秋田県25市町村は4市あるいは2市に

春の知事選と秋田市長選への出馬が複数出てきて賑やかで、30代40代といった若手が出てこないため古臭い公約ばかりが並ぶのだろうが久々に活気のある選挙戦になりそうだ。
他にも8市町の首長選があるが、いずれも消滅予想の自治体のため、誰がなっても現実的な市政・町政は変わりないだろうし、ほとんど現職が無投票当選となる予想のようだ。有権者も諦めている空気なのだろう。
いよいよ今夏には100万を切る予定の秋田県の人口に関して、公務員達も自分たちの仕事が無くなっていく現実をそろそろ感じているかもしれないが、定住人口増も交流人口増も期待できる根拠が無い以上、『秋田は良いよ』PRを続けても焼け石に水同然である。

平成の大合併の遺産ともいうべき地方交付金の特例も徐々に減額されていくシナリオは継続中で、それに加えて消費税の地方分を人口割合に比例して配分(格差解消だそうだ、逆だろ?)されることになりそうで、ますます地方自治体の財政は硬直化・緊迫化していくのは必至のようだ。

秋田市でも外旭川へのイオンタウン進出に関して積極的誘致を公約に盛り込む予定らしい丸の内氏(市長選)や寺田氏(知事選)が支持を集めるかどうか注目しているが、秋田市の中長期財政状況を考慮すると、既に合併特例債で立派な市庁舎を建てたため、地方債の発債はなかなか困難な状況がやってくる今後は、一般会計予算でも投資的予算(平たく言えば市が自由に使える予算)は10%程度に減ることが現実になりそうで、市街地の拡大に伴う行政サービスの拡充などは非現実的であるため、引き算するとイオン進出はもろ手を挙げて歓迎とはいかないはずだ。(イオン進出について筆者は必ずしも反対ではないが、現実的に無理でしょという見方だ)
秋田県自体も職員人件費等を減らさない限り、投資的予算は現在の13%から同じように10%程度あるいはそれ以下になることも視野に入ってきた。昔の3割自治という言葉も死語に近い。

秋田県は人口の加速度的減少に加えて人口密度の低い分散した居住状態のため、今後現在の行政サービスの形態のままではそれが継続されることはあり得ず、何らかのインセンティブによって分散居住状態を解消して、都市部集中に移行していかなければ、全県的に限界集落(marginal village)状態となり、やがてあちこちで超限界、廃村、消滅集落となることは自明である。人口の都市部集中は全体としてはメリットが多いはずだが、それを否とする頑固者(^^)が多い場合には行政サービスの形態を変えていく必要もある。
その2つのコスト・トレードの感覚が自治体経営の首長の能力と手腕と言っても間違いではないはずだ。
ちなみに最近はこの限界集落という単語が住民感情にそぐわないということで、総務省国交省などは公式文書では『基礎的条件の厳しい集落』『維持が困難な集落』を用いている。印刷屋だけが喜ぶどうでもよい言葉遊びだ。

秋田県は現在25市町村だが、平成の大合併によってかつての69市町村から劇的に減った。
これをさらに進めて、(名称は仮称)
第一期 秋田市、男鹿市、北秋田市、大館市、仙北市、横手市、本荘市の7市
第二期 秋田市、男鹿市、北秋田市、仙北市、本荘市の5市
第三期 秋田市、北秋田市、仙北市、本荘市の4市
第四期 秋田市、外秋田市の2市
に向かうのが、歴史的、地理的、交通システム、人口、財政規模等の理由で妥当なはずだ。

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2市までいけば秋田県という存在が現実的にほぼ不要で、それぞれを准県といった扱いに格上げをするのも一案かもしれない。
無論、これはあくまで秋田県の行政区分が現状のままであるのが前提だが、筆者は青森、岩手、山形と一旦合併して市町村区分(特に県境付近)を再編成することのほうが合理的、効率的と考える。現状でもそれぞれの県境付近は無人の原野同然であり、地方交付金の面積に基づく配分の部分を法改正したら無駄で不毛な議論は不要となる。

役所や支所から遠いという不満は、行政サービスの手法を変えたら良いのである。
窓口業務を徹底的に洗い直し、遠隔からTV電話(+プリンタ、スキャナー)等で手続きを行い、行政書類は最寄りのコンビニ、郵便局等で受け取る方式に変えられるものは変えるのが良い。コンビニも郵便局も無い? そんな場所はいずれ原野に戻る場所であり論外だろう。

