節税は実際の企業経営では当たり前

パナマ・ペーパーが検索可能な状態で公開された。
筆者の取引先も名前が出ていて冷やかしの電話を入れたりしているが、1970年代からの膨大なデータで、既に跡形もない企業や鬼籍の個人名なども混じった情報で、スキャンダル好きなメディア用には既に発表された各国要人の名前くらいで、それぞれの国では一部で騒ぎが起きてはいるものの、全体的には何を今更という空気が大勢だと思える。(騒いでいるのは今まで知らなかった連中か)
世界中の金融緩和によってジャブジャブに溢れたマネーの行き場が無いことの顕在化を改めて見せられた印象である。マネーはマネーのあるところに集まるものであり、知っている者だけが得をするのは世の常である。
節税、脱税、マネーロンダリング、合法/違法あれこれあるだろうが、所詮声を挙げたところで庶民の暮らしには何の影響もないこのスキャンダル、そのうち消えるだろう。

panama-tax-iceland-protestただ、政治家のような公人と日本のメガバンクや一部大企業で、かつて公費投入によって建て直し、延命措置を受けた企業は徹底的に糾弾されても然るべきだろう。こういう連中は例え合法であっても道義的な問題を孕む。(写真はcbcnewsから)
それ以外の合法的な節税は、法の網を掻い潜ったほうが悪いのではなく、複雑な税制度を作り放置し、その結果穴が開いている状態を見過ごしてきた税務当局やlawmakerが批判されるべきであるというのが筆者の自論だ。
それ以外への批判や単に嫉み、妬みであり次元の低いものだろう。
『税の公平性』を声高に言う輩もいるが、課税の公平性なのか徴税の公平性なのかもよくわからない議論が多い。一方では公平性を言う輩が、例えば消費税の逆進性を語るのは線引きの難しいものを無理矢理議論する姿勢でいただけない。
納税は義務であると同時に企業経営ではコストであり、コスト低減と利益最大化は当たり前の行動だからである。また、合法的な節税手段を探すのが当たり前であり、そのために税理士などの専門家にアドバイスを受けるのも至極普通の行動である。

節税などは昔から当たり前のように存在する。
『パナマ』で考えても船舶の便宜置籍船(事実上の船主の所在国とは異なる国に籍を置く船)の件がある。ノリエガ将軍の時代にはパナマは便宜置籍船国のブラックリスト、グレーリスト、ホワイトリストのカテゴリーでもブラックリストだったはずだ。
そもそも便宜置籍船国はこれといった産業を持たない小国がほとんどで、船籍を置いてもらうことで税収を得ている。
パナマやリベリア船籍の多い、日本郵船(三菱)、商船三井、川崎汽船などが、節税で批判を受けたなどは聞いたことがない。
タックス・ヘイブンなどは多くの業種でそれなりにあれこれ昔からあるのだ。今回に限ってガーガー騒ぐのは面妖である。

節税のための合法的手段など身近にいくらでもあるだろう。
例えば、秋田市あたりでやや規模の大きなICT関連の事業所を開設しようと思うなら、筆者なら、秋田市と境界隣接している場所を選ぶ。
・旧井川町、昭和町近辺
・岩城町の岩城IC近辺
・大仙市の羽後境近辺
この地域はいずれも、高速のICに近く、ほぼ秋田市中心部や空港などに30~40分前後で行ける。また、地震による津波の破壊的な影響は考えにくい内陸部である。(旧井川町あたりは液状化の対策は必要だろうが)
ほぼ秋田市でありながら秋田市の外側に事業所を開設した場合、開設時は潟上市、由利本荘市、大仙市からのそれぞれ各種補助、優遇を受けられる一方で、秋田市ではないため事業所税を払わないで済む(事業所税は秋田県では秋田市のみ)。
雇用に関しても、秋田市よりも平均賃金の安い各市からの雇用が視野に入る。
これは明らかに節税だが全く合法である。

秋田市からロシア・ナホトカあたりまで640Gbpsの光ファイバー海底ケーブルを敷設し、WDMやレイヤー2サービスを提供するGPEN(Global Powered Ethernet Network)サービスができるなら、上記3カ所のどこかに大規模なIDCやソフトウェア開発キャンパスを作ってみたいものだ。あるいはロシア人を沢山呼んで欧州向けコールセンターでも良さそうだ。
しかし、既にロシア・Rostelecomと日本を結ぶルートはKDDIが2008年に新潟直江津とナホトカを結びサービスインしている。(NTTcomも石狩市とサハリン州ネベルスク市を結んだ)
残念ながら秋田市周辺でのビジネス展開は時既に遅しである。

ブログランキング・にほんブログ村へ 
(blog rankingに参加。ご協力を。Click it!)

広告
カテゴリー: ディジタル・ネットワーク, 社会・経済, 海外 タグ: , , , , , , パーマリンク