左翼の本当の敵は政府・政権ではなく大企業と富裕層だろうに

以前、
何故か日本にはまともな左翼政党が存在しない
と書いたが、昨日新宿を歩いていて例の馬鹿学生達のサブカルチャ化しているSEALDsに民主、共産、維新、社民の幹部が揃っている集会が目に入り、改めて『ダメだこいつら』という思いを強くした。
こんな野合で安保法制以外にも原発反対や増税反対、さらには『保育園落ちたの私だ』が集まっても屁のツッパリにもならない。
連中は左翼ではなくただ単に日本解体を狙う反体制分子であって、シングルイシューのような争点を声高に叫べば叫ぶほど支持が広がらないことをわかっていない。
何故こうもおバカが集まるのか。

本来であれば、日本にも筋金入りの社会主義者、あるいは日本的共産主義者と呼ばれる真っ当な知識人がいるはずなのだが、彼らが学生運動以降は私生活に回帰し、年齢とともに居心地の良い場所を公的機関や大企業に見つけ、役職・肩書とともに体制側あるいはそのサポートに回ってしまったことが原因だろう。
現在の安倍政権は、経済施策や税と社会保障に関しては非常に歪なものを感じるが、安全保障や憲法改正といった真っ当なものに取り組んでいる珍しい政権である。右傾化と言われるが、日本ほど社会主義が成功している国は無いのではないかと筆者などは密かに考えている。つまりその社会主義的な部分はかつての左派達の所業だろう。
そういった現状をいわゆる左派政党は的確に捉えているのかが大いに疑問である。
政権打倒の次にどういった日本の経済、安全保障、税と社会保障を用意するかが全く見えない。

アメリカ大統領選のトランプを見てもわかるように、先進国では一握りの富裕層が大多数の富を占め、金にモノ言わせて、まるでアメリカ大統領も買えそうな勢いである。
非常に危険なのはその流れが今以上に極端になれば民主主義そのものが金で買える時代になることだ。
日本の場合は欧米とは違う道徳観や倫理観が働くせいか、特定の一部の富裕層が日本の富を占めていることは同じなものの、その『誰が占めているか』といった『顔』が見えにくい。しかも『顔』が見えたとたんに一斉に叩くという傾向がある。
大企業のCEOの給与が高いと言っても一般社員との差はアメリカのようにベラボーなものではない。TOYOTAの社長の歯並びの悪さはどこか象徴的だ。
大企業の内部留保が献金に回り自民党は安泰で、大企業を優遇しさらに献金が回ってくるといったうまい具合の循環が既に出来ている。

本来、日本の左翼が『敵』とすべきは、政権ではなくその政権を動かしている金を出している大企業や富裕層なのだが、左派の政党はそこにまともに向き合わない。
かつて、連合ができる前は産別、単産のユニオンが元気だった。筆者も社会人なりたての頃は、某産別の労組の中央執行部でパシリの見習いのようなことをやったこともあったが、あの頃は労組の幹部がいずれは経営側の役員になるというプロレス的な側面もあったものの、あくまでも労働者目線で賃金闘争、福利厚生改善といった戦いをしていたためそれなりの支持が組合員からもあったはずだ。
ところが、連合が出来、幹部が自治労出身だのになってから変質してしまった。
連合の構成員が自治労や大企業の労組組合員になった結果、ほとんどがいわゆる正規労働者になり、バブル以降非正規が増えてきたことによって、一種の既得権益の保護団体になってしまった。
資本家と戦う労働者階級の共産主義的な視点が消えてしまったのである。

その結果、自治労や日教組のような既得権を守る団体が民主党のような政党もどきの選挙互助会の支持母体となり、敵であるはずの大企業の御曹司である岡田が左派政党の代表でございみたいな悪いジョークの状態を呈している。
自由資本主義では大企業中心の賃金闘争は労使協議という本来政府が介入すべきではないものだが、安倍政権では政労使会議といった訳のわからないものに変化してしまっていて、大企業の労使協議が中小企業に与えていた闘争結果(賃金体系や金額のトリクルダウン)などは全く反映されない状況になっている。
人事院勧告で鉄壁の防御体制を作り上げた自治労や日教組などは完全に既得権益保護団体であって、左派的な本来の労働組合とは全く異質の中身になっている。

左派の敵は資本家だったり大企業だったりするのだが、それを声高に叫ぶ唯一の政党共産党も『大企業は内部留保を吐き出せ』の一点張りで、吐き出したくなるような手法、インセンティブ、経済施策などが全く無いに等しい。ましてや委員長が長々と無選挙で居座るという民主主義とは程遠い体制を恥とも思わず、『名前だけ一貫性のある日本共産党』では支持者など増えるわけがないカルト集団のようなものだ。
これでは真っ当な左派を支持したいという潜在的な大衆がいたとしても、お話にならない。

それに代わるかのように登場したSEALDsのような馬鹿学生達がシングルイシューで太鼓叩いて騒ぐ構図に真っ当な左派支持者は改めてガッカリポンなのである。
左派の本当の敵は政権でも政府でもなく、階級闘争といったカビ臭い単語を出さずとも大企業や一部の富裕層なのだ。
一見左派のように見えるTV、新聞といった既存マスコミはそれをわかっていながら、広告スポンサーのためそれらに対峙することができないという事情があり、いつまでも腐れ左翼のようなものを持ち上げるだけで精一杯なのである。
大臣のスキャンダルはおもしろおかしく扱っても、東芝の粉飾決算で東芝を潰すくらいのキャンペーンが出来ないのが今のマスコミである。

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左翼の本当の敵は政府・政権ではなく大企業と富裕層だろうに への4件のフィードバック

  1. ばんそうこう より:

    argusさんの見識・筆力には脱帽です。まったくおっしゃる通りです。

  2. blogファンその1 より:

    Argusさんの記事を見て、そうか、そうなんだよなと思いました。

    BSニュースなんかで見るスペインやフランスの左派政権やドイツを始め各国の緑の党みたいなのを見ていると日本の左翼、左派政党が陳腐というかどうしようもなく見えるのはマスコミがきちんとそれらの主張を日本人に日本語で伝えていないからだと思っていましたが、やっぱりそれもあるけど日本の左派、左翼がドン詰まりの状況なのだと改めて思いました。

    なんか、最近、凄いコメント量で掲示板化していますね(笑)。

    • argusakita より:

      >なんか、最近、凄いコメント量で掲示板化していますね(笑)。

      まあ、皆さんの見方つまり『目』が百でArgusということでいかがでしょう。

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