ドローン(UAV)をやるなら&ドローンなど取り組まなくても

秋田のニュースをいくつかのサイトで眺めていたら、例の仙北市の地方創生特区絡みで、ドローン(UAV)を使った学校図書を運ぶ実証実験が行われた件が記事になっていた。別に吹雪の視界ゼロの中でやったわけでもないだろうに。実証出来て当たり前ではないか。
相変わらずニュースの話題が無いのだなと感じたが、先日(同日かな?)、千葉の幕張ではイオンと千葉市などがドローンで店の屋上からカゴに入ったワインボトルを地上に届け、続いて、10階建てマンションの屋上に医薬品を運ぶ実験も行われ、ドローンは安定飛行で届けることに成功したことが全国ニュースになっていた。(それのどこがニュースなのか?)


千葉市では、国家戦略特区として2019年にもドローン宅配の実用化を目指しているらしく、対象地区の新築マンションにはベランダにドローン専用の離着陸スペースが設置される計画らしい。
地方創生特区と国家戦略特区の違いというか、行政と一緒にやる企業の差というか、トホホな感じを受けるか、秋田は秋田なりにマスターベーションでいいと思うかは人それぞれだろうが、どちらも商品・物品の配送にドローンをという用途で実に面白くない。ワクワク感ゼロではないか。頭上を書籍だのワインボトルだのが飛んでいく日常を誰が楽しみにするだろう、危なっかしくてしょうがない(^^)。SECOMやALSOKのATM用の現金が運ばれるなら、落ちることを祈って注視し続けるだろうが・・・。(^^)

購入商品の空輸ではなく学校図書といういかにも商業利用の採算を最初からあきらめている空気は少々気の毒だが、人口減少、過疎化は既定路線で仕方がないだろうから、せいぜい自治体の補助金等で年寄り向けの医薬品空輸くらいが現実的なところだろう。
余談だが、そういえば日本では、この4月から湿布薬などの処方枚数が制限され始めたらしい。1回で70枚以上処方される患者は延べ約30万人/月いるらしく、今回の制限によって国費ベースで年間数十億円の医療費削減につながるようだ。この湿布薬(鎮痛消炎貼付剤)を使っているのは筆者の知る限り先進国では日本くらいで、欧米では一応あっても(確か)保険適用は無いし、そもそも痛み止めや消炎は飲み薬が一般的だ。
とにかく医薬品とはいってもドローンで湿布薬を大量に運ぶことは今後は無さそうだ。

重量物ではなくとも空からモノが落ちてくる危険は想定内だろうし、もっと楽しいものにドローンを活用してビジネスにして欲しいものだ。
例えば、
・ハチの巣攻撃UAV(単独あるいは群れでハチの巣攻撃)
・カラス撃退UAV(群れで都市部のカラスを撃退する)
・放牧家畜の誘導UAV(群れから離れた家畜を誘導して群れに戻す)
・熊除けUAV(音や光を出しながら人間の周囲をカバーして飛び回り、熊に回避させる)
などなど。
こんな実験、千葉じゃ出来ない。秋田の山奥だったり自然が沢山あるところでこそ実験も開発もできるではないか。
現在、ドローン(UAV)は単独のものではなく群れ(swarm)をどう制御するかや、長時間の飛行に耐えるバッテリーや充電法などが課題である。

ラジコンヘリを飛ばす模型屋に毛の生えたような業者に仙北市も乗せられたのかどうか知らないが、仙北市ならではの実験フィールド、開発テーマの設定ができるだろうに。しかも、それらのUAVを開発・販売できたら国内外でビジネスができるはずだ。単に小さなものを運べるだけではつまらない。

話は変わるが、BSプレミアムで12日朝やっていた『世界ふれあい街歩き』でフランスのコルシカ島をやっていた(19日も再放送がある)。NHKは以前書いたように気象情報、災害・防災・避難情報、交通情報、国会中継、マーケット概況だけ24時間やっていればいいとは思うが、エンタメ的な要素はこの手の毒の無いドキュメンタリーくらいで十分だ。
NHKの話は置いておいて、このコルシカ島、筆者は1度ラリー観戦で行っただけだが、非常に素敵な印象深い場所である。ナポレオンⅠ世でも有名だが、これといって観光地っぽい場所は無く、全体的に素朴な感じが良く、何しろ地中海がとびきりの癒しを与えてくれる。
空港が4つくらいあるはずで、イタリアからも飛んで行けるしフェリーもある。島の出入りで料金がかかるのはご愛敬か。
1980年代は爆破テロが頻発したが今はそんなこともないだろう。
で、このコルシカでは小麦があまり取れないため高価で、その代わりに栗の粉を使う。パンなども栗の粉を使ったものがあるし、野山で放牧している豚のエサも栗らしい。
番組でもやっていたが、代表的なおやつ(食事)である栗の粉のパンケーキ(ニッチュウ)が美味い。栗の粉のクレープなどはイタリアのトスカーナ(ネッチという)でも一般的だが、コルシカのニッチュウは厚みがあってちょうどホットケーキといったところだ。

