次世代を作らない・育てない者は社会保障低減も止む無し

ここのところ立て続けに厚労と農水関連でどこかに痛みを伴う改革(?)が相次いでいる印象だ。特に厚労省管轄の社会保障や医療に関連するものだけでも、年金給付抑制、スイッチOTC減税、オプジーボの薬価の緊急半額化、年寄りの高額医療費負担引き上げと一見すると年寄りいじめにも見えるが、若者目線で見れば当然でもっと厳しくやれということになるだろう。
日本の社会保障(医療、介護、年金)はこのままでは2025年に間違いなく崩壊に近い状態になることは以前も何度か書いたが、残り9年、安倍政権という稀に見る高い支持率の政権の今こそドラスティックな改革が期待される。
現政権の支持率は60%程度だそうで、10%台に落ちた宇野内閣(少々特殊か)と比較してまだまだ余裕だ。(^^) 隣国など4%になっても居座っている。

今は農協がターゲットになって『改革』と称して政府と農協の熾烈な闘争が続いているように見えるが、次は医師会・歯科医師会がターゲットだろう。
筆者の親戚には医者・歯医者が何人かいるため、その長老などから話を聞くと日本の皆保険制度は本当に良いものかどうかが疑問に思われる時があるそうだ。
その長老によれば、皆保険制度が始まった1961年以前は、医者・歯医者はまともに食えない職業の一つだったようだ。薬剤は高価で、払えない患者は野菜やコメを持ってきた時代もあったそうで、それすら払えない患者は死を待つのみというのが普通だったと。
皆保険制度によって、そういった患者は少なくなり、同時に医者・歯医者も食っていけるようになったと。食えなくても医者をやっていた『赤ひげ』もいたわけだ。
結果、国民の健康は公衆衛生も含めて向上し、寿命も世界一まで延びた。一方では、医者は金儲けのできる職業となり、何故か社会的ステータスが上がり、同時に消費も生産もしない年寄りの寿命が無駄に延びたため、植物状態で生かしておくといったある意味まともな医療とは趣の異なる状況を生み出した。また、待合室をサロン代わりに使う元気な年寄りが、老化を病気として申告し、医者もそれを『治療』するというおかしな状況になった。

要するに皆保険制度を惰性で続けた結果、医者の収入感覚(診療報酬という公定価格)や患者の意識が麻痺してオーバーシュートした状態となり、いつのまにかそのツケが社会保障を支える若者や現役世代の大きな負担となってしまったのだ。
医療費だけを見てもこの通りだ。長寿命などもはや誰も褒めてはくれないが、それによって発生する巨額な年金は確実に日本社会と現役&将来の世代の足を引っ張っている。

最近は、都会の歯医者の一部では破綻する者もいるが、全般的に医者・歯医者(特に開業医)は高収入で、それが社会的ステータスと思っている勘違い野郎が大多数だ。
診療報酬や薬価をすべて半額ぐらいにしても、おそらく医者・歯医者の収入はサラリーマンの管理職程度は確保されるはずで、高支持率の政権のうちに診療報酬と薬価の低減をぜひ実現してもらいたいものだ。同時に、自由診療の解禁も実施し、ヤブ医者は淘汰されるような仕組みも大切だ。
学歴はさておいても、患者の顔を見ずに電子カルテだけを眺めながら、薬剤の処方だけで日々暮らすような内科医などは評判等でどんどん淘汰されるべきで、近い将来、処方だけの内科医などはAIに取って代わられるに違いなく、そんな医者も含めて一律に公定価格の診療報酬で保護する必要などない。
医師・歯科医師としてモラルの高い職業意識のある者、サービスのまともな医院・病院だけがそれに見合った報酬を得られるようにすべきである。(やる気のあるプロ農家にだけ支援をというのと同様)

clinic一方で、少々具合が悪いくらいで医者通いをする患者(似非患者)側にも気楽に待合室をサロンとして使うのをやめさせる方策が必要だ。
その意味で医療費の自己負担を大幅に増やすのは確実に効果があるだろう。
例えば、秋田市などでは理学療法(いわゆる電気をかける奴)で1回100円や200円が自己負担だが、そのために数千円のタクシーを往復利用(保険対象)するといった年寄りがごく普通にいる。待合室で誰かと話をするのが主目的と言っても間違いではない。
確かに、その行為で医者は売上を得て、従業員に給与を支払い、タクシーも売上が発生するため経済効果はあるだろうが、巡り巡ってそのマネーは国か自治体が出してくれるわけではなく、どこかの若者・現役世代が負担しているのである。
これが、患者側が少なくて負担する側が多い時代は十分成り立っただろうが、現在はその割合が制度上の限界が意識されるほど拮抗している。成り立つ訳がない。

