改めてオリンピックという国際的イベント

そろそろリオ五輪も終盤、誰もが安心して見ていられたはずの女子レスリング吉田沙保里の4連覇が何か不完全燃焼のような勝負で消えてしまい、本人は気の毒にもインタビューで『銀でごめんなさい』。(十分でしょ、銀で)
3連覇しロンドン五輪後に国民栄誉賞を受賞した時点で引退しても良さそうなものだったが、引き際を間違ったのか周囲がそうさせなかったのか、競技を続けたのは女子レスリングの五輪競技としての存続の問題やあれこれと大人の事情があったのだろうと想像すると少々気の毒でもある。
子供の頃からの映像だけでなく故人や家族、友人、普段の私生活とこれでもかという程に露出を迫られ、霊長類何とかなどと酷いセンスの形容詞は普通の女性なら精神的に長い間耐えられないだろう。企業所属のため主婦の格好をさせられCMで歌わされるのはやむを得ないとしても、様々なものに耐えて尚且つ優等生的な発言も要求されたのは、さぞやストレスフルな長い毎日だっただろうと思うと、もう勘弁してやれよと。

それにしても、吉田沙保里があまりにも勝ち続けた(個人戦だけなら206連勝)ため階級を変えざるを得なくなったり、日本人のウリとされるスタミナが外国人では問題のため6分の試合時間を3分ずつの2ピリオド制(30秒インターバル)になったり・・・。それでも勝ち続けた吉田沙保里が偉大だったのは間違いない。

決勝を見ても、相手がタックルを警戒しているのが明らかで積極的でないと注意を受けるなど、どこか見ていて欲求不満が溜まるのはレスリングに限らず柔道などもそうだ。
強い相手とは簡単に組まず、間合いをとってフェイントをかけて注意をもらわないようにしながら逃げる戦法はそれはそれでルールに則ったものなのだろうが、格闘技としてはどうなのか。

場外の判定なども、意識的に出たのか、押されたのか、技の一連の流れなのかの判定はレフリー(審判)に依存する。レスリングは、まああんなものかなと思うが、柔道は酷かった。
また、柔道では一本と技ありや有効の区別が曖昧そうな審判が一本を宣言してから取り消すなど、あってはいけないものもしょっちゅう見られた。
柔道ではなくJUDOという格闘技として観戦しないといけないのは重々承知なのだが、元祖が柔道だという頭があるため、どうしても『おいおい』と思ってしまうのだ。

基本的に1対1の格闘技でレフリー(審判)のいるものは観ているほうにはストレスがあり、自分で経験のある競技だったりするとそれが倍増する。走ったり泳いだり飛んだりといった時間や距離や高さが数字で出てくる競技と違ってレフリーがいるものはなかなか純粋な競技として観られない。明らかに予断を持っているだろうとか買収されているだろうと思えるレフリー(例えば柔道100kg超級の)などは不愉快の極みである。
できるだけ、一本取るまでの柔道フォールまでのレスリングといった単純なものが競技者も観戦者も納得できるはずなのだが・・・。

このレフリー(審判、採点者)の問題は、東京五輪ではますます問題になるだろうと思われる。追加された5競技を含めて33競技のうちレフリーの判定が重要なのは、柔道、空手、テコンドー、レスリング、さらに観戦する素人が納得いくだろうかと心配なのはサーフィン、スケートボードがある。
特に空手の組手(寸止め)はまだしも形競技(審判5人の判定)は滅茶苦茶論争が起きそうな気がする。レフリーの贔屓や買収騒ぎはサッカーだけではない。
組手は日本人選手のは美しいが、東京で開催したら世界は当たり前のように『日本だから』という目で見るだろう。
  

 
 

室伏広治がIOCの選手委員選挙でまた落選した。
ロンドンの時は1位当選者を上回る得票だったが、日本オリンピック委員会(JOC)の過剰な選挙活動が原因で選挙違反とされ当選を無効とされた。この無効決定も実に曖昧。
IOCというのはFIFA(サッカー)やFIA(モータースポーツ)同様欧州中心の私的な団体で国連同様に改革が困難と言われている組織である。そこに、見るからに不正や賄賂など大人の都合を許容しそうにない室伏みたいな実直そうな人物が入って民主的な改革や競技ルール改正などに関わろうとしても所詮抵抗が大きくて最初から無理なのだろう。

これから日本では東京五輪の利権を巡ってますますドロドロしたものが晒されていくだろうが、純粋なアスリートの競技会というのは土台無理な話で、4年に1度のスポーツを利用した国際的なお祭りイベントと捉えておくのが今更ながら健全だと言える。


Weather_Report-Heavy_Weather今日の一曲
Weather Report “Birdland”(Album: Heavy Weather)  Live in Offenbach
考えてみればWeather Reportのliveを観たくてウィーンを選んだようなものだな・・・。

 

 


 
 
ブログランキング・にほんブログ村へ 
(blog rankingに参加。ご協力を。Click it!)
  