front.tif西明寺栗という立派な地域ブランドを持っている仙北市。ドローンなどに取り組まなくても、筆者なら、もっと野山に栗を植えて栗の粉を販売したい。
日本では栗の粉はイタリア産のものがほとんどで、非常に高価な印象だし、三内丸山を出さずとも栗は縄文時代の重要な食糧だったはずだ。
さしずめ、仙北市産(旧西木村産)の栗の粉『縄文』(商品名)でイタリアやフランスに輸出できたら痛快ではないか。
特区指定された仙北市の地域創生というものへの取り組み、どこか地に足の着いていない印象を受けるのは筆者だけだろうか。
(写真は、縄文時代の食文化などに詳しい羽生淳子氏のUCB時代の著作)

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ドローン(UAV)をやるなら&ドローンなど取り組まなくても への8件のフィードバック

  1. ブルーベリー より:

    千葉市は 「ドローン産業の一大集積地」 になるビジョンを持っており、
    実験は毎月続き、新しい実験が成功する度にニュースになるでしょう。
    マスコミが無料で宣伝してくれるのだから、上手いやり方です。

    マンションに集積所を作り、10キロほど離れた物流倉庫から、海や川の上を通って荷物を届ける想定。
    また、侵入者等に対するセキュリティサービスの実施まで、千葉市は想定している。

    千葉大学は、ベンチャー企業を作ってドローン開発、
    地元企業ウェザーニューズ社は、気象面のサポートで参加。
    地元企業イオンも含め、ドローンを 「飯の種」 にすべく鼻息が荒い。

    秋田県でロクな産業が育たなかったのは、ビジョンと戦略性が皆無だったからだと思います。

  2. ばんそうこう より:

    クリの多用途性はもっと注目されてよいかもしれませんね。くまくま園は内陸線の駅から2kmも離れているということですから、その間に植えたらクリ拾いが楽しめます。子どもはこういうの喜びますね。クマのエサになるならなお良しです。八幡平にあったときは十和田湖や大館に行くついでに立ち寄ったりしましたが、いまの熊牧場は国道から離れすぎて行く機会がありません。クマを観るためだけに内陸線に乗る人はいませんよね。確かに、ビジョンと戦略性が皆無と言って仕方ありません。

  3. 西木村、いいですね。栗はでかいし、カタクリも綺麗だし。桜のちょっと前が見頃だったような気がしてたから、今頃見頃でないかな。

    栗、粉にして加工品を作るというのも、発展性がありそうでいいですね。あんな大きい栗を粉にするのは、ちょっとためらいますけど、いろいろな加工品が考えられるのでありだと思います。

    個人的には、ドローンは嫌いです。あの音、嫌な虫の羽音を連想させるし。だから、蜂の巣攻撃には、スズメバチとドローンの空中戦を連想してしまいました。ドローン側の攻撃は殺虫剤でしょうか。数時間遠隔地から攻撃し続ければ、安全に駆除できそうですね。蜂の子は食べることができなくなりそうなので長野県あたりには広まらないでしょうけど。

    秋田県では、経済的に成り立たないためか、特区になっても企業の立候補がない。そのため、市議や県議が長の特殊法人が先になって行うことが多い気がする。結局、シロアリの餌食になっている気がするのは私だけでしょうか。

    • argusakita より:

      皆さん、朝早いですねぇ。
      私はGW前に休暇を取って遊びに行くので今日は少々早起きですが。

      >あの音、嫌な虫の羽音を連想させるし

      そうですよね。風切り音はやむを得ないとしてももう少しベアリングなど回転軸回りの静音化は必要でしょうね。せめてハードディスク並に流体軸受を多用するとか。
      ドローンというとクァッドコプターが代表のように思われがちですが、音の問題とバッテリーの問題(滞空稼働時間)があるので、ウチのチェコ人の社員さんは鳥のように羽ばたくタイプと気球タイプ(に小さな移動用メカ搭載で間欠的に動作)を研究しています。開発できたら彼にはチェコで独立して会社を興してもらう予定です。彼には最低3時間の滞空時間に耐えるものを課題として要求しています。市販のクァッドコプターでは無理でしょう?
      用途は欧州では山ほどある教会のメンテ用検査と若干の対処(鳩の糞のクリーンアップなど)。
      ゴシック式の尖塔などは足場を組むのは大変ですしコストも莫大ですから、ドローンであれこれとできれば需要は相当にあるわけです。

