人民元のSDR入りは吉凶様々

IMFが人民元のSDR入りを決めたそうだ。もっとも実際には来年の10月以降ということだがこれから様々な思惑や影響が出そうだ。
SDRバスケットの通貨見直しは5年毎に行われるが、5年前ならいざ知らず、支那経済の減速が明らかになって来た今となってはSDR入りは支那にとっても痛し痒しではないのか。
SDR入りのメリットは各国の外貨準備に人民元も組み入れられることで金融や国際間決済に人民元が広く普及していくことで使い勝手が良くなることや主要通貨と認められることで国際的な存在感・ポジションが向上することだが、果たして支那にそれは通用するだろうか。


ilJ6tHHrgXuE大国と途上国を場合によって使い分ける支那だが、急激に成長した支那経済の実態は日本や欧米とは違って内需よりも投資・投機で成長してきているもので、経済成長に欠かせないイノベーションによる内需の拡大ではなく単純に頭数(人口)に依存したもので、その構造転換も進んでいない。
経済の規模に見合った国際的な発言力をと求めている支那は1党独裁であり、その発言力というのは支那流のデタラメを通せというのが本質だ。
GDPを始めとした経済指標はほとんど嘘であることが既に一般的に言われ、より実態を表すという李克強指数(鉄道貨物輸送量、銀行融資残高、電力消費の推移)も実はあまりアテにならないことも一般的に知られるようになった。理由は、鉄道貨物輸送量の74%が鉱産物でその多くが石炭(55%)であることや銀行の融資はあくまでも国営企業向けの融資中心で民間企業への融資が少ないため全体の指標としてはどうかということである。

SDR入りの条件の一つの貿易量は何年も前から条件を満たしているものの金融の自由化という条件では支那の人民元はグレーであることは明らかである。
為替レートの変動幅は未だに自由化には程遠い管理をされ、海外との資金の出入りは規制され外貨両替すら自由にならない。8月に1度だけといった人民元切り下げもその後都合6回も実施している。
海外から支那に投資する場合、詳細な資金計画を提出させられ許可を受ける必要があり、当局が認めた機関投資家や証券取引所を経由することが義務付けられている。
要するにあらゆる面で当局の許認可が必要でおよそ自由・資本主義とは程遠い。
このグレーで閉鎖的、言い換えれば支那共産党のサジ加減で成り立っている支那の金融の状況で何故IMFがSDR入りを決めたのかは不明だが、ラガルドがしょっちゅう支那訪問を繰り返していたことなどから例によって金にモノを言わせた結果なのかもしれない。

SDR入りをすることになれば、金融の透明性が求められるがそれを支那・共産党に求めるのは土台無理だろう。
1党独裁による国営企業と地方政府の不動産投機というデタラメをやって、デタラメな経済指標を発信し、今までうまくやってこれたのも不透明だからこそである。それを透明にした途端に出てくるものはパンドラの箱のようなものだろう。

もし完全変動相場制に移行するなら(SDR入りするには必須)、ATMから偽札が出てくると言われる人民元を叩き売る連中が続出し人民元は暴落する。多少は輸出が増えるかもしれないが、既に工場生産を中心とした製造業はベトナムや東南アジアにフライトしているため輸出の伸びは期待できない。ユニクロなどは喜ぶかな?
当局が買い支えようと人民元を買えば外貨準備高がどんどん減少する。外貨準備が減少していけば世界最大の食糧輸入国である支那は・・・。
とにかく、規模が大きいだけに投機対象としてはおもしろいはずで手ぐすね引いて待っているHFなどもわんさかいるだろう。

すっかり話題にならなくなったAIIBも今後どうなるか大いに注目だが、支那のSDR入りは数年前ならまだしもGDP連続マイナスの現在の支那経済にとってはメリットよりもデメリットが大きいように映る。
SDR入りは明らかな終わりの始まりなのかもしれない。
IMFもなかなか狡猾な組織であるため、SDR入りを理由に支那の金融の透明化・自由化を迫ることが目的であって、ひょっとすると来年10月のSDR入りは幻で終わる可能性も考えられる。(その前に支那経済崩壊もあり得る)
支那の金融の透明化・自由化を迫りプレッシャーを与えるために日本でも早く(形ばかりで良いから)人民元取引市場をopenさせるべきだ。

PS. 支那は現在スペインで『爆買い』をしている。サッカーの名門クラブのエスパニョール買収、高級ホテル買収や廃墟の空港を買収(シウダ・レアル・セントラル空港を10,000EURでお買い上げ。カステリョン・コスタ・アサアール空港も同様)。
日本がニューヨークの不動産を買い漁ったバブル時代を彷彿とさせてなかなか興味深い。

imf-yuan

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カテゴリー: 社会・経済, 迷惑な隣国, 国際・政治, 海外 タグ: , , , , , , , , パーマリンク