行政区分を大きくすることは、行政サービスの見直しと改善・改革につながり、効率化にもつながる。ちまちました予算をそれぞれ無駄遣いをするよりも、まとまった額で選択と集中を行い投資すべきだと納税者は期待する(のが普通)。
要するに不便なら便利になるように行政側がサービス形態を変えていくべきなのだ。
そのことによって、公務員の仕事の質を変え、部分的には人数や人件費総額も減らしていけるはずだ。
行政サービスの低下を引き合いに出し反対するのは、のんびり仕事をしているようなほぼ不要な公務員だけのはずである。便乗して反対するのはほとんど存在意義の無い市町村議会の議員である。
人口減少が加速度的に目に見えている現在、地方公務員や議員の数が同様に減っていかないのは、彼らが不要不急な(自らの存続が自己目的の)仕事を作り出す(=無駄遣い)からである。


hank_jones_thegreatjazztriodirectfroml-a-399528今日の一曲
2006
Hank Jones “Round Midnight”(このAlbumではRound About Midnight)
言わずと知れたセロニアス・モンク作曲の代表的なスタンダード。Round About Midnightとしても知られているが、様々なミュージシャンが演奏を残している。ピアノソロは勿論モンクのものが最高で、ビル・エバンスのものも好きな人は好き。
Trioでの演奏もゴマンとあるり、ウェス・モンゴメリーのギター・トリオもいいが、ピアノ・トリオではこのハンク・ジョーンズのもの(Great Jazz Trio)とキース・ジャレットのものがお薦めかな。
曲のテーマは冬ではないが、寒く雪が静かに降る夜にはホットウィスキーなどが合うかな。


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秋田県25市町村は4市あるいは2市に への10件のフィードバック

  1. ブルーベリー より:

    労働者一人が高齢者一人を支える時代が来るので
    「ライフラインを維持するエリア」 を合理的に決める必要があると思います。

    既に、自宅の畑でクマに襲われる事件が起こっていますが、
    有害鳥獣の管理も出来なくなります。
    医療や教育なども含めて、「どの地域を維持するのか」のシュミレーションをしないと全滅します。

    200億円の文化施設や、20億円の動物愛護施設などを作っている場合ではないでしょう。

    • argusakita より:

      2014年に、
      秋田県で残すべき自治体 ~アンケート~
      を落書きしたときのアンケート結果がなかなか興味深いです。
       
      おそらく、近未来廃村・廃市になりそうなエリアや順番はシミュレート結果が出ていると思いますが、住民感情を考慮して公表されることはないでしょうね。
      ドラスティックにあくまでも経済的な視点を重視するなら、地方では、ドミナント戦略を取るイオンやコンビニの出店エリア以外は、もはや医療や教育なども含めてインフラ整備は止めるべきだと思います。

      >200億円の文化施設や、20億円の動物愛護施設などを作っている場合ではないでしょう。

      同感です。文化施設などは劇団四季のような大きなテントで十分です。

  2. おおつか より:

    秋田市長選、秋田県知事選と候補者が出てきてくれたので無投票にはならず、まずは良かった。
    でもaurgusakitaさんがおっしゃるように30代40代の候補者が出てきていないので、若い世代の意見が市政や県政に反映されるか心配です。
    民進党は対抗馬を出すのでしょうか?民進党秋田県連の沼谷県連代表は対抗馬擁立にやる気はあるようなので、対抗馬を擁立してもらい活気ある選挙戦にしてもらいたいです。

    • argusakita より:

      こんばんは。
      若い世代の意見というのはある意味出尽くしている感があって、雇用、子育てなのだろうと思いますが、もっと何かあるでしょうか?