      日本ではドローンに使う無線周波数が2.4GHz帯と5.7GHz帯にもうすぐ改正される予定ですが、5.7GHz帯はWi-FiやETCでも使われる帯域なので拙いんじゃないかなと思っています。CH分けでどこまで行くか様子見していますが、電波行政は泥縄ですね。
      日本は電波法と罰則も厳しいですから、『特区』を名乗るならそういった特例措置を行政は働きかけるなどの施策が欲しいものです。

      栗ですが粉にするなら西明寺栗のような立派なものは要りません。とにかく多くの実を付ける品種『多収穫西明寺』(仮称)を作ればいいと思います。
      カタクリもいいですね。(お浸し大好きです(^^))
      西木村でやらないなら、大館あたりでやっても『縄文』は全然OKなのではないでしょうか。蕎麦よりは絶対高額な商売ができるはずです。

  4. ハチロー太郎 より:

    仙北市のドローンへの取り組みのニュースを見てblog主さんと似たようなものを感じました。地域の活性化みたいなものが本来の目的のはずなのに、学校図書の運搬がどうしてそれに繋がるのか。そんなに需要があるとは思えないし、それこそ電子書籍でも導入したほうが現代的でしょう。
    ドローンの大規模な競技会を開催するといったエンタメ的な要素も無いし、ドローンを使った儲かる商売的な要素も感じさせないものに遅まきながら取り組む(しかもショボい)のでは何が地方創生なのかさっぱりわからない。
    どこかの業者を連れてきて、やればできるのはわかっているつまらない実証実験に取り組むのは他地域から見てそれこそ公費の無駄遣いにしかみえない。

    不祥事だらけの仙北市だし、どうせまたあの係長(だったかな)のように業者と癒着して適当なことやって予算をポッケに入れるんだろうなという印象しかありません。

  5. ブルーベリー より:

    楽天 5月から千葉県のゴルフ場でドローンを使った配送サービス
    スマートフォンで飲み物やゴルフボールなどを注文、ドローンが届けるサービスを提供する。
    http://shopping-tribe.com/news/27469/

    楽天は、千葉大発のベンチャーに出資しています。
    千葉は 「ドローン産業の集積地」 になりつつあります。
    来月からサービス開始とは、さすがに驚きました。

  6. 静かな秋田市民 より:

    Argusさんの発想や物事の捉え方にはいつもハッとさせられます。
    ドローンもそうですが、おもしろそうなアイデアを海外ではなく、ぜひ秋田で実現してもらえませんか。
    きっと賛同する人もいるんじゃないかと思います。

    • argusakita より:

      いえいえ、そんなに目新しいことを落書きしているつもりはありませんよ。
      同じようなことを考える人は沢山いるだろうなと思っています。

      10年くらい秋田で仕事していましたが、秋田でちょっとしたアイデアをビジネスにするのは経験的に考えてもなかなか難しいでしょうね。今もあまり変わらないと感じます。

      まず、地銀始め金融機関が全くやる気が無い、目利きがいない。直接投資をする余裕(遊び心)のあるエンジェルもほとんどいない。といった状況で資金調達に苦労します。
      この点で海外では直接投資の話が早いことが多い。(無論、結果は求められて別の厳しさがありますが)

      また、県や市町村のような行政が許認可、監督権を盾に何にでも首を突っ込み、イニシアチブを取りたがるし、気の利いた(良い意味での)悪乗りをしない。
      最初は実直でまじめな堅物が多いのが秋田なのだと思いましたが、実はモノを知らない、他所を知らないのを覆い隠しているというケースが多かった。

      無論、自分のやりたいことで他者に協力を仰ぐ際はそれなりにプレゼンなり訴求力のある説得は必要ですが、それも自分のエネルギーや時間との兼ね合いが大事。
      若い人にせっかくアイデアがあっても資金や規制といったハードルを越えるだけで相当なエネルギーが消費されてとん挫する。
      秋田は未だにそんなところなので、新しいことはなかなか難しいでしょうね。

      ドローンについては、私のマイクロ企業の本業ではなく、いわば社内ベンチャー的扱いです。(メカ好きの私の趣味もあるのですが)
      ハチの巣攻撃UAVとカラス撃退UAV編隊については、そのうちアイデアを書くつもりでいます。誰か実現してくれるなら、あれこれメカやソフトウェアのアイデアを提供します。

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