年金も賦課方式のため、若者・現役世代は『支え合い』といった美辞麗句が嘘であることに気づき、現在は一方的な世代間搾取と捉えている人が多いはずだ。
要するに年金税を払う側が少ないためにこうなるのだが、年金受給者を減らすには安楽死や尊厳死を認める(筆者はこの案に賛成だが)以外に無く目先当分は非常に困難だ。
やはり、年金税を払う側を増やす以外に無い。
子供を産む・産まないは個人の自由だが、養子でも何でも『次世代』(将来、年金を負担する世代)を作り、あるいは育てない人には多めに負担してもらうのが公平なはずだ。
LGBでも何でもいいが(個人的には気持ち悪いだけ)、次世代を育てる義務的なものはあっても良いはずだ。社会的に認められる方向ならば猶更その義務的な意味は強い。
例えば、40歳までに子供や養子といった次世代のいない人を基準(1)に、1人いる人を0.7、2人いる人は0.4、3人いる人は0.1程度の負担軽減割合にして人口増を誘導すべきだ。
結婚して子供を作ったほうが独身でいるよりも経済的にはずっと得という状況を作らない限り日本の少子化は改善されることはない。それでも独身がいいという輩は将来の社会保障に対してはそれなりの自己負担をしてもらう必要があるはずだ。

子供や養子は要らないなどと言う輩を将来の社会保障にタダ乗りさせてはいけない。
同様に現在の年寄りでも若い頃ロクに負担してこなかった世代は給付を少なくすべきだとは思うが、そこには生存権のスレッショルドがあるだろうし、年金+α(生活保護的なもの)で対応すべきだろう。

医療費、年金・・・、明日は我が身(筆者も年金受給まで10年を切った)だが、子供たちの世代を考えると、痛みは我々世代(以上)が引き受けるべきではないか? そこそこ暮らせりゃいいっしょ!?
残された9年間で高支持率の安倍政権がどこまで痛みを伴う改革をやってくれるか、筆者は期待している。


今日の一曲
2006
Crazy Frog – Last Christmas
今月は、そろそろ泣ける曲はお仕舞にして、クリスマスソングでも。
Wham!のカバーだが、オリジナルはここTaylor Swiftのカバーはここ。
Crazy Frogはドイツの着信メロディ配信会社Jamba!のマスコット。


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次世代を作らない・育てない者は社会保障低減も止む無し への10件のフィードバック

  1. hoco より:

    毎度勉強になります。

    結婚して子供を作ったほうが独身でいるよりも経済的にはずっと得という状況を作らない限り日本の少子化は改善されることはない。
     所得税の年少扶養控除が無くなって、さらには配偶者控除も無くなりそうです。
     (その代わりに、子育て世帯は児童手当をもらっているわけですが)
     「結婚できない」ではなく「結婚したくない」若者が増えているようですし
     やはり、「独身税」なるものを導入したほうが良いのでしょうか?
     どうしたら良いですかね?考えがあったら是非お聞かせ願いますか?

    • argusakita より:

      こんにちは。
      ここしばらく通信がしにくいところにいるので、ちょっとblogはお休み状態になります。

      独身税は一つの解決法だと思いますが、名称や印象が懲罰的になりますから、子供や養子を育てる人を優遇するインセンティブを強めにすべきだろうと思います。
      『結婚したくない』というのは経済的な問題がある程度クリアできれば、そうそう増えないと個人的には思いますが、どうでしょう?

      例えば、母子手帳のICカード化(子供二人以上は旦那にも1枚、デビットカードも兼ねる)で、月額一定の金額をそこに入金・給付。年度ごとにクリアして貯金にはならないように。また、このカード提示で公共交通機関、公共施設、公共料金、その他通販・商店での購入やサービス利用全てに5%~10%の割引を。参加しない商業者等は次世代への関心の低いものとする世論醸成。
      母子手帳の電子データ化は予防接種その他で結構後まで使いますから役に立ち、行政も医療機関もメリットがあります。
       
      結婚しても必ず子供が生まれるわけではありませんから、養子をとって育てた人にもこのICカードを支給。メリットは上記と同様。
      またこのカードや特権は一番下の子が20歳になるまで継続。

      以上のカード(差し詰め、次世代へのリレーの意味で『リレーカード』的な名称)を使ってインセンティブを与える仕組みがいいかと。
      カード開発等も地元IT企業でやり、商業者・医療機関も売上増、子供3人以上はゴールドかプラチナカードでしょうね(^^)。