カテゴリー: スポーツ, 雑感, 海外 タグ: , , , , , , , パーマリンク

改めてオリンピックという国際的イベント への6件のフィードバック

  1. 音楽に反応してしまいました。
    私はマンハッタン・トランスファーで聞いた後に、オリジナルのウェザー・リポートを知ったのですが、結局はジャコの大ファンになりました。いやー、懐かしい。

    • argusakita より:

      ジャコ・パストリアスのベースですか。
      WRの3代目のベーシストですがライブでは凄かったですよ。
      まるでリード・ベース、あるいはベースは打楽器かと・・・。フレットの無いベースも有名でしたが、ジャコはドラムを叩いたりもしました。
      奇行も多く精神病でしたが、1987年の死に方はジャコらしいかも。音楽はジャズでも生き方はロックだと誰かが要っていました。
       
      相方がキーボード、シンセ(単音の頃から)をやっていたせいもあって、ウェザーリポートでは故ジョー・ザヴィヌル(オーストリアではヨーゼフ・ツァヴィヌルと呼びます)のキーボードが好きで、まさにマジックでした。

  2. 休日通りすがり より:

    今回のオリンピックは時差の関係もあるのでしょうが、民放の放送がほとんど無くてNHKしかもBS中心だったような印象がありますが、いかがですか?
    あれこれとネットでリアルタイムに観られるわけでもなく、毎日ダイジェスト中心で、もう少しマイナーな競技なんかも観たかった。
    放映権料が高いのですかね?

    • argusakita より:

      確かにそう言われると、NHKのBS中心で民放を録画することは無かったです。
      地上波しか見ていない人はほとんどダイジェストしか見ていなかったかもしれませんね。

      アメリカの調査でも五輪に無関心が52%という調査結果が出たそうで、だんだんTVのコンテンツとしては価値が高くなくなってきて、その割に放映権料が高いのかも。

      競技中の点数のスーパーインポーズが少なかったし、NHKの『●メダル獲得』みたいなテロプが地震速報みたいに煩かったです。

      以下、独り言

      新体操決勝、日本8位。頑張ったぁ! 会場の高湿度のせいか最後の4本投げが上手くいかなかったのが残念。
      日本人もプロポーションでさほど遜色無くなった。爺さんは嬉しいぞ(^^)
      畠山愛理ってのは昔の麻丘めぐみに似ているな(涙袋のせいか?)
       
      ロシア5連覇。
      5人のうちАнастасия(アナスターシア)が3人か。
      きっと呼び名はナスターシャ、ナースチャ、ターシャ、スターシャ、アーシャ、ナスチュシャなどで分けているだろう。ロマノフ家の王女の名前でロシアでは5本の指に入るくらい人気が高く多い名前。
      ロシアの今回の5人は東スラブ系では美人とは言われない類だな。
      今回の決勝で一番の美人チームはブルガリアが断トツ(私の好みか?(^^))

      4年後、今度はどこで五輪を見ているかな・・・あの世だったりして。(^^;)

  3. 帰省している姉が言ってましたが、吉田沙保里ばっかりニュースになって、4連覇を果たした伊調馨が讃えられていないのはなんか変。報道陣はお涙頂戴が大好きなのかな?

    姉は東京の中でも過疎化が始まっている国分寺に住んでますが、地元住民は東京オリンピックを歓迎してないとか、前回のように10月開催ならいいけど、夏休み中の開催ならば、熱中症で選手がバタバタ倒れるんじゃないかとも言ってました。都民にとっては東京オリンピックは迷惑でしか無いのかも。

    • argusakita より:

      ウチの社員さんの話では、
      ・元々同じ階級だったものの伊調が吉田に勝てないので階級を重くして連勝するようになった。
      ・メディア等の露出は吉田が一手に引き受け、伊調はバラエティなどにも出ずレスリング一筋を好んだとか。
      ・三重県と青森県の県民性?
      野田政権末期に人気取りのためか吉田が国民栄誉賞を受賞したので、今度は伊調が受賞だろうという観測だそうです。
       
      国分寺ですか。
      古い話で恐縮ですが、私が生まれた頃の東京というのは一般的に島を除けば山手線内側と下町、板橋・練馬の池袋寄り、世田谷の渋谷寄りだけをイメージしました。中野や杉並も東多摩という印象です。阿佐ヶ谷、荻窪などは西にあって遠い感じがしていましたから。
      で、三鷹、府中、国分寺、立川などは北多摩(多摩川の北)、八王子、町田などは南多摩(多摩川の南)、青梅、福生などは西多摩で、これらを合わせて三多摩と言い、山梨と感覚的に変わらない気がしていました。
      大学時代から東京に戻って三多摩の広がり・発展には驚いたものです。
       
      三多摩というのは言ってみれば高度成長期を支えた地方出身者のベッドタウンですから、今高齢化、過疎化が進んでいるのは確かでしょう。
      お金持ちや意識高い系の人々は湾岸エリアに移ってきているようですね。
      西に拡大していってまた波が引くように東に戻ってきているということで、東京も間違いなく山手線内側と下町中心にコンパクトシティに向かっているということでしょう。
       
      東京五輪を歓迎しているかどうかは利権絡みは言うまでもないですが、競技実施エリアに近い人達は歓迎(インフラも再整備されますから)、そうでない人達はどうでもいい、むしろ無駄遣いすんな!と思っているかも。
      アテネ五輪の跡地は非常に荒んだ状態になっていますが、さすがに東京五輪の跡地はああはならないでしょう。

      8月開催は、いろいろなプロスポーツの秋シーズン開幕時期からギリギリだそうですが、確かに選手も観客もバタバタいくと思います。

コメントを残す(短めにどうぞ)

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中