      民進の沼谷氏は議員にすっかり安住していますが自分では首長やろうとは思わないのでしょうかね。民進の体質がよくわかる議員ですね。

  3. 茹で蛙 より:

    こんばんは。

    >民進の沼谷氏は議員にすっかり安住していますが自分では首長やろうとは思わないのでしょうかね。

    本人がここ見てるんじゃないですか?(笑)

    沼谷県議が出馬に意欲、秋田市長選 「来月下旬までに判断」
    http://www.sakigake.jp/news/article/20170121AK0002/

    寺田親父もそうですが、出馬に意欲とか曖昧なのをいい加減にして、出る!というときだけマスコミに表明したらいいのに。
    こういう逃げ場を作っておく奴は好きになれませんね。

    • argusakita より:

      あはは、そうなんですか?(^^)
      知事選も市長選も賑やかになりそうでいいですね。
      ただ、企業経営者としての経験があるのが寺田父だけというのが何とも・・・。
      若けりゃ期待しますが、年齢的に2期は無理だろうし。
      トランプじゃないですけど、既存の役人的発想・手法や田舎議員の知見では従来の延長だけで期待はできないので、ディールの感覚がある人が必要だと思いますね。
      秋田の人も、そろそろそういうchangeが欲しいのでは?

  4. 巡回親父 より:

    久しぶりのコメントです。

    選挙が近くなると新文化施設とか駅前再開発なんて景気の良い話ばかりが出てきますが、秋田市で佐竹や穂積がやるべきことはまずは、

    ホテルハワイ駅前店の解体

    でしょう。
    駅からすぐのいわば一等地のような場所にあの廃墟。もう7,8年はそのまま放っておかれている。
    県庁所在地中心部でみっともないったらありゃしない。そもそも、大地震でもあったら周囲に相当な被害が出かねない。
    入口なんてジュラシックパークに出てくる廃墟みたいになっています。

    マスコミが決して触れないのは、土地の地主が佐竹家だからという話ですが….。

    • argusakita より:

      ホテルハワイは、そろそろ廃墟検索地図に載るだろうなと思っていましたが、久しぶりに見たら、既にだいぶ前に掲載されていたようです。(^^)

      3世代くらい前の耐震基準の古い建物でしょうし、確かに防災上の観点でも解体撤去はもはや自治体の責任かもしれませんね。
      空き家対策特措法では無理なんでしょうが、建物が壊れて死人でも出ないと県や市は動かないでしょう。
      元の経営者はハワイ在住で悠々自適とか。
      土地は確かに佐竹家のものと聞いたことがあります。(千秋公園一帯はそうなのでしょうし)

  5. hoco より:

    由利本荘市民です。合併案で、最後の方まで残してくださってありがとうございます^^
    個人的には、無能な市長が何期も務められている現状に辟易しているのでさっさと合併してくれたほうが良いのですが(苦笑)

    次に、窓口業務に関してですが、由利本荘市は比較的、本庁(本荘地域)が忙しく、支所(その他)がヒマです。
    支所は件数も少ないので、担当者レベルも一向に上がりません。
    人員配置は本庁は比較的若い人。支所は、合併前からそこで働いている人が配置され続ける事がよくあり、
    若い人が忙しく働く傍ら、倍以上の給料をもらっているのにレベルが低く、ノンビリ過ごす中年が醸成されるいう歪な構造が見られます。

    私は常日頃「支所はペッパー君みたいなロボットだけにして余った人員は本庁へ集中させればいいじゃないか」
    と言っているのですが、「地域コミュニケーションが取れなくなるー云々かんぬん」と言われなかなか周りに理解が得られないのが現状です。

    • argusakita より:

      由利本荘地域を残して考えたのは、歴史的なものを考えて山形県の酒田市、遊佐町、場合によっては真室川町も含めて合併したらいいと思ったからです。
      酒田港は2016年のポート・オブ・ザ・イヤーに選ばれていてクルーズ船や海運の港湾施設もだいぶ力を入れているので、本荘などはマリーナ他のレジャーに特化した港湾にして住み分けて、にかほや吹浦の漁港は水産業で連携というのが効率的でしょう?
      飛島もタイ釣りで売り出したらいいし、本荘沖の舌平目もきっと名物になる。
      何しろ鳥海山をグルッと取り囲む市が出来れば鳥海山麓の開発(アウトドア中心の観光)も進められそうです。分水嶺で県境などといった非効率なことはもう無理。
      毎年の県境を決める綱引きも無意味になりますが(^^)。

      地方創生の邪魔をしているのは県境だろうと思います。(それに伴う首長、議会議員)
      いつまで江戸時代引きずるかなぁ・・・と。

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