      こういう仕組みは、機動性のある(はずの)地方だからできるんですよ。
      必要な原資ですが、まず最初に全体(独身も既婚者も全て)を若干増税します。そこから、インセンティブを拠出するのです。

      • hoco より:

        せっかく素晴らしいアイデアを頂戴したのに、返信してませんでした。申し訳ございません。
        さて母子手帳のICカード化して色々とサービスを付与するというやり方ですが、技術的にはマイナンバーカードで行けそうですよね。今年から「マイナポータル」が始まるようですし。
        マイナポータルに登録すれば予防接種の時期が来るとプッシュ通知がされるみたいです。
        カード提示で子育て世帯への割引も、技術的には可能でしょうけど、担当者のやる気次第なんでしょうねぇ・・・・(遠い目)
         ※因みに、秋田県では「ふれあいカード」という紙のカードを子ども1人1枚配ってます。

        • argusakita より:

          マイナンバーカード、周囲に持っている知人は2人しかいません。まだ普及率が1桁%だとか。
          マイナーカードですかと親父ギャグが・・・。

          移民がどうのとか、海外から観光客なんていう前に公衆衛生の見直しは必須だと思うので、そういった予防接種履歴はより重要になると思うのです。
          担当者のやる気なんていってられない事態にならないように祈りますが。

  2. 巡回親父 より:

    横から。

    面白いですね。blog主さんのアイデアには感心します。
    ついでにですが、子供も養子もいないまま死んだ場合は、相続税100%、つまり全財産国庫にということでどうでしょうか。
    死ぬ直前に養子縁組などしてもダメなように何かルールが必要かもしれませんが。

    • argusakita より:

      相続税100%、贈与税アップは間違いなく格差解消にも効果はあるはずですが、格差と差別に敏感な旧社会党の民進党あたりが絶対に言い出さないのは彼等自身がそれを嫌がる似非左翼層だからでしょうね。
      昔は三代で相続はほぼ消える税制でしたが、ボーダーレスになって今はそうでもなくなりました。
      資産格差は無くなりません。

      近親者への贈与は税額アップ、赤の他人への贈与・寄付は控除を大きくして必要なところに必要な金が流れる仕組みが必要でしょう。

  3. 田舎の独身 より:

    なかなか独身には耳の痛い話が続いていて、興味を持って読ませてもらっています。(^^;)

    アラフォーの独身としては、良い出会いがあれば結婚したいし、同程度の経済観念の女性なら経済的にはやっていけそうな気がしますが、何しろ出会いがあまり無い。

    独身税という名前で取られても国や自治体がその税をきちんと目的に適ったものに使ってくれるなら納得もしますが、プールされて年寄りの社会保障に回されたらやっぱり嫌です。
    例えば地域の児童福祉施設に寄付という形で半ば義務化というのなら納得してある程度の協力はできそうな気がします。

    先日、タイガーマスク・伊達直人氏本人がついに名乗り出ましたが、あの形なら私みたいな独身も納得できそうな気がします。

    • argusakita より:

      えーと、財政規律に目を瞑ればお金はいくらでも刷れるのでお金の問題ではないのです。
      子供の数が必要なのです、日本の存続には。

      今、欧州では流入した難民の幼児、児童の行方不明が多くなっています。親達の事情もあるでしょうが、人身売買の餌食なのです。
      そんな年端もいかない子供達を日本が引き取り教育を受けさせ、日本に同化してもらうのは決して無理ではないだろうと思います。その中から養子縁組も可能では?

      反日分子になりかねない既存の民族コミュニティのある支那や朝鮮からは入れてはいけないというのが自論です。

  4. ブルーベリー より:

    「さか上がり」 「つめ切り」 「ふろしき包み」  できない小学校3年生が急増中
    http://www.goo.ne.jp/green/column/kurashinista-20161217_1000002757.html

    今は、九九ができない理系の大学生もいますが、9歳でおつかいできるのは28%です。
    若年層は減っているだけでなく、原因は解りませんけど、急速に人材レベルが落ちています。

    • 田舎の独身 より:

      こんにちは。

      逆上がりは昔は公園や校庭に鉄棒があって練習できましたが、今はそういった遊具は危険防止でまず置いていません。
      爪切りはヤスリのほうが奇麗にメンテできるからでしょうし、風呂敷もトートバッグやその他が普通ですし、着物を着ないのでマッチしない。法曹の世界ではまだまだ使われていますが。
      人材レベルの劣化ではなく、必要なスキルが変わってきたことや生活スタイルの変化や便利さの向上なのでは?
      小学生もその分、昔の子供が出来なかったような別なものができるように思います。

      大人だって、昔の安全カミソリで髭剃るのはなかなか難しいのでは?

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