとワカメとかモズクとかいろいろあるのに・・・。

秋田育ちとしては春先のギバサがソウルフードの一つで、あのネバネバに醤油を垂らして炊き立ての白飯にと考えるだけでもたまらない。
もともとギバサは漁網や船のスクリューに絡みつく邪魔者だったらしいが食べてみたら美味かったので売られるようになったと聞いたが真偽は知らない。しかし、筆者が生まれるずっと前から食べられているのだから、考えようによっては貧乏くさい食べ物ではあるがれっきとした食材だったのかもしれない。
ギバサの和名はアカモクだが、秋田以外にも(同じような食べ方で)山形、新潟でも食べるし(それぞれ呼び名は違ったと思う)、最近は神奈川の藤沢あたりでも人気らしくネバネバをとろろと一緒にぶっかけ蕎麦で食べたりするらしい。

実は、筆者は時々このギバサや塩ワカメを日本から持ってくる。とは言っても生のまま持ち込むのは無理なので乾燥品を持ち込む。知っている限りではここでしか販売していない。お湯で戻せばほぼ懐かしい味とネバネバも楽しめる。
もし海外の空港で荷物検査で引っかかったら、各国語に堪能な人は日本の食文化を紹介したらいいが、時間がない・面倒くさいときは、”Seaweed for special manure for garden plants”(あるいはfertilizer)とでもいえば納得したような顔をしてくれる。海藻は日本以外では大体は肥料なのだ。肥料も大量だと問題になるが、数パックなら目こぼししてくれる。

ギバサ以外にも秋田であまりみかけなくなったエゴ(九州福岡でポピュラーな”おきゅうと”)も海藻加工品だが、あれを海外に持ち出すのは少々難儀だと思われる。
日本人しか食べられない海藻と考えるとどこか不思議な気もするが、これを世界に普及させる必要は全く無い。消化酵素を持つ選ばれた民の”日本人”だけでこっそり食べましょう。(^^)

うーん、川島なお美死去か。学生時代、青学のキャンパスクィーンをわざわざ見に行って、歯並びが残念だけどカワイイ子だなと・・・。徐々に周りがいなくなっていく感じが切ないな。
合掌

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海藻を食べる日本人 への6件のフィードバック

  1. きりたんぽ より:

    そうだったのですね。日本の出汁には昆布と、味噌汁にワカメなど当たり前のような食文化で全く気づかず新しい発見でもありますね。

    新そばの待ち遠しいこの季節は「新そば祭り」もだいぶ馴染んできて楽しみな秋でもあります。

    海藻といいますと、秋田県羽後町の名物「西馬音内そば」には蕎麦のつなぎの役目として布海苔が入っていますね。ほとんどの店舗には行きましたが値段も手頃で美味しいものです。

    地元の栽培した蕎麦で独自の蕎麦焼酎を開発したり、近年では銀座・三越や新宿・伊勢丹でも販売し人気のスイーツ「クロワッサンラスク」の生みの店舗もあったりと意外と小さな町でも面白味があります。

    大手旅行雑誌にも東京の人気のお土産にもランクインしたりしているクロワッサンラスクの会社「CAFE OHZAN」のサイトはこちらです。

    http://www.cafe-ohzan.com/

    • 普通のおばさん より:

      こんばんは

      普段、難しい話が多く(大変勉強になります)なかなかついていけないのですが、食べ物の話なら(笑)。

      そうなんですか、海外では海藻が食べ物じゃないところが多いというのは、確かにカルチャーショックです。私はそれを知りませんでしたが海外旅行するときはお湯は手に入るのでインスタントみそ汁とフノリを持っていったりします。軽いのが嬉しいですし。

      蕎麦ですが、秋田県は転作で蕎麦の作付がどんどん増えていて、今は全国で3番目か4番目くらいの蕎麦処なんですよ。ご存知でしたか? 県民性なのか相変わらず右倣えでちょっと先が心配ですが。
      最近は秋田市にも個性的なお蕎麦屋さんが多くなってきて楽しみが増えています。
      御所野の「ゆりの木」(食べログ掲載お断りだそうです)、昔からある和田の「一会寮」(最近行ってないですが、やってるかな)、茨島の「蕎麦ギャラリーSAY」、添川の「そゑ川」、外旭川の「味たて」、新屋の「萬八」、藤倉に向かう途中の「あっけら館」が私のお気に入りですが、もっとどんどん増えて欲しいです。
      各お店の回し者ではありません(笑)。

