WEB広告ブロックの是非

最近はWEBページ上に自動的に表示される広告が少し度を超しているのではないかと思うことが多い。
気にしない人は気にしないだろうし、知らない人は知らないだろうが、だいぶ以前からWEB広告はブラウザのユーザごとにカスタマイズされた広告が都度自動的に“その人向けに”表示されている。技術的な話は省くが、『何でこうつまんない広告ばかり表示されるかなぁ・・・』と思った人は、その本人が過去に訪れてクリックしたサイトが”つまんない”サイトばかりなのだということに気が付いていない人だ。
過去に見たサイトのページをトラッキングして、そのブラウザのユーザの興味と関心を絞り込んで、契約先の企業の商品やサービスの広告をバナーやウィジェットにして表示しているのだ。


確かに、近い業界(コンテンツビジネスとは対極かな)にいる者としてはそういったWEB広告ビジネスの多くが小規模な企業で、ページビュー(クリックして表示された回数)を拠り所に収益をあげるビジネスモデルなのも承知しているため無碍に広告をブロックするというのも気が引けるし、広告をブロックするということは突き詰めていけば、タダで手に入っていた情報がタダではなくなることに繋がる。さらにこのWordpressのような無料blogサービスも無料でなくなることに繋がる。(無論、有料のものもあるが、筆者の場合は無料blogで十分な落書きなのである)

しかし、スマホの狭い画面で小さくない面積を占め、欲しい情報の俯瞰性が阻害されたり、バナーが動いたり、タイミングをズラして『タップの間違い』を期待しているだろうと思われるサイトやPC画面でポップアップや余計な動画や音まで出るといったこちらのリソースを食うものなどはどうにも感心しない。
特にノートPCをモバイルで使っているときにブラウザのタブを同時に複数使用している場合には、こういったヘビーな広告類は貧弱なノートPCのリソースをどんどん食うため、実に迷惑なのだ。かといって、今どきLynxなどを使うとdirectory traversalかと犯罪扱いされる可能性もある。

そういったわけで、筆者の場合は特に仕事用のノートPCなどは広告ブロックのアドオンS/Wを使用せざるを得ない状況が多い。
現在、筆者のノートPCの場合、確認してみると、
・ウィジェット 308件
・ビーコン 436件
・プライバシー 29件
・分析 355件
・広告 1,009件
のトラッカーをブロックしていることになっている。(トラッカーブロックが100%有効というわけではない。Webサイト側に停止するか否かが委ねられているため。)
interventionこのブロック用ソフトを開発する側と、どうしてもトラッキングして広告を見せたい側のイタチごっこが日夜続いているわけだが、積極的にブロックしているのは、ある統計では、
・FireFoxユーザ 36.7%
・Chromeユーザ 30.4%
・Operaユーザ 20%
・Safariユーザ 9%
が、広告ブロックをしているらしい。
さらに、アダルトサイトやゲームサイトといった”積極的に”クリックするユーザ層の大半がこうした広告ブロックを使用しているらしい。
広告を最も出したいアダルトサイトやゲームサイトが最もブロックされているという皮肉な状態がどうやら現実のようである。

広告ブロックによる損害が最も大きいのはGoogleだろうが(一説によれば年間10億ドル超)、個人的にはGoogleの最近のあれこれと上目線の動向にはかつてのMicrosoftの上目線よりも酷いものを感じている。世界征服でも狙っているのかと。(^^)
ブラウザや電子メール、各種クラウドサービス、SNS、動画といったサービスをタダで使わせユーザが膨大になってデファクトスタンダードになると有料化部分の切り分けを始める。
無論、必要な情報やリソース利用の対価を応分に求めるのは正しいし、何でもタダを求めるほうが間違いであることは同感なものの、それならば最初から有料でしっかりしたサポートとともに実施・提供すべきである。今は有料になってもロクなサポートは期待できない。

昨年あたりから、GoogleのGmailと日本の携帯3社間のメール交換にはトラブルが絶えないが、これは例えばDoCoMoなどが許しているRFC非準拠のメアドの問題(特殊記号の扱い等)もあるが、Googleと企業間のメールでSMTP通信における問題、DNS認証のSPFやDKIMの問題などもあたかも『我々がスタンダードだ』と言わんばかりの態度がだんだん鼻に付くようになってきた。
(何といっても問い合わせ先が”無い”状態なのが気に入らない。日本に限らずGoogle各国支社のまともな窓口が皆無だ。何度、サンノゼに電話させられたことか・・・)

既にGoogleの各種無料サービスにどっぷりと浸かって手放せない人も多いだろうが、自分のプライバシーなどがどう扱われているかに無頓着でいると大変なことになる。
先日、東京で某一部上場会社の採用担当と雑談していて、就活のエントリーシートで、メルアドにgmail.com、yahoo.com、yahoo.co.jpを書いてきた学生は即ゴミ箱だそうだ。棄てアドは棄てアドで使わないといけないということである。ついでにその採用担当は、歯並びの悪い奴と中学受験していない奴も即落とすそうで、これは現在の上場企業ではごく一般的になっているそうだ。(育った家庭の経済環境・水準の判断か?)

WEB広告ビジネスと広告ブロックのどちらにもそれぞれの立場があり理解はできるものの、イタチごっこはまだ当分続きそうだ。
また、今やソフトウェアエンジニア以外のITスキルは便利なものとそれらの連携をそのまま使うことではなく、便利なものを自分なりに組み合わせて(一見、不便だが)自分なりに連携を組み立てることである。プライバシーを守ることは便利さ・不便さとのトレードオフである。

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