大きな変化を迎える世界

数日前、仕事の都合で、車でポーランド・ワルシャワからドイツ・デュッセルドルフまで移動。運転は社員さん2人に任せて、後部座席で寝たり車窓を眺めたり。
ワルシャワからポズナン(メルケルの生地)、国境のフランクフルト(空港のあるマイン川沿いのフランクフルトではなくオーデル川沿いのフランクフルト)、ポツダム、ビーレフェルト、ドルトムント、デュッセルドルフとほぼ真っ直ぐアウトバーンA2を西に向かう約1,100kmのルート。


遠くの山に雪が少し見える程度で、まだ本格的な冬ではないものの、ずーっと曇天や小雨で気分的には鬱になりそうな天候。夏なら、『これぞ欧州』といった感じの田園風景や地平線が続き、日本では味わえない『大陸』を感じさせて、それなりに快適なのだが、秋から春までの曇天、雪、低温はやはり耐え難いものがある。そういう気候がどこかドイツの国民性に影響を与えないわけがないな・・・などと思いつつ約10時間。
国境では積んであるPC機材のチェックがことのほか厳しく、自動小銃を構えた警備が物々しかったが、以前ウクライナを脱出した際のモルドバ国境の緊張感とは比較にならない。

デュッセルドルフではさっさと社員さんに仕事を任せ、近くのカフェで食事を摂りウィーンに飛んで戻ったが、筆者が1980年代にドイツ(西ドイツ)にいた頃はデュッセルドルフには日本人が約10万人いたそうで、主に日本の都市銀行の支店や大企業の出先のため、寿司屋などにいかずとも日本人に出会うことは容易いことだったが、現在はそれらの欧州の拠点、特に金融セクタはフランクフルトとイギリス・ロンドンに移ったため、デュッセルドルフで日本人に出会うのはさほどしょっちゅうという感じではなくなった。
ただ、BREXITの成り行き次第では金融の拠点もまたイギリスからドイツに戻りそうな気配で、知人達の間でも『どうなりそう?』と戦々恐々のようである。

German Chancellor Angela Merkel attends a joint news conference with Turkey's Prime Minister Recep Tayyip Erdogan after a meeting at the Chancellery in Berlin, Germany, Wednesday, Nov. 2, 2011. (AP Photo/dapd, Michael Gottschalk)

だいぶ以前からメルケルは次は無い、引退と自ら明言していたが、先週、来年の首相再選を目指すと公表。筆者はポスト・メルケルが来年のドイツの動向の軸だと思っていたが、どうやら欧州各国で右派の台頭が目立ち、ドイツでも極右とは一線を画すAfD(ドイツのための選択肢)が比較的穏健な反移民とEU離脱を掲げて支持を延ばしていることに加え、アメリカでトランプが大統領になることが決定し、従来のPolitical Correctnessをある意味否定する勢力が世界中で沸き上がってきたことでCDU(キリスト教民主同盟)も危機感を感じたのではないだろうか。
以前、筆者はポスト・メルケルの最有力候補としてCDUのユリア・クレックナーに注目すると書いたが、確かに、難民問題やEUの崩壊防止やロシアやトルコとの外交を担えるのは『ドイツのお母さん』と呼ばれるメルケル以外にやはり見当たらず、彼女を代替するのはなかなか難しそうだ。
しかし、自らもルーツがポーランド移民であるメルケルとしては難民排斥に動くことはあり得ず、来春からまた難民が欧州に大量に流入する事態になった場合、CDUあるいはメルケルが支持を維持できるかどうかは微妙だ。

ドイツの首相というのは実質的に欧州EUのトップである。欧州委員会委員長(現在はユンケル)よりも影響力は大きい。ただ、それもドイツ銀行という巨大金融機関や自動車産業やシーメンスに代表される多国籍企業が支えているわけで、そのドイツ銀行の経営危機、自動車産業のエミッション・スキャンダルの余波が続く現在、ある日突然『ドイツ売り』が加速しないとも限らない。
そんな中で、メルケルが数日前、
ドイツのメルケル首相、米のTPP離脱に不満表明「正直、喜べない」(産経)
と表明したのは、TTIPを推進するメルケルとしては当然のことかもしれない。
メルケルの『TPPの挫折で「誰が利益を得るかは分からない」』といったとぼけたことを言うのはさすがに大政治家である。(支那に決まってんだろうが!)

来年のことを話すと何とやらということはあるが、来年2017年はトランプの大統領就任に始まって、
・BREXITの交渉開始(ひょっとして離脱は止めるかも)
・フランス大統領選(中道右派vs極右)
・ドイツ連邦議会選、首相選
といった大きなイベントがあり、フィンランドでは1月からUBI(ユニバーサル・ベーシック・インカム)の実験が始まる。(これも大注目)
その前に12月4日にはオーストリア大統領選(5月の決選投票のやり直し)があり、ひょっとすると極右の自由党議員で国民議会第3議長を務めるノルベルト・ホーファー(45)が当選しそうな勢いだ。トランプと同様、Political Correctnessに嫌気がさしている『隠れホーファー票』が勝つのではないかと筆者は個人的に予想している。
さらにイタリアでは同日に憲法改正の国民投票が行われる。否決されればレンツィ首相は辞任を明言している。
年末から来年一杯までは欧州はかなり激動の時代(間違いなく右派の台頭)になりそうだ。

さて、漏れ聞こえてくる情報では、日本はTPP成立困難、北方領土問題進展無しの様相だが、安倍政権の目玉であったはずの2つが頓挫した場合、徐々に逆風が強くなるのではないかと危惧している。だから、選挙後にさっさと改憲を進めるべきだったのに・・・。(その2つを追い風にするつもりだったのだろうが、どうも逆風になりそうだ)
そろそろアベノミクスも新機軸が必要だろうが、株高、円安、低利率しかも強烈なインフレが無いという近年まれにみる好条件にも関わらず、経済成長しない現実は、やはりこれが人口減少・高齢化の日本の実力かもしれない。


take-my-breath-away-single今日の一曲
1986
Berlin “Take My Breath Away”(映画Top Gunの挿入歌)
バンド名の由来は知らないが、カリフォルニア州オレンジ郡出身のほぼ一発太郎バンド。
Kelly McGillisが姉さん女房的でエロかったぁ・・・。
映画が爆発的ヒットしたせいで、当時自衛隊では新人パイロットがTACネームにmaverickを希望する者が続出したが却下されたらしい。
トム・クルーズは続編を作らせないようにその制作権を買ったとされる。


ブログランキング・にほんブログ村へ 
(blog rankingに参加。ご協力を。Click it!)

カテゴリー: 国際・政治, 海外 タグ: , , , , , , パーマリンク

コメントを残す(短めにどうぞ)

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中