アリ塚(庁舎)栄えて国・街滅ぶ

秋田市の新市庁舎が完成したようだ。
新庁舎は地下1階、6階建てのRC+PC造のハイブリッド免震構造。秋田杉をふんだんに使い、市民ホールや災害対策本部室も備える。きっとシロアリには強い建物なのだろう。
事業費は当初議会が126億円で議決したものの、その後の2回の入札不調により工期がズレて消費税が5%から8%になったこともあり、2013年9月20日の地元新聞紙では税抜130億円9月21日の読売新聞では税抜126億円とおかしな発表の差も何のその、結局総事業費146億円(毎日)で完成したようだ。5億、10億くらいの誤差は気にしない太っ腹な秋田市である。(実は当初予算は95億円なのだが)

合併特例債は本来発行期限が10年間だったが、2012年6月20日に合併特例債延長法が可決し、発行期限が15年(東日本大震災被災地は20年)に延長された。実は前年2011年8月に旧民主党政権下で被災地に限って5年延長する法律が議員立法で成立していたのだが、被災地以外からも延長の要望が多く、シロアリ達の権益保護団体の旧民主党に倣って自民党政権もこのばら撒きを認めた格好で進んできた。
秋田市の合併(河辺町と雄和町の編入)は2005年1月11日であるため、合併特例債の発行期限は当初2015年だったことで新市庁舎の計画、着工は大急ぎで進められた(故に足元を見た建設業者が2回も入札をさせ値上げさせる格好になった)が、計画段階で2020年まで延長されたため、焦らなくともよい格好になった。
もし合併特例債延長法が成立していなければ、この3月までの突貫工事だったことだろうし、業者は労働者不足、資材高騰を理由にさらに5億、10億と積み増しを要求したことだろう。
何はともあれ、総事業費146億円の95%(=138.7億円)を合併特例債で賄え、そのうち国が返済の70%を負担するルールだが、秋田市は積み立てが80億程あったはずで、どういった決算にするか少々注目である。

この、市庁舎建設に関して秋田市議会の会議録では、平成25年6月14日の総務委員会で石塚博史総務部部長が、
『地元経済への波及効果を創出し、市内企業を育成するためには、新庁舎本体工事を市内企業に発注することが最も望ましいと判断したものであります』
『民間調査機関の推計によると、受注先の条件が市内企業の場合と市外企業の場合では、経済波及効果で約107億円、雇用創出効果で約1,100人、租税増大効果で約1億7,000万円の違いがあるとされております』
と答弁しているが、実際の建設業者は、清水・千代田・シブヤ・田村建設工事共同企業体であり、どこが市内業者だったのか・・・。
予定価格、入札経緯、開札、事後公表価格については秋田市建設業協会(No.384)(PDFファイル)から公表されている。
昨年末の秋田建設工業新聞によれば、地元に落ちそうな事業は、旧庁舎の解体(分庁舎改修も含む)で、総予算は9億円弱で地元業者のJVに発注される見込みのようだ。

・当初の95億円からほぼ1.5倍になった総事業費
・繰り返された入札不調
・地元業者不採用
で地元への波及効果や雇用創出も不透明であり、租税増大効果の検証など一切しないことは間違いないだろうし、そもそも合併特例債という借金ありきのシロアリ達による『アリ塚』建設。
また、それをじっと見守るしか能の無い機能不全の追認機関である秋田市議会と全く批判無しの地元マスコミ
日本ではポルトランドセメントの歴史は140年程しか無く、いわば日本中のあらゆるコンクリート構造物はまさに実験中と言っても過言ではないにもかかわらず、完成式典で『ひゃくねん、使い続けられる!』とはしゃいだとされる昼行燈。
度し難いのも度を越えている。

余談だが、合併特例債という借金枠を使うアリ塚の建設は秋田市だけではなく、10年か20年程で住民がほとんどいなくなりそうな由利本荘市、潟上市、湯沢市でも行われている。
今なら国民の税金で安くできるし、全国一斉にやっているから目立たない、イケイケドンドン・・・。これが地方に住む約230万のシロアリ達の本音だろう。

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アリ塚(庁舎)栄えて国・街滅ぶ への9件のフィードバック

  1. シロアリ より:

    Argusさんは過去に何度も触れていますから、きっとこの話題を取り上げるだろうと思っていました(笑)。
    他から見たら秋田市の金使いは荒いですね。そのうち監査が何かを炙り出してくれそうな気がしますが、由利本荘のようにシャワールームみたいな話は出ないでしょうね。無理かな。

    職場が小奇麗になることはいいことですが、それで仕事の効率が上がったり、行政サービスが良くなるなんてこたぁありませんから(笑)。

    でも、こんなことやっていていいのかなと思っているシロアリも本当は沢山いるのです。

    • argusakita より:

      うーむ、読まれていましたね(^^)。

      監査に耐えるシナリオは作成済みでしょう。
      そういうところは頭が回る人種でしょうから。

      >でも、こんなことやっていていいのかなと思っているシロアリも本当は沢山いるのです。

      “いいのかな”ではなく、やってる場合じゃないという危機感が欲しいものです。
      土地は値下がり、人はいなくなり、国保を始め社会保障はますます・・・という状況で、生活者としても最も恵まれた環境にいるはずの自治体の役人達が『やけっぱち』とも思える施策に走るのを見ていると、ある意味気の毒に思えたりします。

  2. ブルーベリー より:

    建設費が5割増しになっても平気なのに、なぜかシャワー程度でギャアギャア騒ぐ。
    明らかに、住民の感覚が異常です。
    余所者から見れば、「合理性のないヘンな地域だな」 としか思えません。

    民度が低いから、シロアリ達はやりたい放題です。

  3. ブルーベリー より:

    <秋田知事> 任期1年 支持盤石3選出馬濃厚
    http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201604/20160419_41003.html

    シロアリ王はまだやる気です・・・・プロゴルファー穂積も同様。
    秋田県には、自浄作用はないようです。

  4. 茹で蛙 より:

    河北のその記事を読みましたが、失政は無いというのはどうかと思います。
    (河北も御用新聞化ですかね?)
    2人ともこれといったインパクトのある政策・施策を実施したわけではないので、何もしないから失敗しないのは当たり前でしょう。

    もう2人ともいい加減にしてほしいものです。
    知事はどこかから落下傘できてもらって県庁ムラのしがらみの無い人がいいですし、市長は噂になっている市内某社の一橋大卒の社長にでもやってもらいたいですね。

    予算も無いし、誰がやっても大差無いなら、なおさら新人にがむしゃらにやってもらいたいという希望はまだ県民や市民にあるんじゃないかと思います。

    • argusakita より:

      如水会なら金田議員もいますね。自民党がどっちに付くかな。
      昼行燈よりは期待できそうです。

      殿は、こういうのも好きそうですが、やはりくまくま園園長か動物アイゴーセンターのセンター長がお似合いかと。
      んだんだ、牛だ!

  5. シロアリ より:

    自虐ネタですが、シロアリは万が一ギリシャみたいに公務員給与減らされたりしたら一斉に逃げ出すと思いますが、その時は「蜂の子」になるのです。

  6. ブルーベリー より:

    秋田県庁防災訓練で一斉放送流れず 日本海中部地震から33年
    http://www.sankei.com/affairs/news/160526/afr1605260020-n1.html

    毎年やってるはずの一斉放送すら失敗する地域。
    全てにおいて上手く行かない。
    危機対応なんて到底無理。  
    もう県外の業者に委託した方が良い。

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