      西馬音内は昔から冬でも冷たい蕎麦を食べていたそうで、県内でも珍しいところだそうです。フノリをつなぎに使うのは新潟魚沼の「へぎそば」が有名ですね。「へぎ」は四角い木の器です。山形では板蕎麦といいますが似たような木の四角い器に盛られてきます。

      西馬音内の櫻山の件は、ずっと前にblog主さんも書いていました。
      西山事件とオウザンのクロワッサンラスク
      https://argusakita.wordpress.com/2012/01/29/%E8%A5%BF%E5%B1%B1%E4%BA%8B%E4%BB%B6%E3%81%A8%E3%82%AA%E3%82%A6%E3%82%B6%E3%83%B3%E3%81%AE%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%AF%E3%83%83%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%82%AF/

      • きりたんぽ より:

        ありがとうございます。
        すでに2012年にクロワッサンラスクは紹介されていたのですね、知りませんでした。

        まさにブーメラン効果の地方の成功例だと感じますね。

        意外とけっこう高価なクロワッサンで驚きましたが、お金のない私は銀座・三越の向かい側の「木村屋のあんぱん」本店であんぱん1個買って帰ってきた記憶もあります(笑)

        ちなみに羽後町の「長谷山」もお勧めです。
        西馬内そばとはまた違い、どちらかというと江戸蕎麦と感じますね。

        元は長谷山のご主人は神奈川県・横須賀で長年に渡り蕎麦屋を経営されて、現在の羽後町の実家に戻ってきたとのことです。

        けっこう前は手打ちうどんもメニューにはありましたが、今は蕎麦のみですがとても素晴らしいお店です。県外からもよく来られるお客さんも多いですね。

        個人的には鴨南蛮や鴨せいろが好きですね。

  2. 普通のおばさん より:

    櫻山のカフェは行かれましたか?
    あのメイド姿はちょっとおばさんにはついていけない世界です(笑)。
    長谷山さんは今度寄らせてもらいます。

    話が変わりますが、羽後町隣の湯沢のうどんエキスポ、楽しみです。
    去年はアクシデントで出遅れて何も食べられなかったので今年は気合を入れて朝から行きます(笑)。
    地元では賛否両論あるそうですが、能天気なこちらとしては欠かせないイベントになって欲しいと思います。
    稲庭うどんっておもしろいですよね。他のうどんのように小麦や出汁や具材のどれかの産地だということもなく、言ってみれば製法技術というソフトだけで勝負しているような気がします。

  3. argusakita より:

    銀座キムラヤのあんぱんの話は昨年9月に下記コメント欄でちょいと。
    U-1グランプリに負けるな! ~湯沢のうどんエキスポ~

    またまたうどんエキスポやるみたいですね。継続は力なり・・・かな。

    最近食い物ネタを出し過ぎるので自重します。(^^)
    フード・ポルノ、フード・マスターベーションの氾濫は異常だと思うので。(^^)

  4. きりたんぽ より:

    木村屋のあんぱん、昨年のコメントで私自身も書き込んでいましたね忘れていました・・・・・ 当時は空輸していたとはすごいものです。

    秋田県民でもあんぱんは好まれる嗜好品だと感じますね、あんぱん専門店などがあってもおもしろそうです。

    湯沢のうどんエキスポは毎年すごい賑わいで今年も初出店のお店もあるようですね。

    県南は横手やきそば四天王決定戦などのようなものや、全国・東北などのB級グルメやこのような県外からも十分に集客できるイベントが多いものです。

    ちなみに横手の奥地にある「道の駅さんない」でも新そば祭り・いものこ汁祭りなどもありますが、この道の駅さんないのレストラン「農香庵」の蕎麦も地元の山内地区で栽培している蕎麦で人気もあります。

    以前に山形県の「庄内観光物産館」で山形県の稲庭うどんを初めて見まして驚きました。

    てっきり秋田県だけのものだと思っていました。

    素材などは地元産のものはなく製法の呼び名みたいなものなのでしょうか。

    他県からこの製法が流れ受継いできたとか聞いたことがありましたが、最近では稲庭中華蕎麦などもあるようですね。

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