近未来のリーダーの髪型はこれか?

6月23日のEU離脱に関する国民投票が決まったイギリスはトランプが大統領になってしまいそうなアメリカとともに目が離せない。
ここオーストリアは移民・難民の人数制限を決め、『女神メルケル』のドイツ寄りからヴィシェグラード・グループ(V4)寄りになったかのようで、国境にフェンスを巡らすことをほぼ決めたようだ。
EUの中でも優等生的なポジションで、政治的な面ではドイツ追従でこれといった発言をしてこなかったオーストリアがこういった大きな方針転換を打ち出すのは(筆者の印象では)非常に珍しい。


とにかく、EUは先週のEU首脳会議を見ても既にバラバラという印象で、EU首脳会議の成果を自画自賛するイギリス・キャメロンやトゥスクEU大統領の言葉とは裏腹に、実際に決まったのは次回の首脳会議開催とトルコの参加くらいのものだ。
首脳会議で一定の譲歩を引き出したとするキャメロンのイギリスでのドヤ顔がやたらTVニュースに出るが、ここ数か月はこのイギリスのEU離脱に関する国民投票の話題が続くだろう。
そもそも、キャメロン(一応離脱反対の立場)が置かれている状況が興味深い。キャメロンの所属する与党・保守党は離脱賛成が多数派だが、野党の労働党、SNP、ウェールズ民族党と自由民主党は離脱反対とネジれている。これが実におかしな構図だが、これを端的に表しているのがロンドン市長のボリス・ジョンソン(保守党、離脱賛成派)である。
b1c4a934ba597919078e61b7c49852b6ロンドンについて知らない人のために書くと、日本語でロンドン市長というのは2人いる。イギリスの首都ロンドンはグレーター・ロンドン(大ロンドン)という32の行政区画に分かれていて、その市長(Mayor of London)は選挙によって選出される。これが自転車通勤で有名なボリス・ジョンソンであり、キャメロン同様庶民院の国会議員の一人でもある。

Jeffrey Evans portrait

Jeffrey Evans portrait

もう一人のロンドン市長(Lord Mayor of the City of London)というのは、32の行政区画の中の一つシティ・オブ・ロンドン自治体の首長であり実は名誉職で、行政の仕事はほとんど無い。(ジェフリー・エバンス)
グレーター・ロンドンのほぼ中心に位置するこのシティ・オブ・ロンドンは居住人口が約1万だが、知られているようにロンドン証券取引所やイングランド銀行、ロイズ本社等がある世界的な金融センターで昼間人口は30万人を超える。現在は、ここから東に数km離れたカナリー・ワーフもロンドンの主要な金融地区だが、筆者に言わせればここは世界的な金融詐欺の拠点である。イギリス経由のナイジェリア419詐欺などのメールや電話はここが出所である場合が多い。

イギリスはかつて産業革命を起こし世界の工場となったが、第一次大戦後アメリカにその役割・地位を奪われ、第二次大戦後は欧州の病人(英国病)と呼ばれるようになった。それが特にサッチャー以降製造業中心から金融業中心へとシフトし、アメリカのウォール街と並ぶようになった。その中心がシティであり、今や新自由主義の巣窟と言える。
1992年のEU発足によって通貨ポンドの独自性を死守したものの、ヒト・モノ・カネの自由な往来はEUによって制約を受けるため、長年シティの不満が溜まっている。このはけ口(?)ともいうべきアクションが支那のAIIBへの積極的参加である(当然、支那を食い物にしようとしている)
イングランド銀行の独自性を要求し、EU内の後発国(南欧や東欧)の支援や債務に対する責任をイギリスは負わないことなどを求め、それが叶わないならEU離脱するぞと脅しで迫る今回のイギリスの要求は、まさにシティの新自由主義者達の要求そのものとも言える。

キャメロンは次期首相にはならないことを公言しているため、シティの連中の票を得ることが目的ではないもののアメリカやドイツの影が薄くなってきた今、大英帝国の夢をもう一度と考えているように見えるのは間違いではなさそうだ。
しかし、後継者とされるボリス・ジョンソンがEU離脱派のため、実際に国民投票が行われた場合の結果は今は全くわからない。
最新の世論調査ではEU残留賛成が51%、離脱賛成派が49%とされる。
もし離脱となれば、スコットランドはまたまた独立+EU参加を持ち出すだろうし、移民・難民反対の右派独立党なども勢いを増しそうだ。
とにかく、イギリスの動きはEUの近未来を決め、もし離脱となれば盟主ドイツの地位、ひいてはメルケルの立場も危うい。

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trump

 

それにしても、ボリス・ジョンソンとアメリカのトランプ。21世紀のニューリーダーはこんな髪型が流行りになるのか・・・。

 

 

 

 

 

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